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転職活動ガイド

障害者手帳の等級はどうやって決まる?誰が・何を見て決めるのかを種類別に解説

障害者手帳には、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳の3種類があり、等級の数字や区分の分け方は手帳ごとに異なります。同じ病名でも人によって等級が違うことがあるため、自分の等級がどのように決まったのか、等級によって何が変わるのか、分かりにくいと感じる方も多いでしょう。

等級は、病名だけで決まるわけではありません。障害の状態や日常生活への影響を、手帳ごとに定められた基準にあてはめて判定されます。ただし、等級が軽くても、障害者手帳を持っていれば障害者雇用枠での就職を目指すことができます。

この記事では、障害者手帳の等級の決め方を手帳の種類ごとに整理し、等級ごとの具体例や、等級によって変わる支援をわかりやすく解説します。

【障害者手帳の等級】身体・精神は数字が小さいほど重く、療育はAが重度

障害者手帳の等級は、障害の程度を表す区分です。身体障害者手帳と精神障害者保健福祉手帳は数字が小さいほど障害の程度が重く、療育手帳は国の基準では重度(A)とそれ以外(B)に区分されます。

等級によって、税の控除額や交通機関の割引の区分、医療費助成の対象になるかどうかなど、受けられる支援が変わります。

一方、障害者雇用枠での就職は、等級にかかわらず手帳を持っていれば目指せます。

障害者手帳は3種類あり、等級の区分がそれぞれ異なる

障害者手帳は、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の3種類の手帳をまとめた呼び方です。制度の根拠となる法律等はそれぞれ異なりますが、いずれの手帳を持っていても、障害者総合支援法にもとづく支援の対象になります。

3種類の手帳の対象と等級の区分は、次のとおりです。

  • 身体障害者手帳…視覚、聴覚、肢体不自由、内部障害など、身体の機能に一定以上の障害がある人が対象。重度の側から1級〜6級に区分される(7級もあるが、7級の障害が1つだけでは手帳は交付されない)
  • 精神障害者保健福祉手帳…統合失調症、うつ病などの気分障害、てんかん、発達障害など、一定程度の精神障害の状態にある人が対象(知的障害は除く)。1級〜3級に区分される
  • 療育手帳…児童相談所または知的障害者更生相談所で、知的障害があると判定された人が対象。国の基準では重度(A)とそれ以外(B)に区分されるが、区分の名称や細かさは自治体ごとに異なる

有効期限の扱いも手帳ごとに異なります。身体障害者手帳は原則として更新がなく、精神障害者保健福祉手帳は2年ごとに更新が必要です。

手帳の種類ごとの更新については、こちらの記事「障害者手帳の更新は何年ごと?種類別の年数と必要なものを解説!」で詳しく解説しています。

出典:厚生労働省「障害者手帳について」・厚生労働省「身体障害者手帳制度の概要」・厚生労働省「療育手帳制度の概要」・東京都立中部総合精神保健福祉センター「【都民の皆様へ】精神障害者保健福祉手帳の申請手続き」

等級は病名だけでは決まらず、障害の程度と生活への影響で判定される

等級は、病名そのものではなく、病気やけがの結果として残った障害の程度や、日常生活への支障の大きさで判定されます。東京都も、身体障害者手帳は障害の程度や生活動作の支障などで認定するため、病名だけでは判断できないとしています。

精神障害者保健福祉手帳も同じで、精神疾患の種類によって等級が決まるわけではありません。たとえば統合失調症やうつ病などの気分障害は、判定基準の1級・2級・3級のいずれにも、それぞれの程度に応じた状態が定められています。

そのため、精神疾患に病名ごとの重い順はなく、同じ病名でも、症状の重さや日常生活への影響によって1級になる人もいれば3級になる人もいます。

出典:東京都心身障害者福祉センター「身体障害者手帳について」・厚生労働省「精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準について」・厚生労働省「精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準の運用に当たって留意すべき事項について」

障害者手帳の等級はどうやって決まる?手帳の種類ごとの決め方

等級は医師が単独で決めるものではありません。身体・精神は医師の診断書等、療育は専門機関の判定結果をもとに、都道府県・指定都市などがそれぞれの基準に照らして認定します。判定材料と認定機関は手帳の種類によって異なります。

手帳の種類ごとの等級区分や判定材料、判定・認定を行う機関は、次の表のとおりです。

手帳の種類 等級区分 主な判定材料 主な判定・認定主体
身体障害者手帳 1〜6級(肢体不自由には7級もあるが、7級単独では手帳は交付されない) 障害種別ごとの等級表、指定医の診断書・意見書、検査結果 都道府県・指定都市・中核市などが認定
精神障害者保健福祉手帳 1〜3級 精神疾患(機能障害)の状態、能力障害(活動制限)の状態 都道府県知事・指定都市市長が総合的に判定
療育手帳 国の基準はA・B(自治体により細分化) 知能検査、日常生活の状況、社会性、行動面、身体障害の有無など 児童相談所・知的障害者更生相談所などの判定をもとに自治体が交付

身体障害者手帳:指定医の診断書をもとに、障害程度等級表にあてはめて決まる

身体障害者手帳の等級は、身体障害者障害程度等級表にもとづいて決まります。等級表には、視覚障害、聴覚障害、肢体不自由、心臓機能障害などの障害の種類ごとに、各等級に該当する状態が定められています。

