本文へスキップ

転職活動ガイド

片麻痺(脳梗塞)でもできる仕事・おすすめ求人を紹介

片麻痺や脳梗塞には、身体的な症状を含む、多数の症状があります。そして、それらの症状は仕事へも大きな影響を与えます。

今回は、片麻痺や脳梗塞による障害を持っている方に向けて、おすすめの仕事や具体的な求人例を紹介します。

片麻痺・脳性麻痺とは?

まずは、片麻痺と脳性麻痺について具体的に解説します。

片麻痺とは

片麻痺とは、脳梗塞の後遺症の1種です。

脳梗塞により脳や神経が損傷することで、右脳に後遺症が残った場合は体の左側に、左脳に後遺症が残った場合は体の右側に症状が出ます。

片麻痺を発症すると、体を動かしにくくなってしまいます。特に指先を使ったりするような細かい作業ができなくなったり、足首を曲げられなくなったりすることが代表的な症状としてあります。

それだけでなく、感覚障害を引き起こすこともあり、暑さや痛みを感じにくくなることもあります。

右麻痺・左麻痺で共通する症状もありますが、下記の通り、異なる症状があります。

【右麻痺・左麻痺の症状の違い】

右麻痺(左脳の脳梗塞)共通左麻痺(右脳の脳梗塞)
一部の失行・失認(簡単な動作はできるが、指示されたり意識的に行動しようとしたりすると失敗する)同名半盲(左右どちらかしか見えない状態)多くの失行・失認(運動機能の障害により、思った行動ができない・物体や人の顔が認知できない)
失語症(話す、聴く、書く、読むことに障害が出る)構音障害(音を発する気管に障害が発生し、発音がうまくできない)性格変容(怒りやすくなったり、わがままになったり、性格が変わる
-運動機能の低下・感覚障害-

片麻痺を改善するためには、迅速なリハビリが必要になります。発症して2週間から1ヶ月の急性期の段階では、体が固まらないように運動機能のリハビリを実施します。

発症から半年までの回復期では、専門的なリハビリ施設にて、日常生活で行う動作に関するリハビリを行い、それ以降の生活期では、自宅や通院でリハビリを継続的に行います。

また発症から3ヶ月前後で、脳の血流が再開されるため、この時期は症状の回復の見込みが高まる期間とされています。

出典:ラクエル訪問マッサージ・脳梗塞リハビリ BOT静岡

脳性麻痺とは

脳性麻痺は、生まれる前、もしくは生後4週間までに発生した脳の損傷によって運動機能の障害が引き起こされた状態のことを指します。脳への損傷の主な原因は感染、低酸素、脳血管障害などが挙げられますが、原因が特定できないことも少なくありません。

脳性麻痺は、アテトーゼ型、痙直型、固縮型、失調型、混合型(2つ以上の型が併発している状態)の5つに分類され、中でもアテトーゼ型と痙直型が多いとされています。

脳性麻痺によって引き起こされる具体的な症状例は以下の通りです。

  • 手足の麻痺
  • 体の硬さ
  • 反り返りが強い
  • 手足がバラバラに、常に動く(不随意運動)
  • バランスが悪い
  • 知的発達障害
  • 飲み込みや噛む力の問題
  • 視覚障害
  • てんかん
  • 情緒の乱れ

一度傷ついてしまった脳細胞を修復することは、薬を用いても手術をしても現在の医療では難しいため、脳性麻痺の治療では、完治を目的とせず、傷ついていない部分の脳細胞を発育させることが目的とされています。

【脳細胞を発育させる治療法】

  • 運動療法を主とする理学療法(PT)
  • 日常生活などを練習する作業療法(OT)
  • 言葉を発声できるようにする言語聴覚療法(ST)

これらの方法で、正しい体の動かし方を練習し、覚えることが脳性麻痺の治療で最も大切です。

出典:NCNP病院・大阪発達総合療育センター

片麻痺以外の後遺症を併発することもある

片麻痺は病気ではなく脳梗塞の後遺症の一種です。片麻痺を引き起こしているのは、脳梗塞なので、場合によっては片麻痺以外の後遺症を併発することもあります

【片麻痺以外の後遺症】

  • 言語障害
  • 視覚障害
  • 認知機能障害
  • 高次脳機能障害

左右どちらの脳に異常が出たかによって、発症しやすい後遺症は異なります。また、高次脳機能障害は、さらに症状が細分化され、何度も同じ事を話したり質問したりする「記憶障害」、気が散りやすく仕事上でミスが多くなる「注意障害」、感情をコントロールできない「感情障害」のような症状が出ることで、日常生活に困難が生じます。

