視力障害で障害者手帳を取得するデメリットはほぼゼロ!メリット・等級・申請手順を解説
視力の低下や視野の障害がある場合、症状の程度によっては身体障害者手帳(視覚障害)の取得対象となることがあります。 特に症状が比較的軽度で、手帳を取得しなくても日常生活を送ることができる場合、取得によるデメリットが気になることもあるかもしれません。しかし、基本的に障害者手帳を取得すること自体にデメリットはほとんどありません。 本記事では、視力障害で障害者手帳の取得を検討している人に向けて、デメリットとして挙げられやすいポイントとその実態、取得することで受けられるメリット、等級分類、申請手順について解説します。
視力障害で障害者手帳を取得するデメリットはほとんどない
視力障害で障害者手帳の取得を検討している人の中には、「就職や転職で不利にならないか」「周囲に知られないか」「一度取得したら返納できないのではないか」と不安に感じる人は少なくありません。 結論として、障害者手帳を取得すること自体にデメリットはほとんどありません。まず手帳の取得は任意であり、取得後も利用するかどうかは本人の自由です。 手帳を持っているだけで不利益が生じることはなく、必要な場面でのみ提示すればいいため、取得後も使用するかどうかは自由にコントロールが可能です。 ここでは、デメリットとして挙げられやすいポイントについて、具体的に解説します。
障害者手帳の申請には、指定医が作成した診断書・意見書が必要です。診断書の作成費用は医療機関によって異なりますが、一般的に5,000円〜10,000円程度が目安となっています。 障害者手帳の交付申請自体には手数料はかからないため、費用が発生するのは診断書の作成費用のみです。 なお、自治体によっては診断書作成費用の助成制度を設けている場合があります。例えば尼崎市では、診断料が2万円を超えた場合に超過額が支給される制度があります(市民税非課税世帯に限る)。 この費用は一度きりのもので、手帳を取得することで受けられる税控除や各種割引ですぐに回収できる金額です。 出典:八王子市「身体障害者手帳」・尼崎市「身体障害者手帳の交付」
障害者雇用枠は一般雇用より給料が低くなることが多い
障害者手帳を取得すると障害者雇用枠での就労が可能になりますが、障害者雇用枠は一般雇用と比べて平均給料が低い傾向にあります。 ただし、これは障害者手帳を取得によるデメリットではありません。手帳を取得しても一般枠で就職・転職活動をすることは引き続き可能であり、障害者雇用枠の利用を強制されることはありません。 障害者雇用枠の給料が低い背景には、短時間勤務や非正規雇用の割合が高いことが挙げられます。フルタイム・正社員で働く場合は、一般雇用に近い水準の給料を受け取っている人も多いです。 つまり、障害者手帳の取得によって一般枠での就労という選択肢が失われるわけではなく、障害者雇用枠という選択肢が増えるだけなので、手帳取得そのものの不利益というより、「働き方の選択肢の一つが増える」と捉えるのが実態に近いでしょう。 障害者雇用の給料については、こちらの記事「障害者雇用の給料は安いのか?平均月収・年収と給料を上げる方法を解説」でも詳しく解説しています。
障害者であると認めることへの心理的な抵抗がある
障害者手帳を取得することで、「自分は障害者である」と認めなければならないことへの心理的な抵抗を感じる人もいるかと思います。 しかし、障害者手帳はあくまで各種支援制度を利用するためのツールであり、取得したからといって社会的な立場が変わることはありません。手帳を取得しても利用するかどうかは本人の自由であり、使わずに持っておくだけでも問題はありません。また、手帳を取得したことを周囲に伝える義務もありません。 心の準備が整っていない段階で無理に取得する必要はありませんが、必要な支援を受けるためのツールとして、取得を前向きに検討してみることをおすすめします。
周囲に知られることや返納に関する不安がある
