【比較表つき】就労移行支援が向いている人と向いてない人の違いを解説
就労移行支援は、障害や難病を持っている人を対象とした就労支援施設です。 この就労移行支援は利用すれば必ず就職できるというものではなく、向いてる人と向いてない人が分かれています。 本記事では、就労移行支援が向いてる人と向いてない人の違いについて、具体的に解説します。
就労移行支援とは
就労移行支援に向いてる人と向いてない人の比較に入る前に、まずは就労移行支援がどういったサービスなのかについて、具体的に解説します。
就労移行支援の概要
就労移行支援は、障害や難病を持った人が一般就労を目指すために利用する就労支援施設です。 就職・転職活動のサポートが受けられるだけでなく、ビジネスマナーやグループワーク、さらに、ExcelやWord・プログラミングなど、実務で役立つスキルをカリキュラムに沿って学べる点が就労移行支援の大きな特徴です。 就労移行支援は、最大で2年間利用できることになっており、ある程度の時間をかけて内定の獲得を目指します。
就労移行支援の対象者
就労移行支援は、誰でも利用できるものではなく、利用するための条件が設定されています。 就労移行支援を利用できる対象者は、下記の条件を全て満たす方になります。
- 一般就労を目指している
- 利用開始時点で18歳以上65歳未満
- 障害もしくは難病を持っている
就労移行支援を利用する目的は前述の通り、企業での一般就労をすることです。そのため、本人が一般就労を目指していることが条件になります。また、年齢も条件に含まれているため注意が必要です。 就労移行支援の対象者については、こちらの記事「就労移行支援の対象者になる条件3つ!年齢制限や障害例も解説」にて詳しく解説しています。
就労移行支援の利用料金
就労移行支援の利用料金は前年度の所得額に応じて決定されますが、9割以上の人が無料で利用しています。 以下2つのいずれかに該当した場合、就労移行支援を無料で利用することができます。
- 生活保護を受給している場合
- 市町村民税非課税世帯(=おおむね年収100万円以下)の場合
上記の2つの分類に該当しない場合は、利用料金が発生します。利用料金の自己負担額の上限は、37,200円となります。 就労移行支援の料金制度については、こちらの記事「就労移行支援の利用料金はいくら?対象者や利用期間など、利用条件を解説! 」にて詳しく解説しています。
就労移行支援で学べるスキル
就労移行支援では、事業所が設定したカリキュラムに沿って企業での一般就労で役立つ実践的な業務スキルを学べます。 目指したい職種に沿って、基本的な業務スキルを身につけられるため、未経験職種への就職や転職を目指したい人にとってはぴったりの環境が整っています。 【学べるスキルの例】
- プログラミング
- Excel word
- 軽作業
- CAD設計
- グラフィックデザイン(IllustratorやPhotoshop)
- グループワーク
- ビジネスマナー
グループワークやビジネスマナーを除いて、学べる業務スキルは事業所によって異なるため、希望する職種がある場合は、目指したい職種に沿ったスキルを学べる事業所を選ぶ必要があります。 就労移行支援では、プログラミングやWebデザインなど、一般的には民間スクールに受講料を支払って学ぶような専門スキルも学ぶことができます。民間のスクールは、就労移行支援と比較してより上級レベルの技術まで学べるというメリットがある一方、月額10万円以上の受講料が必要になる場合が大半です。 それに対し就労移行支援では、前述の条件さえ満たせば全ての支援を無料で受けられるため、お金をかけずにスキルを身に付けたい人には非常におすすめです。 特にプログラミングができる人材は、企業からの需要も高まっているため、手に職をつけて安定した収入を得たいという方には、プログラミングのカリキュラムを受講できる事業所を選ぶのがおすすめです。 【就労移行支援で学ぶことができるプログラミング言語】
- Java
- python
- HTML
- CSS
- JavaScript
- PHPなど
就労移行支援が向いている人と向いていない人の違い
就労移行支援が向いているか向いていないかについては、次の3つのポイントが判断基準になります。
- 体調の安定性
- 転職をしたいタイミング
- 就労経験・実務スキル
以下は、就労移行支援が向いている人と向いていない人の違いを3つの判断基準に沿って比較表にしたものです。 【向いてる人と向いていない人の比較表】
向いてる人 | 向いてない人 | |
体調 | 安定している | 不安定 |
就職・退職のタイミング | ある程度準備をしてから就職・転職したい | すぐに就職・転職したい |
就労経験・実務スキル | 経験が少ない・実務未経験 | 就労経験が豊富・実践レベルの実務スキルを身につけている |
それぞれ具体的に解説します。
体調の安定性
就労移行支援では、企業で働く予行演習になるよう週4〜5日の通所が推奨されています。 そのため、体調が不安定で少ない日数しか通所ができない場合、企業での一般就労をすることは難しいと判断されます。 また、通所日数が少ないと仮に2年間通所したとしてもカリキュラムを十分にこなすことができず、スキルの習得を含めた転職するための準備が不十分な状態になってしまうこともあります。 そのため、就労移行支援を利用する上では、体調が安定していることが前提になります。 体調が不安定な場合は、まずは「就労継続支援」で自分の体調に合わせながら働くことに慣れることがおすすめです。 就労継続支援については、こちらの記事『「就労継続支援」とは?A型・B型の違いと手続き方法を解説!』にて詳しく解説しています。
就職や転職をしたいタイミング