申請には、身体障害者福祉法第15条の指定を受けた医師(指定医)が作成した診断書・意見書が必要です。診断書・意見書には、指定医が等級についての意見を記入します。

東京都では、指定医の等級意見を参考に、東京都心身障害者福祉センターが障害を認定します。等級意見に疑義がある場合は、所定の手続きを経て、指定医の意見と異なる等級に認定されることや、手帳の交付対象に該当しないと判断されることもあります。

等級表の数値や状態は、医療機関で測定した結果にもとづいて判断されます。たとえば視力は、眼鏡などで矯正したあとの視力で判定されます。

身体障害者手帳の審査基準については、こちらの記事「身体障害者手帳の審査は厳しい?審査基準や取得手順を解説」で詳しく解説しています。

出典:厚生労働省「身体障害者障害程度等級表」・厚生労働省「身体障害者障害程度等級表の解説(身体障害認定基準)について」・東京都心身障害者福祉センター「身体障害者手帳について」

障害が2つ以上ある場合は、指数を合算して等級を決める

2つ以上の障害が重複する場合は、原則としてそれぞれの障害の等級を指数に換算して合計し、その合計指数から全体の等級を決めます(※1)。

等級ごとの指数と、合計指数から認定される等級は、次のとおりです。

  • 等級別の指数…1級=18、2級=11、3級=7、4級=4、5級=2、6級=1、7級=0.5
  • 合計指数と認定等級…18以上=1級、11〜17=2級、7〜10=3級、4〜6=4級、2〜3=5級、1=6級

たとえば、聴力レベル100デシベル以上の聴覚障害(2級、指数11)と、音声・言語機能の喪失(3級、指数7)が重なる場合は、合計指数が18となり、1級に認定されます。

7級の障害は単独では手帳の交付対象になりませんが、指数0.5として合計に加えるため、7級の障害が2つ以上重なる場合や、6級以上の障害と重なる場合は交付の対象になります。

(※1)…同じ上肢・下肢内で障害が重なる場合など、単純に合算できないケース(特例)があります。

7級の障害が重なる場合については、こちらの記事「障害者手帳7級のメリットはある?重複で6級になる条件と具体例を解説」で詳しく解説しています。

出典:厚生労働省「身体障害者障害程度等級表の解説(身体障害認定基準)について」

精神障害者保健福祉手帳:精神疾患の状態と能力障害の状態から総合的に判定される

精神障害者保健福祉手帳の等級は、①精神疾患があることの確認、②精神疾患(機能障害)の状態の確認、③能力障害(活動制限)の状態の確認、④精神障害の程度の総合判定、の順で判定されます。

精神疾患(機能障害)の状態は、統合失調症、気分(感情)障害、てんかん、発達障害などの疾患ごとに、症状の程度を判定基準と照らし合わせて判断されます。判定では、現在の状態だけでなく、おおむね過去2年間の状態や、今後2年間に予想される状態も考慮されます。

能力障害(活動制限)の状態は、次のような日常生活や社会生活の場面について、自発的にできるか、援助が必要かで判断されます。

  • 適切な食事摂取や、洗面・入浴・更衣・清掃などの身辺の清潔保持
  • 金銭管理と買い物
  • 規則的な通院と服薬
  • 家族や知人などとの意思伝達や対人関係
  • 身辺の安全保持や危機的状況への対応
  • 社会的な手続きや公共施設の利用
  • 趣味・娯楽への関心や、文化的社会的活動への参加

精神障害を理由に障害年金を受給している場合は、診断書の代わりに年金の情報で申請でき、原則として障害年金と同じ等級で手帳が交付されます(東京都の場合)。

精神障害で手帳を取得するメリットについては、こちらの記事「精神障害で障害者手帳を取得するメリット3選!対象疾患や取得手順・おすすめ求人も紹介」で詳しく解説しています。

出典:厚生労働省「精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準について」・厚生労働省「精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準の運用に当たって留意すべき事項について」・東京都立中部総合精神保健福祉センター「精神障害者保健福祉手帳制度のリーフレット」

療育手帳:知能検査の結果と日常生活の状況から判定される

療育手帳は、児童相談所または知的障害者更生相談所で知的障害があると判定された人に交付されます。判定基準は国の通知をもとに、各自治体が独自に定めています。

判定では、知能検査の結果と日常生活の状況などをもとに、知的障害の程度が判断されます。重度(A)とそれ以外(B)の判定の目安は、この記事の後半で紹介します。

出典:厚生労働省「療育手帳制度の概要」・厚生労働省「障害者手帳について」

障害者手帳の申請から等級が決まるまでの流れ

申請・相談窓口は、手帳の種類や自治体によって異なります。身体障害者手帳と精神障害者保健福祉手帳は市区町村窓口を経由するのが一般的ですが、療育手帳は自治体ごとに手続きが異なります。東京都の愛の手帳は、18歳未満は児童相談所、18歳以上は東京都心身障害者福祉センター等で判定を受けます。

