特例子会社で働くメリット・デメリットと実際の求人例を紹介

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「特例子会社って聞いたことあるけどどんな会社なのかよくわからない」そんな方が多いのではないでしょうか?

特例子会社とは、企業の障害者雇用を促進するために設立される、障害者雇用に特化した大手企業の子会社です。

今回はこの特例子会社で働くメリット、デメリットや実際の求人例を紹介し、どんな人が特例子会社が向いているのかについて解説しますので、是非ご参考ください!

特例子会社とは

早速ですが、まず特例子会社がどんな会社なのか解説します。

特例子会社とは?

特例子会社は、障害者の雇用促進を目的に設立される会社です。そのため、障害者の雇用率が非常に高く、また障害に対する配慮が徹底しており、障害者が働きやすい環境が整っていることが大きな特徴です。

特例子会社として認定されている企業は、下記項目を満たしています。

少し難しい内容になってしまいましたが、要約すると下記のような条件を満たしている会社になります。

このように、障害者が安心して働く機会を作ることが、特例子会社の欠かせない義務です。

一般企業の障害者雇用との違い

次に特例子会社と一般企業の障害者雇用の違いについて、簡単に解説します。

特例子会社一般企業
雇用率の義務20%2.3%(2021年12月時点)
業務内容親会社からの委託業務企業ごとに設定
障害への配慮明確な基準あり自社基準

一番大きな違いは、社内で働く障害者の人数です。特例子会社では最低でも5人に1人は障害者が働いていますが、大半の一般企業では100人に2~3名程度に留まっており、またこの雇用率を達成していない企業も一定数存在します。

多くの障害者が働くことで、必然的に障害者が働きやすい環境が整い、また特例子会社の場合は障害への配慮について明確な基準があるため、安心して働くことができます。

また業務内容について、特例子会社は基本的に親会社から業務を委託されます。特例子会社と親会社の関係については、この後詳しく解説します。

特例子会社と親会社の関係

上記でも書いたように、特例子会社には必ず親会社が存在します。

例えばマイナビグループの特例子会社として、株式会社マイナビパートナーズが設立されています。マイナビパートナーズはマイナビグループ本社内にオフィスがあり、他の多くの特例子会社も親会社の本社内にオフィスがあります。

親会社がすぐそばにあることで、社内で問題が発生した場合にもすぐ対処してもらえたり、大手企業の一員として働いている自覚も持ちやすくなります。

また親会社があることで、経営が安定します。一般企業の場合、業績が悪化することで人員整理が実施されることもありますが、特例子会社の場合はそういった可能性は限りなく低くなります。仮に親会社の業績が悪化した場合も親会社が対処するため、倒産でもしない限り、特例子会社に影響が出ることは基本的にありません。

先ほども触れた業務内容についてですが、これもマイナビパートナーズを例に解説します。マイナビパートナーズの業務内容は下記が挙げられます。

また上記の業務以外にも、マイナビグループ全体の障害者採用業務も、マイナビパートナーズが担当しています。

このように負担が軽く未経験でも担当できる業務から、グループ全体に直接的に関われる業務まで、幅広い業務が委託されています。より多くの人が働けるように、業務範囲の幅が広いことも特例子会社の特徴の一つです。

マイナビパートナーズの求人はこちら

特例子会社のメリット・デメリット

次に特例子会社で働くメリットとデメリットについて解説します。

特例子会社で働くメリット

特例子会社で働くメリットとしては、下記の点が挙げられます。

何度も触れていますが、特例子会社で働く一番のメリットは、障害への適切な配慮が受けられる点です。そもそもで会社自体が障害者を雇う前提で設立されているため、バリアフリー設備はもちろん、勤務時間の配慮や定期面談制度、休憩室の設置など、どんな障害をお持ちの方でも安心して働ける環境が整っています。

次に、特例子会社は、一般企業と比べると選考ハードルが低めに設定されている傾向があります。というのも、特例子会社の設立目的は、障害者の就労機会を増やすことです。そのため経験やスキルよりも、意欲や人間性が重視され、実務未経験の方やブランクがある方も多く採用されています。

最後に福利厚生の面ですが、基本的に親会社と同等のものが提供されます。また場合によっては、通院休暇やカウンセリング制度など、特例子会社専用の福利厚生が追加される場合も。

このように、特例子会社ならではのメリットが多数あります。

特例子会社で働くデメリット

また特例子会社で働く場合、下記のようなデメリットも存在します。

特例子会社の業務は、一般企業と比較して難易度が低いものが中心となります。そのため身に付くスキルや経験もそれに比例します。

もちろん、先ほどのマイナビパートナーズのグループ会社全体の障害者採用業務のように、専門性が身に付く業務を担当できることもあるので一概には言えませんが、業務に慣れてきた段階で物足りなさを感じることがあるかもしれません。

また業務難易度が低いこともあり、給与が低く設定されている場合が多いです。もちろん昇給もありますが、昇給額も一般企業ほど高くありません。

就労機会をつくることが一番の目的でもあるため、給与やスキルアップの点について一般企業にリードされているのが特例子会社の現状です。

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特例子会社の求人例

それでは特例子会社の求人例を紹介します。

株式会社マイナビパートナーズ

まずは先ほどから例に挙げている、株式会社マイナビパートナーズの求人です。マイナビパートナーズの特徴としては、マイナビグループからの委託業務以外に、独自で障害者雇用の支援事業を行なっている点が挙げられます。