出典:脳梗塞リハビリセンター・回復期リハビリテーションネット

仕事上障害となる片麻痺・脳性麻痺による特性

片麻痺や脳性麻痺を発症すると、仕事上に影響が出ることがあります。

複雑な動作や頭で考えての行動ができなくなる

片麻痺を発症すると、運動機能には問題がないにもかかわらず、それまではできていた動作ができなくなることがあります。これを失行といい、多数の症状があります。

【失行の例】

  • 観念運動失行:習慣化できていた動作を意識的にしようとするとうまくできなくなってしまう。また口頭での指示や人の真似をしての行動もできなくなる
  • 観念失行:必要な手順通りに物事を遂行できなくなる
  • 着衣失行:衣服の前後、上下がわからなくなったり、ボタンが止められなくなったり、衣服を正しく着用できなくなる
  • 歩行失行:すり足で小刻みにしか歩けなくなったり、重篤な場合、一歩も足を踏み出せなくなったりする
  • 肢節運動失行:ものをうまく掴めなくなったり、ボタンをかけられなくなったりなど、簡単な動作ができなくなる
  • 構成失行:目で見たものの形から空間が把握できなくなってしまう。図形の模写ができなくなったり、積み木で簡単なものが作れなくなったりする

体を思うように動かせなくなる

脳梗塞の症状の1つに、不随意運動というものがあります。これは、本人が意図していないにもかかわらず、手足を動かしてしまったり、体を突っ張ってしまったりすることです。

また脳梗塞、片麻痺どちらの場合でも、正常な歩行ができなくなったり、指先を使った細かな作業ができなかったりなど、運動機能の異常により、仕事への影響が出る場合があります。

発声や聞き取りに異常が出る

左脳の脳梗塞による右麻痺を発症した場合、失語症を発症する場合があります。

【失語症の症状例】

  • 話す:頭で言いたいことを考えても言葉がうまく出ない、言い間違えるといった症状が出る
  • 聞く:何を言っているかは聞き取れるが、内容が理解できないといった症状が出る
  • 書く:文字を思い出せず書けないといった症状が出る
  • 読む:文章が書いてあることはわかるが、読解できない、声に出して読めないといった症状が出る

こういった症状があるため、口頭での指示を理解できなかったり、マニュアルを読んでも作業内容が理解できなかったりする場合があります。

また書類作成やメールでのコミュニケーションにも影響が考えられます。

片麻痺・脳性麻痺の人に向いてる仕事

続いて、片麻痺、脳性麻痺の人に向いてる仕事について具体的に紹介します。

脳性麻痺・片麻痺の人に向いてる職種

上記でも解説した通り、人によって細かな症状が違うため、向いてる職種も一概には言えませんが、デスクワーク職は自分のペースで仕事ができたり、周りからのサポートを受けやすかったりなど、他の職種と比較して、症状の影響を抑えられるので、デスクワークの職種がおすすめです。

【おすすめの職種例】

  • 一般事務
  • 経理
  • 人事
  • Webデザイナー
  • プログラマー・SE
  • Webマーケター
  • データ入力

片麻痺・脳性麻痺の人が無理なく働くために

片麻痺、脳性麻痺の人が無理なく働くために必要なことについて解説します。

自分の症状に合った職種を選ぶ

自分の症状が仕事上悪影響になりやすい職種を避けて、向いてる職種を選ぶことが重要です。

そのためには、自分の症状を正確に把握する必要があります。

主治医に相談したり、自分の日常生活を振り返ってみたりして、自分の症状に合った職種を選ぶことで、心身への負担を軽減しながら働けるようになります。

リモートワークができる職種を選ぶ

運動機能に症状が出たり、バランス感覚が悪くなる、足首が曲がりにくくなるなど、脳性麻痺や片麻痺の症状の中には、通勤が負担になってしまう症状が多数あります。

そのため、リモートワークができる職種を選ぶことで、その通勤の負担を無くすことができます。

【リモートワークができる職種例】

  • 一般事務
  • Webデザイナー
  • プログラマー・SE
  • Webマーケター
  • データ入力

もし通勤に不安がある場合は、上記のような職種がおすすめです。

障害に理解のある職場を選ぶ

片麻痺や脳性麻痺には多数の症状がありますが、どういった症状であっても、無理なく働くためには職場からの配慮が必要になります。

業務内容の調整や、通勤時間、通勤手段、通院のための休暇など、自分に必要な配慮を受けることで、働く上での負担を軽減できます。

【配慮が受けやすい働き方の例】

働き方にはいくつかの選択肢があるので、その中から自分の希望に最も近い働き方を選ぶようにしましょう。

片麻痺・脳性麻痺の人におすすめの求人

片麻痺、脳性麻痺の人におすすめの求人を3つ紹介します。

大塚商会

【求人情報】

  • 職種:業務スタッフ(障害者枠)
  • 雇用形態:正社員
  • 業務内容:電話対応、契約書・納品書・請求関連書類、請求・回収
  • 給与・年収:220,000円〜240,900円
  • 勤務地:東京本社
  • 応募資格:初級レベルのPCスキル