【身体障害者手帳の流れ(東京都の場合)】

  • STEP.1:市区町村の窓口で、診断書・意見書の用紙と交付申請書を入手する
  • STEP.2:指定医の診察を受け、診断書・意見書を作成してもらう
  • STEP.3:診断書・意見書(発行から1年以内のもの)、顔写真、交付申請書を窓口に提出する
  • STEP.4:東京都心身障害者福祉センターで障害が認定され、等級が決まる
  • STEP.5:手帳が交付される。窓口への申請から交付までは通常1か月程度

【精神障害者保健福祉手帳の流れ(東京都の場合)】

  • STEP.1:医療機関で手帳用の診断書を作成してもらう。診断書は、精神障害の初診日から6か月を経過した日以後に作成されたもので、作成日から3か月以内に申請する必要がある
  • STEP.2:申請書、診断書(障害年金を受給している場合は年金の情報で代えられる)、顔写真を窓口に提出する
  • STEP.3:東京都が審査し、等級が決まる。非該当の場合は不承認通知が届く
  • STEP.4:申請した窓口で手帳を受け取る。申請から受け取りまでは2か月程度

【愛の手帳(東京都の療育手帳)の流れ】

  • STEP.1:18歳未満は住んでいる地域を管轄する児童相談所に判定日を予約する。18歳以上は東京都心身障害者福祉センターに問い合わせる
  • STEP.2:判定日に、知能測定や、社会性・日常の基本生活の状況などをもとに判定を受ける
  • STEP.3:該当すると認められると、手帳が交付される

診断書の内容について医療機関への確認が必要になった場合などは、さらに日数がかかることがあります。必要な書類も自治体によって異なる場合があるため、事前に窓口で確認しましょう。

出典:東京都心身障害者福祉センター「身体障害者手帳について」・東京都立中部総合精神保健福祉センター「精神障害者保健福祉手帳制度のリーフレット」・東京都児童相談センター「愛の手帳」・東京都心身障害者福祉センター「判定の予約・受付・申込み(愛の手帳Q&A)」

身体障害者手帳の等級と具体例

身体障害者手帳の等級表は1級から7級までの7段階で、1級がもっとも重い等級です。手帳が交付されるのは1級から6級までです。7級は肢体不自由だけに定められた等級で、7級の障害が1つだけでは手帳は交付されず、2つ以上重なる場合は6級として扱われます。

等級表では、すべての障害に1級から6級までが定められているわけではなく、障害の種類によっては定めのない等級があります。主な障害の種類と、定められている等級は次のとおりです。

たとえば心臓機能障害には2級の定めがないため、1級の次に重い等級は3級になります。同じ等級でも、障害の種類によって状態は大きく異なるため、自分の障害がどの等級に当たるかは指定医に相談して確認しましょう。

以下では、等級表から等級ごとの主な例を紹介します。

身体障害のある人に向いている仕事については、こちらの記事「身体障害者でも働ける仕事とは?おすすめ求人や仕事の探し方を紹介」で詳しく解説しています。

出典:厚生労働省「身体障害者障害程度等級表」・港区「身体障害者障害程度等級表」・東京都心身障害者福祉センター「身体障害者手帳について」

1級の具体例

1級は身体障害者手帳のなかでもっとも重い等級で、内部障害では自分の身の回りの日常生活活動が極度に制限される程度、肢体不自由では両腕や両脚の機能を失った程度などが該当します。

【1級の例】

  • 視覚障害…視力の良い方の眼の視力が0.01以下のもの
  • 上肢…両上肢の機能を全廃したもの、両上肢を手関節以上で欠くもの
  • 下肢…両下肢の機能を全廃したもの、両下肢を大腿の2分の1以上で欠くもの
  • 体幹…体幹の機能障害により坐っていることができないもの
  • 心臓・じん臓・呼吸器などの内部障害…機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの

1級で受けられるサービスについては、こちらの記事「障害者手帳1級ならではのメリットとは?受けられるサービス・税制優遇・どんな人が対象かを解説」で詳しく解説しています。

出典:港区「身体障害者障害程度等級表」

2級の具体例

2級は1級に次ぐ重い等級で、1級と同じく、税制上は特別障害者として扱われます。

【2級の例】

  • 視覚障害…視力の良い方の眼の視力が0.02以上0.03以下のもの
  • 聴覚障害…両耳の聴力レベルがそれぞれ100デシベル以上のもの(両耳全ろう)
  • 上肢…両上肢の機能の著しい障害、一上肢を上腕の2分の1以上で欠くもの
  • 下肢…両下肢の機能の著しい障害、両下肢を下腿の2分の1以上で欠くもの
  • 体幹…体幹の機能障害により坐位または起立位を保つことが困難なもの
  • 肝臓機能障害…肝臓の機能の障害により日常生活活動が極度に制限されるもの

2級で受けられるサービスについては、こちらの記事「身体障害者手帳2級で受けられるサービスは?手当・割引・税制優遇をまとめて紹介」で詳しく解説しています。

出典:港区「身体障害者障害程度等級表」・国税庁「No.1160 障害者控除」

3級の具体例

3級は、内部障害では家庭内での日常生活活動が著しく制限される程度、肢体不自由では片脚の機能を全廃した程度などが該当します。

【3級の例】

  • 視覚障害…視力の良い方の眼の視力が0.04以上0.07以下のもの
  • 聴覚障害…両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの(耳介に接しなければ大声語を理解し得ないもの)
  • 音声・言語・そしゃく機能…音声機能、言語機能またはそしゃく機能の喪失
  • 下肢…一下肢を大腿の2分の1以上で欠くもの、一下肢の機能を全廃したもの
  • 体幹…体幹の機能障害により歩行が困難なもの
  • 心臓・じん臓・呼吸器などの内部障害…機能の障害により家庭内での日常生活活動が著しく制限されるもの