「障害者手帳を持っていることが勤務先や周囲に知られるのではないか」と不安になることもあるかもしれませんが、前提として、障害者手帳を取得したことが住民票や戸籍に記載されることはありません。 障害者雇用枠で就職する場合は、採用の前提として障害者手帳の提示が必要となるため、企業には障害の内容が伝わります。しかし、障害者雇用枠を利用せず一般雇用枠で働いている場合、勤務先に障害者手帳の取得を開示する義務はなく、自分から伝えない限り勤務先に知られることは基本的にありません。 一般雇用で働いている場合に知られる可能性があるのは、年末調整で障害者控除を申告するケースです。この場合、勤務先の経理担当者には把握される可能性があります。 どうしても勤務先に知られたくない場合は、年末調整では障害者控除を申告せず、確定申告で自分で申告する方法を選ぶことで、勤務先に知られることなく控除を受けることが可能です。 また、身体障害者手帳は障害の状態が変化した場合や障害がなくなった場合には、等級変更や返還の手続きを行うことができ、不要になった場合は返納が可能です。 障害者手帳を持っていることを開示せずに就職することのメリット・デメリットについては、こちらの記事「障害者手帳保持者であることを内緒にした就職(転職)のメリット・デメリット」でも詳しく解説しています。 出典:八王子市「身体障害者手帳」
手帳を取得しない場合に見落としやすい不利益
ここまで解説した通り、手帳を取得すること自体の実質的なデメリットはほとんどないと言えるでしょう。むしろ、デメリットを気にして取得を見送ることで、本来受けられるはずの公的な支援をすべて逃してしまうことの方が、不利益につながる可能性があります。 具体的には、手帳がないことで以下のような支援が一切受けられなくなります。 【手帳がないことで受けられなくなる支援】
- 障害者雇用枠での就労
- 所得税・住民税の障害者控除
- 公共交通機関や施設の割引
- 補装具(白杖・遮光眼鏡など)の購入費支給
- 医療費の助成制度
これらの支援は、視覚障害のある方が日常生活の質を維持するために非常に重要なものです。 ここからは、手帳を取得することで具体的にどのようなメリットがあるのか、詳しく解説していきます。
視力障害の人が障害者手帳を取得するメリット
障害者雇用枠での就労が可能になる
障害者手帳を取得すると、障害者雇用枠での就労が可能になります。障害者雇用枠で採用されると、障害に対する合理的配慮を受けながら働けるため、就労による心身への負担を軽減できます。 視覚障害の場合、以下のような配慮を受けられます。
- 業務内容の調整:細かい文字を読む作業や、視認性が求められる業務を除外・変更し、無理なく取り組める業務に絞ることができる
- 通院やリハビリのための勤務調整:定期的な眼科受診が必要な場合でも、勤務スケジュールを柔軟に調整してもらえる
- 支援機器の導入:拡大読書器や画面拡大ソフト、音声読み上げソフトなど、業務に必要な支援機器の使用が認められる
- バリアフリー環境の整備:職場内の動線の確保や、デスク周りの配置への配慮が受けられる
また、障害者雇用枠は一般枠とは採用枠が異なり、障害者を採用することを前提としています。そのため、障害を持っていることが選考において不利に働くことがなく、一般枠での選考に参加するよりも採用される確率が高くなります。 視覚障害の人に向いてる仕事については、こちらの記事「視覚障害者に向いてる仕事とは?注意点とおすすめ求人も紹介」にて詳しく解説しています。
税控除・各種手当を受けられる
障害者手帳を取得すると、所得税や住民税において障害者控除を受けることができるようになります。 等級によって控除額が異なり、1級・2級は「特別障害者」、3級〜6級は「一般障害者」として扱われます。 【一般障害者(3〜6級)の控除額】
- 所得税控除:年間27万円
- 住民税控除:年間26万円
【特別障害者(1〜2級)の控除額】
- 所得税控除:年間40万円
- 住民税控除:年間30万円
なお、ここでいう控除額は「税金がそのまま安くなる金額」ではなく、課税対象となる所得から差し引かれる金額です。実際の減税額は「控除額 × 税率」で決まリます。 たとえば、所得税の税率が10%の人の場合、 27万円(控除額)× 10%(所得税の税率) = 2万7,000円 となり、「2万7,000円」が実際に軽減される税額になります。 つまり、「27万円安くなる」のではなく、「27万円分の所得にかかる税金(=税率分)が安くなる」と考えるとイメージしやすいでしょう。 ※実際の税率は所得によって異なるため、軽減額は人によって変わります。 また、相続税の障害者控除は一般障害者の場合「85歳までの年数 × 10万円」、特別障害者の場合は「85歳までの年数 × 20万円」で計算されます。 たとえば、一般障害者で40歳の場合は(85−40)× 10万円 = 450万円の控除を受けることができます。 出典:国税庁「障害者と税」
