障害者手帳7級のメリットはある?重複で6級になる条件と具体例を解説
身体の障害について、医師や自治体の窓口から7級に該当すると言われた場合、障害者手帳を取得できるのか、取得すると何かメリットがあるのかが気になるはずです。 7級は、その障害が1つだけでは身体障害者手帳が交付されない等級です。ただし、障害の数や組み合わせによっては、6級以上の等級で障害者手帳を取得できる可能性があります。 この記事では、7級でも身体障害者手帳を取得できるケースを、具体例をまじえて解説します。自分に取得の可能性があるかを確認する材料として、ぜひ参考にしてください。
7級単独では交付されないが一定の重複があれば障害者手帳を取得できる
身体障害の認定基準には1級から7級までの等級があります。ただし、身体障害者手帳が単独で交付されるのは原則として1級から6級までで、7級の障害が1つだけの場合は交付対象になりません。 一方、別々に認定された7級の障害が2つ以上重複する場合や、7級の障害が6級以上の障害と重複する場合は、身体障害者手帳の交付対象となる可能性があります。 例えば、左右の脚にそれぞれ7級の障害がある場合や、片腕と片脚にそれぞれ7級の障害がある場合は、原則として6級に認定され、身体障害者手帳が交付されます。
| 障害の状態 | 手帳の交付 | 手帳によるメリット |
| 7級の障害が1つだけ | 原則なし | 原則受けられない |
| 7級の障害が2つ重複 | 原則6級として対象 | 6級の手帳で受けられる |
| 7級と6級以上の障害が重複 | 対象 | 総合等級に応じて受けられる |
つまり、一定の障害の重複によって6級以上の身体障害者手帳が交付されると、障害者雇用や税控除、各種割引などを利用できるようになります。
7級は個別の障害に付く等級で、手帳は総合等級で交付される
7級は、腕や脚などの個別の障害について判定される等級です。複数の障害がある場合は、それぞれの等級を指数に置き換えて合計し、その合計指数をもとに総合等級が決まります。 7級の指数は0.5、6級の指数は1です。そのため、別々に認定された7級の障害が2つあれば、合計指数は1となり、原則として総合6級に該当します。 ただし、同じ1本の腕や脚の中に複数の障害がある場合などは、単純に指数を足して等級を決めることはできません。また、7級の障害が6級以上の障害と重複しても、総合等級が必ず上がるとは限りません。 このため、7級に該当すると言われた場合でも、ほかの部位や別の種類の障害があるときは、身体障害者手帳を取得できる可能性があります。 次章では、7級に該当する障害と、重複によって交付対象となる具体例を解説します。 身体障害者手帳の審査基準や取得の手順については、こちらの記事「身体障害者手帳の審査は厳しい?審査基準や取得手順を解説」でも詳しく解説しています。 出典:厚生労働省「身体障害者手帳制度の概要」・長野県「身体障害者障害程度等級表の解説(身体障害認定基準)」
7級に該当する障害の認定基準と具体例
身体障害者手帳で7級が設けられているのは、肢体不自由と脳原性運動機能障害です。具体的には、上肢・下肢の肢体不自由と、乳幼児期以前の脳の病変による運動機能障害が該当します。視覚障害や聴覚障害、心臓などの内部障害には、7級という区分自体が存在しません。 7級の対象は、日常生活はおおむね送れるものの、細かい作業ができない、長い距離を歩けないなど、体の一部の機能に軽度の障害が残っている状態です。 各障害の7級の認定基準と具体例は、以下の比較表のとおりです。
| 障害の種類 | 7級に該当する主な障害 | 状態の目安 |
| 上肢機能障害 | ・一上肢の機能の軽度の障害 ・肩関節・肘関節・手関節のうちいずれか一関節の機能の軽度の障害 ・一上肢の手指の機能の軽度の障害 ・なか指、くすり指、小指を欠くもの | ・精密な運動ができない ・障害のある腕や手では10kg以内のものしか下げられない ・手指の場合は、握力が15kg以内 |
| 下肢機能障害 | ・一下肢の機能の軽度の障害 ・股関節・膝関節・足関節のうちいずれか一関節の機能の軽度の障害 ・一下肢のすべての指を欠くもの、機能を全廃したもの ・脚の長さが健側より3cm以上又は健側の20分の1以上短いもの | ・2km以上の歩行ができない ・1時間以上立ち続けられない ・横座りはできるが正座やあぐらができない ・膝関節の場合は、関節の可動域が90度以下 |