3級で受けられるサービスについては、こちらの記事「身体障害者手帳3級で受けられるサービスを紹介!等級の基準や具体例も解説」で詳しく解説しています。

出典:港区「身体障害者障害程度等級表」

4級の具体例

4級は、内部障害では社会での日常生活活動が著しく制限される程度が該当します。肢体不自由では、関節の機能の全廃や、脚の長さの差なども対象になります。

【4級の例】

  • 視覚障害…視力の良い方の眼の視力が0.08以上0.1以下のもの
  • 聴覚障害…両耳の聴力レベルが80デシベル以上のもの(耳介に接しなければ話声語を理解し得ないもの)
  • 上肢…一上肢の肩関節、肘関節または手関節のうち、いずれか一関節の機能を全廃したもの
  • 下肢…一下肢の股関節または膝関節の機能を全廃したもの、一下肢が健側に比して10センチメートル以上または健側の長さの10分の1以上短いもの
  • 心臓・じん臓・呼吸器などの内部障害…機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの

4級については、こちらの記事「身体障害者手帳3級/4級の具体例・取得メリット・手当を解説」で詳しく解説しています。

出典:港区「身体障害者障害程度等級表」

5級の具体例

5級は、視覚障害、平衡機能障害、肢体不自由に定められている等級で、聴覚障害や内部障害には5級の定めがありません。

【5級の例】

  • 視覚障害…両眼による視野の2分の1以上が欠けているもの
  • 平衡機能障害…平衡機能の著しい障害
  • 上肢…一上肢の肩関節、肘関節または手関節のうち、いずれか一関節の機能の著しい障害
  • 下肢…一下肢の股関節または膝関節の機能の著しい障害、一下肢の足関節の機能を全廃したもの
  • 体幹…体幹の機能の著しい障害

5級で受けられる支援については、こちらの記事「障害者手帳5級のメリット一覧!知らないと損する支援・手当を徹底解説」で詳しく解説しています。

出典:港区「身体障害者障害程度等級表」

6級の具体例

6級は、手帳が交付される等級のなかでもっとも軽い等級で、視覚障害、聴覚障害、肢体不自由に定められています。

【6級の例】

  • 視覚障害…視力の良い方の眼の視力が0.3以上0.6以下かつ他方の眼の視力が0.02以下のもの
  • 聴覚障害…両耳の聴力レベルが70デシベル以上のもの(40センチメートル以上の距離で発声された会話語を理解し得ないもの)
  • 上肢…ひとさし指を含めて一上肢の二指を欠くもの
  • 下肢…一下肢をリスフラン関節以上で欠くもの、一下肢の足関節の機能の著しい障害

6級の認定基準については、こちらの記事「身体障害者手帳6級はどのくらいの程度で認定される?認定基準・取得メリットを解説」で詳しく解説しています。

出典:港区「身体障害者障害程度等級表」

7級の具体例

7級は、身体障害者手帳の等級表ではもっとも軽い等級です。ただし、7級の障害が1つだけでは身体障害者手帳は交付されません。7級の障害が2つ以上重なる場合などに、6級以上として手帳の交付対象になることがあります。

【7級の例】

  • 上肢…一上肢の機能の軽度の障害
  • 上肢…肩関節・肘関節・手関節のうち、いずれか一関節の機能の軽度の障害
  • 下肢…一下肢の機能の軽度の障害
  • 下肢…一下肢のすべての指を欠く、または機能を全廃したもの

7級の障害が重複して手帳の交付対象になる条件や具体例については、こちらの記事「障害者手帳7級のメリットはある?重複で6級になる条件と具体例を解説」で詳しく解説しています。

出典:長野県「身体障害者福祉法施行規則 別表第5号(身体障害者障害程度等級表)」

精神障害者保健福祉手帳の等級と具体例

精神障害者保健福祉手帳の等級は1級から3級までで、判定基準では、等級ごとに精神疾患の状態と、日常生活でどの程度の援助が必要かが示されています。

判定基準で対象とされている主な精神疾患は、次のとおりです。

厚生労働省の通知では、等級ごとの基本的な考え方として、具体的な生活の様子も例示されています。以下ではその内容をもとに、等級ごとの状態を紹介します。

出典:厚生労働省「精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準について」

1級:他人の援助がなければ日常生活を送るのが難しい程度

1級は、他人の援助を受けなければ、ほとんど自分の用を足すことができない程度の状態が該当します。

【1級の状態の例】

  • 医療機関などへの外出を自発的にできず、付き添いが必要
  • 適切な食事の用意や後片付けなどの家事、身辺の清潔保持を自発的に行えず、常に援助が必要
  • 親しい人との交流も乏しく、引きこもりがち
  • 金銭管理が難しい