交通機関・公共施設・民間サービスの割引を受けられる
障害者手帳を提示することで、鉄道・バス・タクシー・飛行機などの公共交通機関の運賃割引を受けられるようになります。割引の内容は手帳の等級や事業者によって異なるため、事前に確認するようにしましょう。 【主な割引制度】
- JR(5割引)
片道100kmを超える区間で本人の普通乗車券が半額になる。1級・2級(第1種)の場合は介護者1名も割引対象となり、距離制限なく普通乗車券・回数券・定期券が半額になる
- 私鉄・バス
各事業者が独自に割引を設定しており、手帳の等級・自治体によって内容が異なる(例:都営バスでは身体障害者手帳の所持者は普通運賃50%割引、定期運賃30%割引)
- タクシー(1割引)
身体障害者手帳の所持者が対象。メーター運賃の1割が割引される。自治体によってはタクシー券の配布もある
- 有料道路(最大5割引)
身体障害者手帳の所持者が対象。通常料金の半額が適用される
- 航空機
多くの航空会社で障害者割引運賃が設定されている(例:ANAでは普通運賃のおおむね50%前後の水準)
- 娯楽施設の割引
映画館・水族館・遊園地など、多くの娯楽施設で障害者割引が設けられている(例:東京ディズニーリゾートでは障害者手帳所持者と同伴者1名が割引チケットを購入できる)
- 公共施設の割引・無料化
美術館・博物館・動物園などで入場料が割引または無料になるケースがある(例:国立科学博物館では障害者手帳の所持者と介護者1名が入場無料)
- NHK受信料:
障害者手帳を持つ方がいる世帯全員が市民税非課税の場合、全額免除。世帯主が1級・2級の場合は半額免除 出典:JR東日本「障害者割引制度のご案内」・東京都交通局「割引運賃」・NEXCO東日本「有料道路における障害者割引」・東京ディズニーリゾート「障がいのある方向けのパークチケットについて」・国立科学博物館「入館案内」・NHK「NHK受信料の免除」
視覚障害に特化した支援を受けられる
視覚障害のある人が障害者手帳を取得することで、日常生活を支えるための支援を受けられる場合があります。特に以下の支援は視覚障害者にとって日常生活の質に直結するものです。 視覚障害者向けの主な支援は以下のとおりです。
- 同行援護
視覚障害により移動が困難な方に、外出時に同行し、移動に必要な情報を提供するとともに、移動の援護などを行うサービス。
- 補装具費の支給
視覚障害関係では白杖や眼鏡などが対象となっており、購入にかかる費用が支給される。所得等に応じた利用者負担がある。
- 日常生活用具の給付
視覚障害者用読書器(拡大読書器)、活字文書読上げ装置、点字器、点字ディスプレイ、ポータブルレコーダーなどが給付対象となる。対象品目や等級要件は自治体により異なる。 支援の内容や対象等級は自治体によって異なるため、詳細は市区町村の福祉課で確認することが大切です。 出典:江戸川区「障害福祉サービス」・江戸川区「日常生活用具給付対象用具一覧(視覚障害)」・厚生労働省「補装具費支給制度の概要」
医療費の助成を受けられる
自立支援医療制度(更生医療)により、身体の障害を除去・軽減するための手術などの医療費について、自己負担を原則1割に軽減できます。 身体障害者手帳の交付を受けた18歳以上の方であれば、等級に関わらず対象になります。 また、重度障害者医療費助成制度では、障害等級1〜2級が目安で入院・通院などにかかる自己負担額の助成が受けられます。ただし、対象範囲は自治体によって異なるため、詳細はお住まいの自治体の福祉窓口で確認しましょう。 出典:厚生労働省「自立支援医療制度の概要」
障害年金は障害者手帳がなくても受給できる可能性がある