| 脳原性運動機能障害 | ・上肢または下肢に不随意運動・失調等があるもの (乳幼児期以前に発症した非進行性の脳の病変によるもので、代表例は脳性麻痺) | ・財布から小銭を出す、傘をさすなどの日常の動作は一通りできるが、腕や脚に不随意運動・失調等が残っている |
上肢機能障害の7級
上肢の7級には、一上肢の機能の軽度の障害、肩関節・肘関節・手関節のうちいずれか一関節の機能の軽度の障害、手指の機能の軽度の障害、なか指・くすり指・小指を欠くもの、などが定められています。 軽度の障害の目安は、精密な運動ができない、障害のある腕や手では10kg以内のものしか下げられないといった状態です。手指の場合は、これらに加えて握力が15kg以内であることも目安となります。
下肢機能障害の7級
下肢の7級には、一下肢の機能の軽度の障害、股関節・膝関節・足関節のうちいずれか一関節の機能の軽度の障害、一下肢のすべての指を欠くもの・機能を全廃したもの、脚の長さが健側より3cm以上又は健側の20分の1以上短いもの、などが定められています。 軽度の障害の目安は、2km以上の歩行ができない、1時間以上立ち続けられない、横座りはできるが正座ができない、あぐらをかけない といった状態です。膝関節の場合は、関節の可動域が90度以下であることも目安となります。
脳原性運動機能障害の7級
脳原性運動機能障害は、乳幼児期以前に発症した非進行性の脳の病変による運動機能の障害で、代表例は脳性麻痺です。障害の特性を考慮して、上肢・下肢の肢体不自由とは別の方法で等級が判定されます。 7級に該当するのは、腕や脚に不随意運動・失調等があるものの、日常の動作は一通りできる状態です。例えば上肢では、財布から小銭を出す、傘をさすなどの5つの動作がすべてできるものの、腕に不随意運動や失調等が残っている場合が7級の目安となります。 出典:長野県「身体障害者福祉法施行規則 別表第5号(身体障害者障害程度等級表)」・長野県「身体障害者障害程度等級表の解説(身体障害認定基準)」
7級でも身体障害者手帳を取得できるケースと具体例
前述のとおり、別々に認定された7級の障害が2つ重複すると、原則として総合6級に該当します。ここでは、7級の重複によって身体障害者手帳の交付対象となるケースを、具体例とともに紹介します。 なお、等級は個々の機能障害の状態全般を総合して判定されるため、同じ障害名でも状態によって認定の結果は変わる点には注意しましょう。
ケース1:7級の障害が2つ以上重複する場合(6級として交付)
肢体不自由においては、7級に該当する障害が2つ以上重複する場合は6級とすることが定められています。左右の脚、腕と脚など、別々の部位に7級の障害が1つずつあれば、6級として手帳の交付対象となります。 注意点として、同じ1本の腕や脚の中に複数の障害が重複している場合は、合計指数の算定に特例があり、単純な足し算では等級が決まらないことがあります。自分の障害の組み合わせが6級の対象になるかは、申請前に市区町村の障害福祉窓口や、身体障害者手帳の診断書を作成できる指定医へ相談しましょう。
具体例1:左右の下肢にそれぞれ軽度の機能障害がある場合
左右それぞれの脚に軽度の機能障害(7級)がある場合が該当します。7級の目安は、膝の関節が90度までしか曲がらない、筋力の低下により2km以上の歩行ができない、1時間以上立っていられないといった状態です。 片脚だけでは手帳の交付対象になりませんが、左右の脚にそれぞれ7級の障害が認められれば、2つの7級の重複として6級の手帳を取得できます。
具体例2:一上肢と一下肢にそれぞれ軽度の機能障害がある場合
腕と脚のように、部位の異なる7級の重複も対象となります。片腕に軽度の機能障害(精密な作業ができない、10kg以内のものしか下げられない程度)があり、さらに片脚にも軽度の機能障害(2km以上の歩行ができない程度)がある場合、6級として認定されます。 病気やけがの後遺症で腕と脚の両方に軽い障害が残っているような場合は、それぞれ単独では対象にならなくても、あわせて申請することで手帳を取得できる可能性があります。
具体例3:手指の機能の軽度の障害と足指の機能の全廃が重複する場合