統合失調症の場合は、高度の残遺状態または高度の病状があり、高度の人格変化や思考障害、妄想・幻覚などの異常体験がある状態が1級の基準となります。

出典:厚生労働省「精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準について」

2級:日常生活に著しい制限を受ける程度

2級は、必ずしも他人の助けを借りる必要はないものの、日常生活を送ることが困難な程度の状態が該当します。

【2級の状態の例】

  • 付き添われなくても自分で外出できるが、ストレスがかかる状況に対処することが難しい
  • 通院などの習慣になった外出はでき、デイケアや就労移行支援、就労継続支援などを利用できる
  • 食事をバランスよく用意するなどの家事に、助言や援助が必要
  • ストレスが大きいと、病状の再燃や悪化を来しやすい

気分(感情)障害の場合は、気分、意欲・行動および思考の障害の病相期があり、それが持続したり、頻繁に繰り返したりする状態が2級の基準となります。

2級の具体例については、こちらの記事「精神障害者手帳2級はどんな人が取得できる?具体例とメリットを解説」で、就労移行支援については、こちらの記事「就労移行支援の利用条件・対象者や料金・利用の流れを解説」で詳しく解説しています。

出典:厚生労働省「精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準について」

3級:日常生活や社会生活に制限を受ける程度

3級は、日常生活や社会生活に一定の制限を受ける程度の状態が該当します。判定基準では、3級の生活能力の例として、保護的な配慮のある事業所で雇用契約を結んで働ける状態などが示されています。

【3級の状態の例】

  • 一人で外出できるが、過大なストレスがかかる状況に対処することが難しい
  • 日常的な家事はこなせるが、状況や手順が変わると困難が生じることがある
  • 金銭管理はおおむねできる
  • 普通のストレスでは、症状の再燃や悪化が起きにくい

発達障害では、主症状やその他の精神神経症状の程度に加え、日常生活・社会生活でどの程度援助が必要かも含めて総合的に判定されます。主症状があるだけで3級になるわけではありません。

3級で受けられるサービスについては、こちらの記事「精神障害者手帳3級はどの程度?受けられるサービスやメリットを解説」で詳しく解説しています。

出典:厚生労働省「精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準について」

療育手帳(知的障害)の等級と具体例

療育手帳の区分や判定基準は自治体ごとに異なります。国の基準では、知的障害の程度を重度(A)とそれ以外(B)の2区分に分けています。

判定では知能指数だけでなく、日常生活で必要な介助の程度や問題行動、身体障害の有無なども考慮されます。そのため、知能指数だけを見てA・Bが決まるわけではありません。

また、自治体によっては国のA・Bより細かく区分しています。たとえば東京都の療育手帳である「愛の手帳」は、知能測定値、社会性、日常の基本生活などを総合的に判定し、1度(最重度)〜4度(軽度)の4段階に分けています。

以下では、まず国の基準である重度(A)と重度以外(B)の判定目安を確認し、その後、自治体独自の区分例として東京都の「愛の手帳」を紹介します。

知的障害のある人に向いている仕事については、こちらの記事「軽度知的障害の人に向いてる仕事・実際の求人おすすめ3選」で詳しく解説しています。

出典:厚生労働省「療育手帳制度の概要」・厚生労働省「障害者手帳について」

重度(A)と判定される目安

国の基準では、次のいずれかに当てはまる場合に重度(A)と判定されます。

  • 知能指数がおおむね35以下で、食事、着脱衣、排便、洗面などの日常生活に介助が必要な人
  • 知能指数がおおむね35以下で、異食や興奮などの問題行動がある人
  • 知能指数がおおむね50以下で、盲、ろうあ、肢体不自由などがある人

出典:厚生労働省「療育手帳制度の概要」

重度以外(B)と判定される目安

国の基準では、知的障害があると判定された人のうち、重度(A)に当てはまらない人がBに区分されます。

たとえば、知能指数がおおむね35以下でも、日常生活に介助が必要なく、問題行動もない場合はBになります。知能指数がおおむね36〜50の場合も、盲、ろうあ、肢体不自由などがなければBになります。

出典:厚生労働省「療育手帳制度の概要」

東京都の愛の手帳は1度から4度の4段階

愛の手帳の18歳以上の判定基準では、1度から4度の各段階について、知能指数の目安と、職業能力や基本生活の目安が次のように定められています。

  • 1度(最重度)…知能指数おおむね19以下。簡単な手伝いなどの作業も難しく、身辺生活の処理がほとんどできない
  • 2度(重度)…知能指数おおむね20〜34。保護的な環境であれば単純作業ができ、身辺生活の処理が部分的にできる
  • 3度(中度)…知能指数おおむね35〜49。助言などがあれば単純作業ができ、身辺生活の処理がおおむねできる
  • 4度(軽度)…知能指数おおむね50〜75。単純作業はできるが、ときに助言などが必要。身辺生活の処理ができる