自社で事業を行なっている特例子会社は少なく、他の特例子会社と比較しても独自性のある企業です。

【求人内容】

マイナビパートナーズの求人詳細はこちら

博報堂DYアイ・オー

博報堂DYアイ・オーは博報堂グループの特例子会社です。「日本一、働きがいのあるダイバシティ・インクルージョン企業へ」といった企業理念を掲げていて、働きやすさだけでなく、働きがいにも力を入れています。

また障害を持った社員が管理職に就任した実績もあり、社内でのキャリアアップにも挑戦できる環境があります。

【求人内容】

博報堂DYアイ・オーの求人詳細はこちら

楽天ソシオビジネス株式会社

楽天ソシオビジネスは、楽天グループの特例子会社です。楽天ソシオビジネスの特徴は、募集職種の多さです。

総務や人事、経理など各部署の事務ポジションや、エンジニアやwebデザイナー、また社内カフェテリアのスタッフなど、幅広い職種での採用をおこなっています。

今回は、人事事務ポジションを例にご紹介します。

【求人内容】

楽天ソシオビジネスの求人詳細については、現在求人票作成中のため、キャリアコンサルタントにお問合せください。

UTハートフル株式会社

UTハートフル株式会社はUTグループの特例子会社です。UTハートフルは障害者の中でも、出勤が困難な重度障害者の雇用に力を入れていて、在宅勤務制度を積極的に導入しています。

もちろん出社形態の募集もありますが、今回は在宅勤務の求人を紹介します。

【求人内容】

UTハートフルの求人詳細はこちら

特例子会社での就労が向いている人とは?

特例子会社は誰にでもおすすめな会社ではなく、下記のような方が主な対象になります。

一般企業で働くことが不安な方

障害への配慮や業務内容などの理由から、一般企業で働くことに不安がある方には特例子会社での就労がおすすめです。

一般企業とはいえ障害者雇用であれば、障害に対する配慮はもちろん受けられます。ですがやはり特例子会社と比較すると、障害者雇用に慣れていないこともあり、細かな部分まで配慮が至らないことも。

安心して働くことを最優先に考えている方には、特例子会社での就労が非常におすすめです。

一年以上休職、離職されていた方

長期的に休職、離職していた方が復職される場合にも、特例子会社がおすすめです。しばらく働くことから離れていた場合、復職した際の心身にかかる負担が大きくなります。

そのため、業務時間や業務量を臨機応変に対応してもらえる特例子会社での就労がおすすめです。

また先ほども解説した通り、特例子会社は選考ハードルも低めに設定されているため、離職期間が長くても採用されやすくなります。一般企業の場合、どうしても離職期間が選考に影響が出るため、こういった観点からもブランクがある方に特例子会社をおすすめします。

就労移行支援を利用している方

現在、就労移行支援施設を利用している方も特例子会社での就労が向いています。

就労移行支援は、障害に対する配慮やサポートを受けながら、事務スキルやビジネスマナーなどを学び就職を目指す施設で、特例子会社と環境が似ています。

就労移行支援を利用する方の中には、体調が安定していなかったり、実務スキルに自信が無かったりする方が多くいると思います。そういった場合は上記でも解説した通り、環境が整っている特例子会社で働くことをおすすめします。

また体調が不安定だったり、経験が不足していると一般企業への転職は簡単にはできません。そのため就労移行支援から特例子会社に転職し、そこで体調を安定させたり、実務経験を積みましょう。その特例子会社での実績を生かすことで、次の転職で一般企業にキャリアアップすることが現実的になります。

就労移行支援施設についてはこちらの記事『「就労移行支援」は「就労継続支援」とどう違う?メリットとデメリットも解説!』で詳しく解説しています。

障害者雇用の種類

最後に、障害者雇用で働く場合の選択肢について解説します。

一般企業

まず一般企業の障害者雇用が挙げられます。今回解説している特例子会社と比較して、企業数が圧倒的に多いこともあり、大半の方は一般企業を選択しています。

一般企業で働くことのメリットは、専門性の高い業務を担当できる点や、一般雇用と変わらない給与を受け取ることも可能である点などが挙げられます。

ですがやはり障害に対する配慮については、特例子会社に劣る部分があるため、体調が安定している方や専門性の高い経験を積みたい方におすすめの働き方です。

特例子会社

次に特例子会社です。繰り返しになりますが、特例子会社は障害に対する配慮が徹底しており、どんな障害があっても安心して働けます。

業務内容や給与面で一般企業と少し差はありますが、こちらは特例子会社で働く大きなメリットです。

また先ほども解説した通り、特例子会社で経験を重ねることで一般企業へのキャリアアップがより現実的になります。

安定して長期的に1社で働き続けたい方と、一般企業へのキャリアアップを目指す方どちらにもおすすめです。

障害者向けサテライトオフィス

最後に障害者向けのサテライトオフィスです。

障害者向けのサテライトオフィスは、専門的な知識を持ったスタッフが常駐していたり、バリアフリー環境が整っていたりなど、特例子会社と同じような環境が整っています。

障害者向けサテライトオフィスは、雇用されている企業の業務をこの整った環境で行うことができるため、一般企業での障害者雇用と、特例子会社のいいとこ取りをした働き方です。

こちらも特例子会社と同様に、一般企業へのキャリアアップを目指すことができるため、是非選択肢に入れてみてください。

障害者向けサテライトオフィスについては、こちらの記事「障害者向けサテライトオフィスとは?働き方やメリット・デメリットを解説!」で詳しく解説しています。

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