指の障害同士の組み合わせも対象となります。7級には、一上肢の手指の機能の軽度の障害と、一下肢のすべての指の機能を全廃したものが定められています。 目安として、手の指は握力が15kg以内で細かい作業ができない状態、足の指は下駄や草履をはけない状態が該当します。手の指と足の指にそれぞれこうした障害がある場合、7級の重複として6級の手帳を取得できます。 出典:長野県「身体障害者福祉法施行規則 別表第5号(身体障害者障害程度等級表)」・長野県「身体障害者障害程度等級表の解説(身体障害認定基準)」
ケース2:7級の障害が6級以上の障害と重複する場合
7級の障害が1つだけでも、6級以上に該当する別の障害があれば、手帳の交付対象となります。組み合わせる障害は肢体不自由に限らず、視覚障害や聴覚障害、内部障害でも対象となり、7級の障害も含めて認定されます。 自分では7級の障害しかないと思っていても、難聴や視力の低下など、別の障害が6級以上に該当する場合があります。気になる症状があるときは、あわせて医師に相談してみましょう。
具体例1:足関節の著しい障害(6級)に一上肢の軽度の障害が重複する場合
片脚の足関節の機能の著しい障害は6級に該当します。目安は、足首の関節の可動域が10度以内であることや、関節が不安定になる中等度の動揺関節などです。 この6級の障害に加えて片腕に軽度の機能障害(7級)がある場合、足関節の障害だけでも交付対象となりますが、腕の障害もあわせて認定されます。7級の障害が1つだけでは手帳を取得できませんが、6級以上の障害と一緒であれば、7級の障害も手帳の認定に含められます。
具体例2:聴覚障害6級に一下肢の軽度の機能障害が重複する場合
聴覚障害の6級は、両耳の聴力レベルが70デシベル以上のもの、又は一側耳の聴力レベルが90デシベル以上かつ他側耳の聴力レベルが50デシベル以上のものと定められています。 この聴覚障害6級に、片脚の軽度の機能障害(7級・2km以上の歩行ができない程度)が重複する場合も、両方の障害をあわせて手帳が交付されます。組み合わせは肢体不自由同士に限らないため、脚や腕の障害に加えて耳や目の症状がある場合は、あわせて診断を受けておきましょう。
具体例3:平衡機能障害5級に一上肢の軽度の障害が重複する場合
平衡機能の著しい障害(閉眼で直線を歩行中、10m以内に転倒又は著しくよろめいて歩行を中断せざるを得ない状態)は5級に該当します。この5級の障害に片腕の軽度の機能障害(7級)が重複する場合、5級の手帳の対象となり、7級の障害も含めて認定されます。 複数の部位に障害がある場合は、一部の障害だけで判断せず、すべての症状や障害について医師や自治体の窓口へ相談しましょう。 出典:長野県「身体障害者福祉法施行規則 別表第5号(身体障害者障害程度等級表)」・長野県「身体障害者障害程度等級表の解説(身体障害認定基準)」
自分の障害が7級に該当するかを確認する方法
7級に該当するかどうかは、申請して判定を受けるまで正式には確定しません。ただし、申請の前に、自分の障害が7級に相当しそうか、重複する障害がないかを確認する方法はあります。
主治医に相談する
まずは、ふだん通院している主治医に、自分の障害が7級に相当しそうか、ほかに重複する障害がないかを相談してみましょう。体の状態を継続して診ている主治医であれば、等級の目安や、申請に進むかどうかの判断材料を得やすくなります。 なお、手帳の申請に必要な診断書・意見書を作成できるのは、指定を受けた医師(指定医)に限られます。主治医が指定医でない場合は、通院先の医療機関や自治体の窓口で、診断書を作成できる指定医を確認できます。
等級表と認定基準で自分の障害を確認する
障害の等級は、国が定める身体障害者障害程度等級表と、その解説である身体障害認定基準にもとづいて判定されます。どちらも自治体のホームページなどで公開されており、障害の種類ごとの基準と具体例を自分で確認できます。 この記事の比較表や具体例に自分の状態と近いものがあった場合は、該当しそうな項目を控えておき、医師や窓口に相談するときに伝えると話を進めやすくなります。
自治体の障害福祉窓口に相談する
手帳の申請窓口は、住んでいる市区町村の障害福祉担当課です。申請前でも、自分の障害が対象になりそうか、どの診断書様式が必要かを相談できます。 提出された診断書は、市区町村から都道府県の判定機関に送られて審査され、認定が難しいケースは審査会に諮問されることもあります。障害の重複のような判断が分かれやすい状態こそ、早めに窓口へ相談しておきましょう。 出典:富山県「身体障害者手帳について」・長野県「身体障害者障害程度等級表の解説(身体障害認定基準)」