18歳未満の場合は、3歳、6歳、12歳、18歳の各時点で再判定を受ける必要があります。

出典:東京都児童相談センター「愛の手帳」・港区「愛の手帳判定基準表(18歳以上成人)」

障害者手帳の等級によって変わる支援・サービス

手帳の等級は、税の控除、交通機関の割引、医療費の助成など、さまざまな支援の対象や内容を決める基準として使われています。

一方、障害者雇用枠での就職のように、等級にかかわらず手帳を持っていれば利用できる制度もあります。

税金の控除

本人や扶養親族が障害者手帳を持っている場合、所得税の障害者控除を受けられます。控除額は、障害者が27万円、特別障害者が40万円、同居特別障害者が75万円です。

特別障害者に当たるのは、次の人です。

  • 身体障害者手帳1級・2級の人
  • 精神障害者保健福祉手帳1級の人
  • 重度の知的障害者と判定された人

上記以外の等級の人は、障害者として27万円の控除の対象になります。

出典:国税庁「No.1160 障害者控除」

公共交通機関の運賃割引

障害者手帳を持っている人は、JRなどの運賃が50%割引になることがあります。割引の条件は、手帳に記載されている「第1種」「第2種」の区分と、介護者と一緒に利用するかどうかによって異なります。

まず、自分がどの割引を受けられるかを確認しましょう。

<JRの場合>

  • 第1種の人が介護者と一緒に利用する場合
    本人と介護者の普通乗車券などが、それぞれ50%割引
  • 第1種の人が一人で利用する場合
    片道100kmを超える区間の普通乗車券が50%割引
  • 第2種の人が一人で利用する場合
    片道100kmを超える区間の普通乗車券が50%割引

つまり、第1種の人は介護者と一緒に利用すると、100km以下の区間でも本人・介護者ともに割引を受けられるのが大きな違いです。一方、一人で利用する場合は、第1種・第2種ともに片道100kmを超える区間が主な割引対象になります。

第1種・第2種のどちらに該当するかは、手帳の種類や等級などによって決まります。

  • 身体障害者手帳
    等級だけでなく障害の種類によっても区分が異なる
    例:同じ4級でも、心臓機能障害は第1種、下肢障害は第2種になる場合がある
  • 精神障害者保健福祉手帳
    1級は第1種、2級・3級は第2種
  • 愛の手帳
    1度・2度は第1種、3度・4度は第2種。ただし、3度で身体障害者手帳1~3級を併せ持つ人は第1種

自分が第1種・第2種のどちらかは、手帳に記載されている区分を確認するのが確実です。

なお、新幹線・在来線特急の特急料金やグリーン料金は割引の対象外です。一方、第1種の人が介護者と利用する場合は、普通急行券も50%割引の対象です。私鉄の割引条件は鉄道会社によって異なるため、利用前に各社の公式サイトで確認しましょう。

出典:港区「JR運賃、私鉄運賃」・港区「身体障害者障害程度等級表」・港区「愛の手帳判定基準表(18歳以上成人)」・東京都立中部総合精神保健福祉センター「精神障害者保健福祉手帳制度のリーフレット」・港区「身体障害者手帳、愛の手帳、精神障害者保健福祉手帳の第1種、第2種の区分」・JR東日本「障害者割引制度のご案内」

医療費の助成

重度の障害がある人を対象に、医療費の自己負担を助成する制度を設けている自治体があります。

東京都の心身障害者医療費助成制度(マル障)では、次の人が対象になります。

  • 身体障害者手帳1級・2級の人(心臓・じん臓・呼吸器・ぼうこう・直腸・小腸・ヒト免疫不全ウイルスによる免疫・肝臓の機能障害は3級も含む)
  • 愛の手帳1度・2度の人
  • 精神障害者保健福祉手帳1級の人

ただし、上記の等級に該当していても、所得などの条件によって助成の対象外になることがあります。また、医療費助成の制度名や対象となる等級は自治体によって異なるため、実際に利用できるかは住んでいる市区町村の制度を確認しましょう。

出典:東京都福祉局「心身障害者医療費助成制度(マル障)」

障害者雇用での就職

障害者雇用率制度の対象になるのは、身体障害者手帳1級〜6級の人、知的障害者と判定された人、精神障害者保健福祉手帳を持っている人です。障害者雇用枠では、身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳を持っていれば、基本的に等級にかかわらず求人へ応募できます。知的障害のある人も、知的障害者と判定されていれば対象です。そのため、「等級が軽いから障害者雇用では働けない」と心配する必要はありません。

企業が雇用している障害者の数を数えるときは、重度身体障害者・重度知的障害者が週30時間以上働く場合は1人を2人として数えます。また、週20時間以上30時間未満の精神障害者は当分の間1人として算定され、週10時間以上20時間未満の精神障害者・重度身体障害者・重度知的障害者は0.5人として算定されます。

障害を開示して働くかどうかの選び方については、こちらの記事「障害者手帳を持つ人の就職はオープン・クローズどっち?障害者雇用枠のメリット・デメリットと選び方」で詳しく解説しています。

出典:厚生労働省「障害者雇用のご案内」・厚生労働省「令和4年障害者雇用促進法の改正等について」

【求人4選】障害者手帳を持つ人が応募できる障害者雇用の求人

障害者雇用枠の求人には、障害者手帳を持っていれば、等級にかかわらず応募できます。等級が重いか軽いかよりも、障害の特性に合った業務内容か、必要な配慮を受けられる職場かが、長く働き続けるうえで大切です。

ここでは、身体障害、精神障害、発達障害、知的障害のそれぞれの特性に配慮した、障害者雇用バンクに掲載されている実際の求人を紹介します。求人を選ぶときは、次のポイントを確認しましょう。