視力障害がある場合に利用できる公的支援は、障害者手帳に関する制度だけではありません。 障害の影響で、就労や日常生活に大きな影響が出ている場合は、障害年金の対象になる可能性もあります。 障害年金は、障害者手帳とは別の制度です。そのため、障害者手帳を取得しているかどうかに関わらず、障害年金の認定基準を満たしていれば受給の対象になります。 逆に、障害者手帳を取得していても、障害年金の認定基準に該当しなければ受給はできません。 障害年金の認定基準は以下のとおりです。
- 1級:日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
- 2級:日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
- 3級:労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するもの
なお、障害年金の支給額は以下のとおりです。
| 月額 | 年額 | 前年度の年額 | |
| 障害基礎年金1級 | 86,635円 | 1,039,625円 | 1,020,000円 |
| 障害基礎年金2級 | 69,308円 | 831,700円 | 816,000円 |
| 障害厚生年金 3級(最低保障) | 51,983円 | 623,800円 | 612,000円 |
| 子の加算1人目(障害基礎年金に加算) | 19,941円 | 239,300円 | 234,800円 |
| 子の加算2人目(障害基礎年金に加算) | 19,941円 | 239,300円 | 234,800円 |
| 子の加算3人目(障害基礎年金に加算) | 6,650円 | 79,800円 | 78,300円 |
| 配偶者 加給年金(障害厚生年金に加算) | 19,941円 | 239,300円 | 234,800円 |
| 障害年金生活者支援給付金1級 | 6,813円 | 81,756円 | 79,656円 |
| 障害年金生活者支援給付金2級 | 5,450円 | 65,400円 | 63,720円 |
網膜色素変性症で障害厚生年金2級を受給できた事例
網膜色素変性症によって障害厚生年金2級の受給対象となった30代女性の事例を紹介します。 こちらの女性は、30代に入ってから徐々に目が見えにくくなり、足元の物につまずいたり人にぶつかることが増えてきたため、32歳の時に総合病院を受診しました。診察の結果、網膜色素変性症と診断されました。 その後、年数の経過とともに視力の低下や視野の狭窄が進行し、医師の勧めで身体障害者手帳を申請した結果、2級が交付されました。網膜色素変性症は進行性の疾患であることから社会生活にも影響が出はじめ、退職を余儀なくされました。 治療に専念するも症状は改善されず、就労も困難な状態が続いていたため、障害年金の申請を決断。診断書に記載された検査数値が視覚障害の障害認定基準2級に該当しており、障害厚生年金2級に認定されました。 出典:多摩・八王子障害年金相談センター「網膜色素変性症で障害厚生年金2級を受給した事例(30代 女性)」
視力障害で障害者手帳を取得できる条件
障害者手帳(身体障害者手帳)の対象になるかどうかを考える際、「視力がどのくらい悪いか」だけが基準だと思われがちです。しかし、視覚障害の認定基準には「視力の低下」だけでなく、見える範囲が狭くなる「視野の欠損(視野障害)」も含まれます。 つまり、視力自体は矯正してある程度保たれていても、視野が著しく狭い場合には手帳の対象となる可能性があります。ここでは、「視力」と「視野」それぞれの認定条件と等級分類について詳しく解説します。
視力障害の等級分類
視力障害による身体障害者手帳の等級は、矯正視力(メガネやコンタクトレンズで矯正した後の視力)をもとに判定されます。各等級の認定基準は以下の通りです。
- 1級:両眼の視力の和が0.01以下のもの
- 2級:両眼の視力の和が0.02以上0.04以下のもの
- 3級:両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの
- 4級:両眼の視力の和が0.09以上0.12以下のもの
- 5級:両眼の視力の和が0.13以上0.2以下のもの
