障害者手帳保持者であることを内緒にした就職(転職)のメリット・デメリット

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障害者手帳を保持している方の中には、給与や人間関係の観点から「障害者雇用枠ではなく、一般雇用枠で働きたい」と思っている方がいらっしゃると思います。

そこで、編集部は「障害者手帳保持者であることを内緒にした就職(転職)のメリット・デメリット」についてリサーチ。

「そもそも障害者手帳保持者であることを内緒して就職(転職)することは可能なのか?」から、職場に障害を持っていることを内緒にして働くメリットとデメリット、あで、まとめました。

障害を持ちながらも一般入社をした方の「リアルなエピソード」も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

障害者であることを内緒にしたまま転職することはできるの?

障害者手帳をお持ちの方の中には、諸事情から、障害を持っていることを内緒にしたまま就職活動(転職活動)を行いたいと考えている方もいらっしゃるかと思います。

結論から言うと、障害者手帳を持つ方が一般雇用の枠で入社することは、法律上何も問題ありません。障害があることを言いたくないのなら、言わなくてもいいのです。

ただ、毎日通う職場に対して秘密を持つことは、想像以上に精神的負荷がかかるもの。それでも障害者手帳保持者であることを伏せるメリットは、どのような点にあるのでしょうか。

障害者手帳保持者が一般雇用枠で入社するメリット

給与が高い

厚生労働省の「平成30年障害者雇用実態調査」に、平成30年5月の障害者の平均賃金が掲載されています。本データによると、身体障害者は約21万5千円、知的障害者は約11万7千円、精神障害者は約12万5千円、発達障害者は約12万千円が平均月収となっています。

一方、同じく厚生労働省の「平成30年賃金構造基本統計調査」によると、一般雇用枠の労働者の平均年収は306万5000円、月収に換算すると約25万5千円です。障害者雇用と一般雇用の間で賃金に大きな差があることが分かります。一般雇用枠として採用されるだけで、給与水準が大きく上がるのです。

キャリアアップがしやすい

障害者雇用で働く場合、障害に対する配慮が受けられる代わりに、担当できる業務範囲に制限がかかることがあります。

その点、障害者手帳を開示せず一般雇用で働く場合は、そういった制限は特にかかりません。

そのため、幅広い経験や実績を積むことができ、スムーズなキャリアアップが可能になることも。もちろん、障害者雇用であってもキャリアアップは十分可能ですが、比較すると、一般枠のほうが短期間でのキャリアアップを実現しやすくなります。

「障害者」という先入観を持たれなくて済む

障害を持つ方の中には、自分の障害に対し、周囲から過剰な気遣いをされ、複雑な気持ちになった経験を持つ方もいるのではないでしょうか。周囲の人は善意で行っているつもりでも、ときにその気遣いによって、自身のチャンスが減っているように感じることがありますよね。

しかし、自身が障害者であることを明かさなければ、周囲が自身に対して先入観を持つこともありません。フラットな目線で評価してくれるでしょう。

以上が、障害者手帳保持者が一般雇用枠で入社する場合に考えられる、主なメリットです。

障害者であることを内緒にしたまま転職するデメリット

ここまでは、障害者手帳を保持する方が一般雇用枠で転職するメリットについてお伝えしました。しかし、リスクやデメリットもあります。ここでは「障害者であることを内緒にしたまま転職する際のデメリット」について取り上げます。

通院のための日程調整が難しい

障害を持っている方の中には、医師から定期的に通院をするように言われている方も多いと思います。またそうでなくても、突然体調が変化し、病院へ行かなくてはならない場合もあるでしょう。

そうした観点から、障害者雇用枠で入社をした場合に限り、通院のための制度を設けたり、急な遅刻や欠席にも柔軟に対応してくれたりする企業が少なくありません。

しかし一般雇用枠の場合は、やむを得ない事情があっても、突然休暇を取得するのが難しく、周囲の理解も得にくい。適切な説明をせずに急な欠席や遅刻を重ねた場合、周囲からの心象も悪くなってしまいます。

助けてほしいときや苦しいときに声をあげられない

以前、ご自身の障害を内緒にして働いていた経験のある方が、こんなことを仰っていました。

今でこそ障害をオープンにしていますが、以前は手帳すら取得していませんでした。ファーストキャリアも一般採用で入社しています。ただ、障害をオープンにしなかったばっかりに、退職してしまいました。

“制服を着て、パンプスでカツカツ音を立てて歩く”、いわゆるOLとして勤務していたのですが、やはり苦労する面が少なくなくって。障害を持っていることに気づかれないよう、特注のパンプスを履いていましたが、歩くだけでも大変なんです。次第に、みんなと同じように働くことが辛くなってしまいました。—— 障害を受け入れた私と、受け入れられなかった私


上記のように、周囲が自分の障害について知らない場合、日常生活で不都合が生じても声を上げづらいという問題が発生します。そのため編集部では、ご自身の健康状態や体調に関して特別な配慮が必要である場合は、障害者雇用枠を利用することを推奨しています。

障害者控除が受けられない

会社に障害者であることを内緒にする場合、年末調整の際に「障害者控除」の欄に記入することができません。そのため、障害者控除によって免除される、その年の所得税27万円、翌年の住民税26万円を通常通り支払う必要があります。
国税庁「障害者と税金」より)

自分にあったワークスタイルを選ぶことが、幸せに生きる第一歩

以上が「障害者手帳保持者であることを内緒にした転職のメリット・デメリット」です。障害者雇用と一般雇用の間に、待遇の面で差があることは事実ですが、障害者雇用はその人が持つ障害に合った特別な配慮を受けることができます。

逆に言えば、特別な配慮がいらないのなら、たとえ障害者手帳を保有していても、一般雇用枠で転職活動をすることは全く問題ありません。ご自身の身体と相談しながら、自分に合う方を選んでみてください。

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