  • 障害の特性や体調に合った業務内容か
  • 通院や通勤など、必要な配慮について相談できる体制があるか
  • 長く働き続けられる雇用形態や勤務時間か

※求人情報は2026年10月時点の内容です。募集状況や雇用条件は変更される可能性があるため、応募前に最新情報をご確認ください。

NECネッツエスアイ

【求人情報】

  • 職種:一般事務職(障害者枠)
  • 雇用形態:正社員
  • 業務内容:データ入力、資料作成などの一般事務。部署や業務内容は、経験・スキル・希望を考慮し、選考を通じて決定(配属予定先:法務・総務・人事・調達・経営企画などのスタッフ部門、営業支援部門、事業支援部門など)
  • 給与・年収:月給202,000円~300,000円
  • 勤務地:本社(東京都港区芝浦)
  • 応募資格:
    ・パソコンでの文書作成やデータ入力の経験がある方
    ・コミュニケーション能力のある方

こちらは、NECネッツエスアイ株式会社が募集している、一般事務職の求人です。

障害への配慮として、在宅勤務とフレックスが挙げられています。在宅勤務を組み合わせれば出社の回数を減らせ、出社する日も始業や終業の時刻を調整できるため、通勤の負担を抑えながら働けます。本社には車いすトイレもあり、出社した日の社内での移動や設備の面でも配慮が受けられる環境です。

障害者の雇用実績があり、電話対応や残業への配慮も挙げられています。通勤や移動に制約がある身体障害のある人が、事務職で経験を積みたい場合に向いている求人です。

NECネッツエスアイ株式会社の求人は、こちらからご覧ください。

オープンハウス・オペレーションズ

【求人情報】

  • 職種:不動産関連事務(障害者枠)
  • 雇用形態:契約社員
  • 業務内容:障がいのある社員で構成されるオペレーションセンターでの一般事務およびマネジメント業務。戸建て事業の基幹システムへの情報登録、地盤調査会社からの調査資料の格納、産業廃棄物のマニフェスト登録、物件情報のデータベース入力、販売促進資料の作成、物件情報の電話問い合わせ(配慮可)など(OJT・マニュアルあり)
  • 給与・年収:月給210,000円~250,000円(固定残業代10時間分を含む)
  • 勤務地:八王子(東京都八王子市旭町)
  • 応募資格:基本的なPCスキル(主にGoogleワークスペースを使用)

こちらは、株式会社オープンハウス・オペレーションズが募集している、不動産関連事務の求人です。

障害への配慮として、心理士・福祉士による2週間に1回程度の定期面談が挙げられています。体調の変化や仕事の悩みを専門職に定期的に相談できるため、不調のサインを早めに共有しながら働きたい精神障害のある人に合った体制です。

通院のために月1回の半休が取れ、残業は月10時間未満に抑えられています。業務スピードやシングルタスクについても相談できるため、通院を続けながら、体調に合わせたペースで仕事に取り組みたい人に向いています。

株式会社オープンハウス・オペレーションズの求人は、こちらからご覧ください。

パーソルダイバース

【求人情報】

  • 職種:事務スタッフ(障害者枠)
  • 雇用形態:正社員
  • 業務内容:パーソルグループ各社から受託する事務業務。派遣就業条件の確認・登録、派遣スタッフの職歴情報の登録、派遣求人の修正・入力、派遣契約書の内容の突合など、Excelや専用システムを使用した入力業務が中心
  • 給与・年収:月給207,000円~220,000円(別途賞与あり)
  • 勤務地:五反田オフィス(東京都品川区)
  • 応募資格:PC操作の経験がある方(Excel、Outlookなど。実務経験は問わない)

こちらは、パーソルダイバース株式会社が募集している、事務スタッフの求人です。

障害への配慮として、マニュアルの完備と指示内容のテキスト化が挙げられています。口頭で受けた指示を覚えておくことが苦手な人も、文字で示された指示を見返しながら作業を進められるため、発達障害の特性があっても仕事の手順をつかみやすい環境です。

勤務時間や業務量の調整、定期的な面談にも対応しています。決まった手順に沿って、パソコンでの入力作業にこつこつ取り組みたい人に向いています。

パーソルダイバース株式会社の求人は、こちらからご覧ください。

りそな銀行

【求人情報】

  • 職種:清掃(障害者枠)
  • 雇用形態:嘱託社員
  • 業務内容:東京本社および近隣の銀行施設のオフィス内清掃(トイレなど、清掃業者が清掃する場所を除く)
  • 給与・年収:月給201,000円~
  • 勤務地:東京本社(東京都江東区木場)
  • 応募資格:高校卒以上

こちらは、株式会社りそな銀行が募集している、清掃の求人です。

障害への配慮として、業務スピードへの配慮が挙げられています。作業の速さを周りに合わせることが難しい人も、自分のペースで一つずつ作業を進めやすい環境です。仕事内容は原則として変更されないため、担当する作業の範囲が広がりにくく、決まった作業を繰り返しながら覚えたい知的障害のある人に向いています。

通院への配慮もあり、雇用期間の定めはありません。同じ職場で、なじんだ仕事を長く続けたい人にも合った求人です。

株式会社りそな銀行の求人は、こちらからご覧ください。

障害者手帳を持つ人の転職/就職には転職エージェントがおすすめ

障害者雇用専門の転職エージェントでは、障害の内容や必要な配慮に応じて、就業可能な求人の紹介を受けられます。選考書類の作成や面接対策など、転職・就職活動全般のサポートを無料で受けられるため、一人で活動するよりも効率的に内定獲得を目指せます。