7級の重複で6級の身体障害者手帳を取得するメリット
ここからは、7級の重複で6級の身体障害者手帳を取得することで受けられる、主なメリットを解説します。 ※利用できる制度や割引は、障害の種類・等級・居住する自治体・サービス提供事業者によって異なります。身体障害者手帳6級で、すべての支援を一律に受けられるわけではありません。 身体障害者手帳6級で受けられる支援については、こちらの記事「身体障害者手帳6級はどのくらいの程度で認定される?認定基準・取得メリットを解説」でも詳しく解説しています。
障害者雇用枠で配慮を受けながら働ける
身体障害者手帳を取得すると、障害者雇用枠へ応募できるようになります。採用後は、障害によって仕事上の支障が生じる場合に、業務内容や勤務時間、作業環境などの配慮を会社へ相談できます。 実際に提供される配慮の内容は、本人の希望や職場の状況などを踏まえて個別に決まります。 7級の重複による6級の場合、例えば以下のような配慮を受けられる可能性があります。
- 業務内容の調整
重い荷物の運搬や長時間の立ち仕事など、腕や脚に強い負荷のかかる業務を除外し、座って取り組める業務を中心にできる
- 通勤・移動への配慮
時差出勤や在宅勤務の活用により、長い距離の歩行や混雑した通勤の負担を減らせる
- 通院のための勤務調整
定期的な通院が必要な場合でも、勤務スケジュールを柔軟に調整してもらえる
- 作業環境への配慮
パソコン入力の支援ツールの導入や作業スピードへの配慮など、手や指の機能に合わせた環境で働ける また、障害者雇用枠は一般枠とは採用枠が異なり、障害者を採用することを前提としています。そのため、障害を持っていること自体が選考において不利に働くことがない点もメリットです。
所得税や住民税などの税控除を受けられる
身体障害者手帳を取得すると、所得税や住民税において障害者控除を受けることができるようになります。 等級によって控除額が異なり、1級・2級は特別障害者、3級〜6級は一般障害者として扱われます。7級の重複により6級として手帳を取得した場合は、一般障害者に該当します。 【一般障害者(3級〜6級)の控除額】
- 所得税控除:年間27万円
- 住民税控除:年間26万円
なお、ここでいう控除額は税金がそのまま安くなる金額ではなく、課税対象となる所得から差し引かれる金額です。実際の減税額は、控除額に税率をかけた金額となります。 たとえば、所得税率が10%の場合、障害者控除による所得税の軽減額を単純計算すると、次のとおりです。 27万円(控除額)× 10%(所得税の税率)= 2万7,000円 この場合、所得税は概算で2万7,000円軽減されます。(実際の税額は課税所得やほかの所得控除などによって異なります) 控除を受けるには、年末調整または確定申告での申告が必要となるため、忘れずに手続きを行いましょう。 出典:国税庁「No.1160 障害者控除」・千葉市「心身に障害のある方の所得税・住民税の控除制度について教えてください。」
公共料金や交通機関の割引を受けられる
身体障害者手帳を提示することで、鉄道・バス・タクシーなどの公共交通機関の運賃割引を受けられるようになります。割引の内容は手帳の等級や事業者によって異なるため、事前に確認するようにしましょう。 【主な割引制度】※2026年7月時点
- JR(5割引)
片道100kmを超える区間で本人の普通乗車券が半額になる。第1種の場合は介護者1名も割引対象となり、距離制限なく普通乗車券・回数券・定期券が半額になる
- 私鉄・バス
各事業者が独自に割引を設定しており、手帳の等級・自治体によって内容が異なる(例:都営バスでは身体障害者手帳の所持者は普通運賃50%割引、定期運賃30%割引)
- タクシー(1割引)
身体障害者手帳の所持者が対象。メーター運賃の1割が割引される。自治体によってはタクシー券の配布もある
- 有料道路(最大5割引)
身体障害者手帳の所持者が対象。通常料金の半額が適用される
- 航空機
多くの航空会社で障害者割引運賃が設定されている
- 娯楽施設の割引
映画館・水族館・遊園地など、多くの娯楽施設で障害者割引が設けられている(例:東京ディズニーリゾートでは障害者手帳所持者と同伴者1名が割引チケットを購入できる)
- 公共施設の割引・無料化