- 6級:一眼の視力が0.02以下、他眼の視力が0.6以下のもので、両眼の視力の和が0.2を超えるもの
出典:厚生労働省「身体障害者障害程度等級表(視覚障害)」
視野障害の等級分類
視野障害による身体障害者手帳の等級は、視野の広さや視能率による損失率をもとに判定されます。各等級の認定基準は以下の通りです。
- 2級:両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ、両眼による視野について視能率による損失率が95パーセント以上のもの
- 3級:両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ、両眼による視野について視能率による損失率が90パーセント以上のもの
- 4級:両眼の視野がそれぞれ10度以内のもの
- 5級:両眼による視野の2分の1以上が欠けているもの
視野障害には1級および6級の区分がないため、視野障害のみで1級に認定されることはありません。ただし、視力障害と視野障害の両方に該当する場合は、それぞれの等級を合わせた「総合等級」で判定されるため、結果的に1級に認定されるケースもあります。 出典:厚生労働省「身体障害者障害程度等級表(視覚障害)」
障害者手帳を取得する手順
障害者手帳の申請には、主治医が作成した診断書が必要です。申請に必要な書類は、役所の福祉課で受け取ることができるほか、自治体によってはオンラインでダウンロードできる場合もあります。 申請時には、診断書のほかに以下の書類も必要です。
- 顔写真(縦4cm × 横3cm)
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 印鑑(認め印)
※準備物は区市町村によって異なるケースがあるため事前に市区町村の福祉課に確認するようにしましょう <障害者手帳の取得手順> STEP.1:主治医に相談 症状がある程度固定されたと判断されたタイミングで、主治医に申請用の診断書を作成してもらいます。 STEP.2:役所に必要書類を提出して申請 診断書・意見書を受け取ったら、役所の福祉課に申請書類とともに提出します。 STEP.3:審査機関による審査 役所が申請書類を受理した後、申請書類をもとに専門機関で障害の程度について審査が行われます。 STEP.4:手帳の発行と交付通知 審査が完了すると、役所から交付の通知が届きます。その後、役所で障害者手帳を受け取ります。 主治医への相談から手帳が手元に届くまで、一般的には2〜3か月ほどかかります。ただし、診断書作成の期間や審査の混雑状況によっては、3か月以上かかることもあるため、取得を希望する場合は早めに行動するようにしましょう。 出典:多摩市「障害者手帳の申請について」・日野市「身体障害者手帳について」
視力障害の人におすすめの求人例
障害者手帳を取得すると、障害者雇用枠での就労が可能になります。視覚障害のある方が就職や転職を検討する際は、求人を選ぶ前に、まずどのような配慮が受けられるかを確認することが大切です。 特に、次のようなポイントは事前に確認しておきましょう。
- 業務内容が視覚障害の特性と合っているか
- 拡大鏡や読み上げソフトなどの支援ツールが利用できる環境が整っているか
- 通院への配慮や勤務時間の調整など、必要な合理的配慮が受けられるか
また、すぐに転職や就職を考えていない場合でも、どのような求人や働き方の選択肢があるのかを知っておくことは、将来の準備に役立ちます。 ここでは、視覚障害のある方におすすめの求人を紹介します。
メルカリ
【求人情報】
- 職種:労務事務(障害者枠)
- 雇用形態:正社員/契約社員
- 業務内容:派遣社員の採用における、各派遣と派遣会社の仲介業務・派遣社員の入社、退職手続き・派遣社員にまつわる社内外からの問い合わせ対応など
- 給与・年収:360万円~500万円
- 勤務地:東京本社
- 応募資格 ・各種ITツールに対して抵抗感なく使えること ・企業における労務実務経験 ・メルカリグループが運営するサービスの利用経験があることなど