障害者専門のエージェントである障害者雇用バンクは、キャリアアップ重視のハイクラス求人と、特例子会社などの応募ハードルが低い求人のどちらも多数保有しています。手帳の種類や等級、希望する働き方に沿った求人の紹介を受けられます。

障害者雇用バンクの転職サポート・就職サポートは、すべて無料で利用できます。こちらから会員登録のうえ、無料相談を活用してみるのも選択肢です。

まとめ:障害者手帳の等級は、手帳ごとの基準で障害の状態を判定して決まる

障害者手帳には身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳の3種類があり、等級の区分は手帳ごとに異なります。身体障害者手帳と精神障害者保健福祉手帳は数字が小さいほど障害の程度が重く、療育手帳は国の基準では重度(A)とそれ以外(B)に区分されます。

等級は病名だけでは決まらず、身体障害者手帳は等級表、精神障害者保健福祉手帳は精神疾患の状態と能力障害の状態、療育手帳は知能指数と日常生活の状況にもとづいて判定されます。身体障害者手帳では、障害の種類によって定められている等級が異なり、障害が2つ以上ある場合は、原則として指数を合計して等級を決めます。

等級によって、税の控除額や交通機関の割引の区分、医療費助成の対象になるかどうかが変わります。一方、障害者雇用枠での就職は等級にかかわらず目指せます。

等級よりも、自分に合った仕事か、配慮を受けられる職場かで選びましょう。

障害者手帳の等級に関するよくある質問

障害者手帳の等級と障害年金の等級は同じですか?

障害者手帳と障害年金は別の制度で、等級も別の基準で決まります。障害年金の等級は、障害基礎年金が1級・2級、障害厚生年金が1級〜3級で、年金の障害等級表にもとづいて認定されます。そのため、手帳の等級と障害年金の等級が一致するとは限りません。

ただし、精神障害者保健福祉手帳は、精神障害を理由に障害年金を受給している場合、年金の情報で申請でき、原則として障害年金と同じ等級で交付されます(東京都の場合)。

出典:日本年金機構「障害年金」・東京都立中部総合精神保健福祉センター「精神障害者保健福祉手帳制度のリーフレット」

障害者手帳の等級は途中で変わることがありますか?

障害の状態が変われば、等級が変わることがあります。手帳の種類ごとの扱いは次のとおりです。

  • 身体障害者手帳…将来、障害の程度が変わることが予想される場合は、手帳の交付時に再認定の期日(交付から1年以上5年以内)が指定され、改めて診査を受ける。障害の程度が変わったときは、自分で等級変更を申請できる
  • 精神障害者保健福祉手帳…2年ごとの更新のたびに審査があり、更新前と異なる等級に決まることや、手帳が交付されないことがある。障害の状態が変わったときや、障害年金の等級が変わったときは、等級変更を申請できる
  • 愛の手帳(東京都)…18歳未満は3歳、6歳、12歳、18歳の時点で再判定を受ける。障害の程度が変わったと思われるときも、再判定を受けられる

出典:東京都心身障害者福祉センター「身体障害者手帳について」・東京都立中部総合精神保健福祉センター「精神障害者保健福祉手帳制度のリーフレット」・東京都児童相談センター「愛の手帳」

申請しても障害者手帳が交付されないことはありますか?

申請しても、手帳ごとの基準に当てはまらないと判断された場合は、手帳は交付されません。

身体障害者手帳は、障害が永続することを前提とした制度です。そのため、障害の原因となる病気を発病して間もない時期や、一時的な人工肛門の造設のように障害が永続しないと考えられる場合などは、認定の対象にならないことがあります。東京都では、交付の対象にならない場合、東京都社会福祉審議会への諮問を経て却下通知書が送られます。

精神障害者保健福祉手帳は、審査の結果、等級に該当しないと判断された場合に不承認通知が届きます。診断書は精神障害の初診日から6か月を経過した日以後に作成されたものが必要なため、初診から間もない時期は申請自体ができません。

身体障害者手帳の対象になるかどうかは病名だけでは判断できないため、申請前に指定医に相談しておきましょう。

出典:東京都心身障害者福祉センター「身体障害者手帳について」・東京都立中部総合精神保健福祉センター「精神障害者保健福祉手帳制度のリーフレット」

障害者手帳は複数の種類を持つことができますか?

3種類の手帳はそれぞれ別の制度で、対象となる障害も異なります。複数の障害がある場合は、それぞれの手帳の基準に当てはまれば、複数の手帳を持てます。

たとえば身体障害の認定は、知的障害の有無にかかわらず行われるため、身体障害と知的障害の両方がある人は、身体障害者手帳と療育手帳の両方を持てます。

一方、精神障害者保健福祉手帳は知的障害を対象から除いているため、知的障害だけを理由に精神障害者保健福祉手帳を取得することはできません。

出典:厚生労働省「障害者手帳について」・厚生労働省「身体障害者障害程度等級表の解説(身体障害認定基準)について」・東京都立中部総合精神保健福祉センター「【都民の皆様へ】精神障害者保健福祉手帳の申請手続き」

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