美術館・博物館・動物園などで入場料が割引または無料になるケースがある(例:国立科学博物館では障害者手帳の所持者と介護者1名が入場無料)
- NHK受信料
障害者手帳を持つ方がいる世帯全員が市民税非課税の場合、全額免除。世帯主が1級・2級の場合は半額免除 なお、上記の情報は2026年7月時点のものです。割引の有無や内容は、手帳の等級、自治体、各事業者の判断によって変更される場合があるため、利用前に公式サイトや窓口で最新情報を確認しましょう。 出典:東京都福祉局「心臓機能障害等級表と診断のポイント」・JR東日本「障害者割引制度のご案内」・東京都交通局「割引運賃」・名古屋市「タクシー料金の割引」・NEXCO東日本「有料道路における障害者割引」・東京ディズニーリゾート「障がいのある方向けのパークチケットについて」・国立科学博物館「入館案内」・NHK「NHK受信料の免除」
補装具費の支給や医療費の助成を受けられる場合がある
障害の内容や治療の状況によっては、補装具や医療費に関する支援を受けられる場合があります。
- 補装具費の支給
義肢や装具、車いすなどの補装具の購入・修理費用について、市区町村に申請して支給決定を受けると支給される。利用者負担は原則1割で、世帯の所得に応じた負担上限月額が設けられている
- 自立支援医療(更生医療)
障害を軽減する手術などの治療(関節拘縮に対する人工関節置換術など)について、医療費の自己負担額が軽減される。対象は身体障害者手帳の交付を受けた18歳以上の人で、治療により確実に効果が期待できる場合 いずれも対象になるかどうかは障害や治療の内容によるため、利用を検討する場合は市区町村の窓口に確認しましょう。 出典:厚生労働省「補装具費支給制度の概要」・厚生労働省「自立支援医療制度の概要」
自治体独自の手当を受け取れる場合がある
自治体によっては、手帳の等級に応じた独自の手当を支給している場合があります。 例えば愛知県一宮市の障害者手当では、身体障害者手帳5級・6級の人に月額1,000円が支給されます(令和2年8月以降に65歳以上で新たに手帳の交付を受けた場合は対象外などの条件があります)。 手当の有無や金額、対象となる等級は自治体ごとに異なるため、住んでいる市区町村の障害福祉窓口で確認してみましょう。 出典:一宮市「障害者に対する手当」
身体障害者手帳の申請手順
身体障害者手帳の申請には、指定医が作成した診断書・意見書が必要です。診断書の様式は市区町村の障害福祉窓口で受け取れるほか、自治体によっては郵送で請求できる場合もあります。 申請時には、診断書のほかに以下のものも必要になります。
- 顔写真1枚(縦4cm×横3cm・最近1年以内に撮影したもの)
- マイナンバーが確認できる書類(マイナンバーカードなど)
- 本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)
なお、必要なものは市区町村によって異なる場合があるため、事前に窓口に確認しておきましょう。 ここからは、身体障害者手帳を取得するまでの流れを、4つのステップに分けて解説します。 【身体障害者手帳の取得手順】
- STEP.1:市区町村の障害福祉窓口で診断書の様式を受け取る
診断書の様式は、障害の種類ごとに分かれています。7級の重複で申請する場合など、複数の障害があるときは、どの様式が必要かを窓口で確認しましょう。
- STEP.2:指定医に診断書・意見書を書いてもらう
診断書を作成できるのは、指定を受けた医師(指定医)に限られ、障害の種類ごとに指定医も異なります。かかりつけ医が指定医でない場合は、指定医を紹介してもらうか、受診する医療機関が指定されているかを事前に確認しましょう。
- STEP.3:市区町村の障害福祉窓口に申請する
作成された診断書と顔写真などの必要書類をそろえて、窓口に提出します。診断書は作成から3か月以内のものが必要となるため、受け取ったら早めに申請しましょう。
- STEP.4:審査後、身体障害者手帳が交付される
申請書類が受理された後、障害の程度についての審査が行われます。交付までの期間は申請後おおむね1か月から1か月半程度です。(自治体や申請内容によってはさらに日数がかかることがあります) 障害の状態を継続して診ている主治医への相談から始めると、診断書の作成や指定医の紹介まで進めやすくなります。取得を希望する場合は、早めに準備を始めましょう。 出典:横須賀市「身体障害者手帳・千葉市「身体障害者手帳交付の方法・手順」」