こちらは株式会社メルカリが募集している労務関係部署での事務職ポジションの求人です。 入退社の手続きや社内からの問い合わせ対応など、派遣社員に関する労務関係の業務を担当します。業務内容はデスクワークとなっており、支援ツールを活用することで十分に就労が可能です。 また、担当できる業務の範囲によっては一般枠の求人と遜色ない金額の給与を受け取ることが可能なため、障害者手帳を取得するデメリットとして挙げた収入の問題も解決できます。 株式会社メルカリの求人は、こちらからご覧ください。
クエスト
【求人情報】
- 職種:アプリケーション開発エンジニア(障害者枠)
- 雇用形態:正社員
- 業務内容:Webを中心としたアプリケーション開発部署にてコンサル・要件定義から運用保守まで、経験に応じた業務を担当
- 給与・年収:350万円~600万円
- 勤務地:東京本社
- 応募資格:アプリケーション開発経験がある方(5年以上)
こちらはアプリケーション開発に関する業務を担当する、エンジニアの求人です。 経験や障害内容によって業務内容は調整されますが、視覚障害に対する配慮を受けながら、エンジニアとしてのスキルアップ、キャリアアップを目指すことができます。 応募資格は5年以上の該当職種の実務経験と設定されていて、ややハードルが高くなっていますが、その分給与水準も一般枠の求人と比較しても、大きな差がない額に設定されています。 株式会社クエストの求人は、こちらからご覧ください。
博報堂DYアイ・オー
【求人情報】
- 職種:経理職(障害者枠)
- 雇用形態:正社員
- 業務内容:グループ会社の経理伝票照合業務・データ処理・PCによる入力業務・CM放送確認書照合業務・ファイリング業務など ※経験や能力によって最終的な業務内容を決定。相談可能
- 給与・年収:2,795,000円~3,588,000円
- 勤務地:東京本社
- 応募資格 ・Word・Excel・Outlookの基本操作ができる方 ・ビジネスメールでやり取りができる方
こちらは大手広告代理店の博報堂グループの特例子会社の求人です。 特例子会社では、より手厚い配慮を受けながら働くことができます。また応募資格も基本的な事務スキルがあれば応募可能となっているため、就労期間にブランクがある人や、まずは無理のない範囲から働くことに慣れていきたい人におすすめの求人です。 株式会社博報堂DYアイ・オーの求人は、こちらからご覧ください。
視力障害の人の転職/就職には転職エージェントがおすすめ
視覚障害の人が転職や就職を希望する場合は、障害者雇用専門の転職エージェントの活用がおすすめです。 転職エージェントでは、症状に応じて就業可能な求人の紹介を受けることができ、転職/就職活動全般のサポートを無料で受けることができます。そのため、一人で転職活動や就職活動をするよりも、効率的に内定獲得を目指すことができます。 【転職エージェントの支援内容】
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- 求人の紹介
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まとめ:視力障害で障害者手帳を取得するデメリットを心配する必要はない
視力障害で障害者手帳を取得すること自体に、実質的なデメリットはほとんどありません。 デメリットとして挙げられやすい「診断書の費用」「障害者雇用枠の給料」「心理的な抵抗」「周囲に知られる不安」は、いずれも実態を正しく理解すれば取得を避ける決定的な理由にはなりにくいものです。 一方で、手帳を取得しないことで、障害者雇用枠での就労、税控除、交通機関の割引、視覚障害に特化した生活支援、医療費の助成といった支援が一切受けられなくなってしまいます。 特に症状が比較的軽度で、手帳がなくても日常生活を送れる場合でも、補装具費の支給や税控除などは等級に関わらず利用できる制度が多いため、取得によるメリットは十分にあります。 障害者手帳は不要になった場合には返納が可能であり、取得したことが住民票や戸籍に記載されることもありません。 視力障害によって日常生活や就労に不便が出ている場合は、利用できる支援を広げる手段として、取得を前向きに考えてよいでしょう。
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