こちらは大塚商会の求人で、電話対応や、各種書類に関する業務を担当するポジションに配属となります。

応募資格のハードルも低く、また給与も障害者枠の求人の中では高めに設定されているため、配慮を受けながらキャリアアップを目指したい方におすすめです。

株式会社大塚商会の求人はこちらからご覧ください。

本田技術研究所

【求人情報】

  • 職種:一般事務・軽作業(障害者枠)
  • 雇用形態:正社員
  • 業務内容:管理部門の事務補助業務、生産部門、開発部門の庶務業務
  • 給与・年収:181,450円〜239,825 円
  • 勤務地:東京本社
  • 応募資格:特になし

こちらは本田技術研究所の、一般事務、そして軽作業それぞれを担当する求人です。

補助業務や所務業務など、難易度が低く負担が少なめの業務が中心になるため、無理なく働ける求人です。

体調にまだ不安がある方や、まずは負担が少ない仕事から始めたい方におすすめの求人です。

本田技研研究所の求人はこちら

ユーザベース

【求人情報】

  • 職種:軽作業・データ入力(障害者枠)
  • 雇用形態:正社員
  • 業務内容:PCキッティング(マニュアルに沿った定型業務)、PC梱包、搬送(キッティング完了後のダンボール梱包)
  • 給与・年収:250,000円〜(フルタイム勤務の場合)
  • 勤務地:東京本社
  • 応募資格
    ・Googleのスプレッドシート、Excelの使用経験をお持ちの方
    ・週3日以上の勤務が可能な方

こちらは、データ入力や軽作業を担当するポジションの求人です。

完全な定型業務を行うことになるので、新しいことを覚えることが苦手な方や、マニュアルや説明を理解することが難しい方にもおすすめです。

また、週3日からの勤務も可能なので、時短勤務を希望する方にもおすすめです。

株式会社ユーザベースの求人は
こちらからご覧ください。

片麻痺・脳性麻痺の人は障害者枠で働ける?

脳性麻痺・片麻痺そのものは障害者手帳取得(=障害者枠で働ける)の対象とはなりません。しかし脳性麻痺・片麻痺の症状によって、特定の障害として認められて障害者手帳を取得できる場合があります。

脳性麻痺・片麻痺を発症すると、上下肢障害に該当することも少なくありません。

上下肢障害に該当すると医師から認定された場合、障害者手帳が取得でき、障害者雇用の対象者となります。

片麻痺・脳性麻痺は、症状によって異なる障害として認定され、障害者手帳を取得できる(=障害者雇用の対象になる)ケースが多くあります。

【障害者手帳の取得対象となる障害例】

  • 上下肢障害
  • 平衡機能障害
  • 体幹機能障害
  • 言語障害
  • 発達障害
  • 知的障害

障害者雇用での就労の場合、企業側から合理的配慮を受けながら働けるようになります。片麻痺や脳性麻痺は、働くことに影響が出やすい障害であるため、この合理的配慮は非常に重要になります。

障害者雇用については、こちらの記事『「障害者枠はデメリットしかないからやめとけ」は嘘!障害者雇用のメリットを徹底解説』にて詳しく解説しています。

片麻痺・脳性麻痺の人が向いてる仕事に転職する方法

現状の職場で働き続けることが難しいと感じていたり、障害の発症によってしばらく働くことから離れていた場合、転職活動が必要になります。

この転職活動をなんとなくで進めてしまうと、なかなか転職先が決まらなかったり、自分に合わない仕事に転職してしまったりすることにも繋がります。

そうならないためにも、転職活動の支援を受けられる施設やサービスを積極的に活用しましょう。

【転職支援を受けられるサービス】

  • 障害者雇用専門転職エージェント
  • 就労移行支援事業所
  • ハローワーク

障害者雇用専門の転職エージェントでは、障害者雇用の専門家から、求人の紹介や面接練習、履歴書添削など、転職活動全般の支援を受けられます。

また紹介される求人の中には、そのエージェントからしか応募することができない非公開求人も多数含まれます。転職先の選択肢を増やすためにも、転職エージェントの利用はおすすめです。

就労移行支援事業所は、転職に役立つスキルである、事務スキルやプログラミングを学びながら転職活動ができる支援施設です。

転職エージェントとは違い、利用できる人は限られていますが、現状、武器になるスキルがない方や、未経験からプログラマーやWebデザイナーとして転職したい方におすすめのサービスです。

就労移行支援については、こちらの記事『「就労移行支援」は「就労継続支援」とどう違う?メリットとデメリットも解説!』にて詳しく解説しています。

障害者雇用バンクで求人を探してみませんか

登録は無料。専任アドバイザーへの相談もできます。

ご登録はこちら