身体障害者手帳を取得できない場合の選択肢
7級の障害が1つだけにとどまり、身体障害者手帳を取得できない場合でも、働き方や支援の選択肢がなくなるわけではありません。ここでは、手帳がない状態でも使える主な選択肢を紹介します。
一般雇用で配慮を相談しながら働く
障害者雇用枠で働くには原則として手帳が必要となりますが、一般雇用で働きながら、会社に配慮を相談する方法があります。企業に義務付けられている合理的配慮は、手帳を持っている人だけを対象とした仕組みではなく、手帳や診断書がなくても、職場で支障になっていることと必要な配慮を会社に申し出て、対応を話し合うことができます。 ただし、配慮の内容や受けやすさは会社によって異なります。仕事に支障が出ている部分と、あれば働きやすくなる配慮を具体的に整理して伝えると、相談を進めやすくなります。 障害者雇用と一般雇用の違いについては、こちらの記事「障害者雇用から一般雇用に切り替えて給料は上がる?実際の高待遇求人も切り替え前にチェック」でも詳しく解説しています。 出典:厚生労働省「障害者雇用促進法に基づく障害者差別禁止・合理的配慮に関するQ&A」
手帳がなくても利用できる就労支援がある
身体障害者手帳を取得できない場合でも、仕事探しの相談や就職に向けた支援を受けられる公的な機関・サービスがあります。手帳がなくても利用できる主な就労支援は以下のとおりです。
- ハローワークの障害者専門窓口
ハローワークの障害者専門窓口では、手帳の有無を問わず、障害や難病のある人の職業相談や職業紹介を受けられます。相談の内容によっては、主治医の意見書や障害名が記載された診断書の提出を求められる場合があります。
- 地域障害者職業センター
地域障害者職業センターでは、手帳の有無を問わず、職業能力の評価や就職に向けた準備支援などを無料で受けられます。職業紹介は行っていないため、求人への応募はハローワークと組み合わせて利用しましょう。
- 就労移行支援
就労移行支援は、原則として一般企業への就職を目指す65歳未満の人が、就職に必要な知識や能力を高める訓練から、求職活動の支援、就職後の職場定着の相談までを受けられる障害福祉サービスです。就労移行支援については、こちらの記事「【比較表つき】就労移行支援が向いている人と向いてない人の違いを解説」でも詳しく解説しています。
- 就労継続支援
就労継続支援は、一般企業で働くことが難しい人が、支援を受けながら働ける障害福祉サービスで、事業所と雇用契約を結んで働くA型と、雇用契約を結ばずに働くB型の2種類があります。A型については、こちらの記事「就労継続支援A型はどんな人が対象?向いている人・利用条件・B型との違いを解説」で、B型については、こちらの記事「就労継続支援B型はどんな人に向いてる?対象者・利用条件・申請手順をわかりやすく解説」でも詳しく解説しています。 就労移行支援や就労継続支援は、身体障害者手帳がない場合でも、障害の状態や必要性を市区町村が確認したうえで利用できることがあります。 また、国が定める対象疾病(難病等)に該当する人は、身体障害者手帳を持っていなくても、対象疾病にかかっていることがわかる診断書などを提出して申請できます。利用条件や必要書類は自治体によって異なるため、障害福祉窓口へ確認しましょう。 出典:三重労働局「障がいのある方(ハローワーク四日市)」・高齢・障害・求職者雇用支援機構「FAQ よくある質問(北海道障害者職業センター)」・厚生労働省「障害者福祉施設における就労支援の概要」・厚生労働省「障害者総合支援法の対象となる難病が追加されます」
症状が変化したときは改めて診断・申請を検討する
症状が進行して7級より重い状態になった場合や、別の部位に新たな障害が生じた場合は、その時点で改めて指定医の診断を受けて手帳を申請できます。 また、すでに手帳を持っている人でも、障害の程度が手帳の記載と明らかに異なる状態になった場合は、診査によって再認定が行われる仕組みがあります。体の状態が変わったときは、そのままにせず、主治医や自治体の窓口に相談してみましょう。 出典:長野県「身体障害者障害程度等級表の解説(身体障害認定基準)」・富山県「身体障害者手帳について」
身体障害者手帳を取得した人におすすめの求人
7級に該当する障害が重複して身体障害者手帳を取得すると、障害者雇用枠での就労が可能になり、障害への配慮を受けながら働けるようになります。 ここでは、身体に障害のある人が無理なく働ける、実際の障害者雇用枠の求人を3つ紹介します。求人を選ぶときは、次のポイントを確認しましょう。
- 業務内容が自分の障害の内容や程度に合っているか
- 必要な配慮を相談できる環境が整っているか
- 通勤や勤務時間の負担が大きすぎないか
※求人情報は2026年7月時点の内容です。募集状況や雇用条件は変更される可能性があるため、応募前に最新情報をご確認ください。
太陽石油
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まとめ:7級の障害が1つだけでは交付されないが、一定の重複で手帳を取得できる
身体障害者手帳の7級は、障害が1つだけでは手帳が交付されない等級です。ただし、7級の障害が2つ以上重複する場合や、7級の障害が6級以上の障害と重複する場合は、6級以上の手帳を取得できます。 7級が定められているのは上肢・下肢の肢体不自由と脳原性運動機能障害のみで、左右の脚、腕と脚、手の指と足の指など、別々の部位の軽度の障害の組み合わせでも交付の対象となります。自分の障害が該当するか気になる場合は、指定医や自治体の窓口に相談して確認してみましょう。 手帳を取得すれば、障害者雇用枠での就労をはじめ、手当や割引などの支援を受けられるようになります。7級の障害が1つだけで取得できない場合も、一般雇用で配慮を相談しながら働く方法や、手帳がなくても利用できる支援があります。 7級と言われて諦める前に、まずは手帳を取得できる可能性を確認することから始めてみてください。
障害者手帳7級に関するよくある質問
精神障害者保健福祉手帳や療育手帳にも7級はある?
障害者手帳には身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の3種類があり、このうち7級という等級があるのは身体障害者手帳のみです。精神障害者保健福祉手帳の等級は1級から3級までで、療育手帳は知的障害のある人を対象とした手帳のため、障害の程度は身体障害者手帳の等級とは別の仕組みで判定されます。 精神障害者保健福祉手帳については、こちらの記事「精神障害者手帳3級はどの程度?受けられるサービスやメリットを解説」でも詳しく解説しています。 出典:神奈川県「身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けるには」・厚生労働省「精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準について」
7級の障害が2つあれば必ず6級になる?
左右の脚や、腕と脚のように、別々の部位に7級の障害が2つ以上ある場合は、6級として交付の対象となります。一方、同じ1本の腕や脚の中に複数の障害が重複している場合は、合計指数の算定に特例があり、障害のある部位から先の腕や脚を失った場合の等級が上限となるため、単純な足し算では等級が決まりません。 障害の組み合わせによって扱いが変わるため、自分のケースが6級に該当するかは、指定医や自治体の窓口で確認しましょう。 出典:長野県「身体障害者障害程度等級表の解説(身体障害認定基準)」
7級に該当する障害で障害年金は受け取れる?
障害年金の等級は、身体障害者手帳とは別の基準で判定され、障害者手帳を取得していることは、障害年金の受給条件ではありません。 しかし一般的には、7級に該当する障害のみでは、障害年金の認定基準に該当しにくいと考えられます。障害年金で最も軽い3級でも、腕や脚の3大関節のうち2つの関節が使えない状態や、労働が著しい制限を受ける程度の障害が基準とされており、日常生活はおおむね送れる7級の軽度の障害とは水準の開きが大きいためです。 なお、厚生年金には、3級より軽い障害を対象とした一時金(障害手当金)の制度もあります。自分の障害が対象になるかどうかは、年金事務所に確認してみましょう。 障害手当金についてはこちらの記事「障害手当金とは?もらえないケースや金額・申請方法・デメリットまでわかりやすく解説」で詳しく解説しています。 出典:日本年金機構「障害等級表」
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