できるだけ早く就職や転職したいという人には、就労移行支援の利用は向いてません。 就労移行支援の通所期間は最大で2年間とされています。人によっては、それより短い期間で就職や転職することも可能ではありますが、短期間で就職や転職するためには就職・転職活動を開始する時点で、希望する職種の経験や業務スキルを持っていることが求められることが一般的です。 それらが十分であれば短期間で内定獲得できる可能性が高くなりますが、その場合はそもそも就労移行支援を利用する必要がほとんどないとも言うことができます。 就労移行支援を利用するのであれば、ある程度時間をかけて、しっかりと準備をした上で就職や転職したい人が向いています。
就労経験・実務スキル
上記と同じ理由にはなりますが、就労経験が豊富だったり、希望する職種の実務スキルが十分であれば、就労移行支援の利用は向いていません。 就労移行支援では、様々な業務スキルを学ぶことができますが、それはあくまで基礎レベルのものが中心になるため、すでに実践的なスキルが身についている人にとっては簡単すぎると感じてしまう可能性があります。 そのため、就労移行支援が向いているのは、未経験の職種への就職や転職を希望している人が中心になると言えます。
就労移行支援が向いてるはずなのに、利用しても就職できない原因4選
体調や就職のタイミング、実務スキルの面でも就労移行支援に向いてるはずなのに、利用しても就職や転職ができなかったケースも存在します。 その原因は、大きく分けると次の4つが挙げられます。
- 質の悪い事業所に通っている
- 目指す職種に沿ったスキルを身につけていない
- 選考対策を十分に行っていない
- 就職先の選択肢が少ない
ここでは、4つの原因についてそれぞれ詳しく解説します。
質の悪い事業所に通っている
就労移行事業所の運営者は、運営する事業所の通所人数によって国から助成金を受け取ることができます。 そのため、助成金だけを目当てに運営されている事業所も存在します。 そういった事業所は、利用者のことを考え質の良いサポートを行うことよりも、通所する人数を増やすことだけを目的に運営されていることがあります。 その場合、通所者への支援の質が低くなる傾向があるため、就職・転職に繋がりにくくなってしまいます。 そのため、そういった粗悪な事業所ではなく、信頼できる優良な事業所を選びましょう。 【優良な事業所を選ぶポイント】
- 入所前に見学に行く
- 過去の就職実績を確認する
- 役所やハローワークに紹介してもらう
私たち障害者雇用バンクでは、就労移行支援事業所「エラビバ就労支援」を運営しています。関東で就労移行支援事業所をお探しの場合は、ぜひ無料見学にお越しください。
目指す職種に沿ったカリキュラムを受講していない
就労移行支援を利用するいちばんのメリットは、実務スキルを身に付けられることです。 しかし、目指したい職種のことを考えずに闇雲に業務スキルを学んでしまうと、どうしても効率が悪くなります。 例えば、一般事務での就職を目指しているのに、軽作業のカリキュラムを学んだとしても、事務スキルを持った人材を求めている企業には響きませんよね。 そのため、自分の目指す職種に沿った業務スキルを学べる事業所を選ぶようにしましょう。
選考対策を十分に行っていない
就労移行支援を利用すると、事業所の支援員から一般就労を実現するための様々なサポートを受けられます。 しかし、実際に選考を受けるのは利用者本人になるため、準備が不十分な状態ではなかなか内定獲得に結びつきません。 なんとなくカリキュラムをこなすのではなく、事業所のサポートを徹底的に活用しながら、選考の準備や企業研究を行い、選考対策を徹底的に行いましょう。 同時に、障害者雇用で働く場合は、障害理解を深めることが重要です。 【障害理解のポイント】
- 障害の症状・特性
- 仕事への影響
- 必要な配慮・不要な配慮
- 通院・服薬の有無
- 発作が起きた場合の対応
これらの情報を選考でしっかりと伝えることで、会社側も安心して採用できるようになります。 障害者枠で働く場合、障害について事前に説明しておくことは義務になりますので、主治医や家族の力も借りながら、障害理解を深めましょう。
就職先の選択肢が少ない
一般就労を目指す場合、一般企業で正社員として働くこと以外にも、就職先の選択肢があります。 【就職先の選択肢例】
- 特例子会社
- 障害者向けサテライトオフィス
- パート勤務
一般企業で正社員として働くことはメリットも多い反面、選考基準が厳しかったり入社後の負担上記の選択肢と比べると大きくなりやすいなど、いくつかの懸念点もあります。 それに対し、特例子会社や障害者向けサテライトオフィスでの働き方は一般企業で障害者雇用で働く以上に、障害への配慮を受けながら働くことができ、さらに選考のハードルも下がります。 就労移行支援を利用したのになかなか就職ができないという場合は、就職先の選択肢を増やすことがおすすめです。 特例子会社と障害者向けサテライトオフィスについては、こちらの記事「特例子会社で働くメリット・デメリットと実際の求人例を紹介」「障害者向けサテライトオフィスとは?働き方やメリット・デメリットを解説!」にて、それぞれ詳しく解説しています。
すぐに就職・転職したい場合は転職エージェントがおすすめ
就労移行支援は、時間をかけて徹底した就職活動の準備ができることがメリットである一方、すぐに就職や転職をしたい人にとってはメリットが少なくなります。 そのため、すぐに就職、転職したいという場合は転職エージェントの利用がおすすめです。 転職エージェントでは、求人の紹介を中心に就職活動や転職活動全般のサポートを受けることができます。 【転職エージェントのサポート内容】
- 適正求人の提案
- 面接の練習
- 選考書類の制作サポート
- 選考中の企業と仲介作業
ハローワークも上記と同様のサポートを行っていますが、転職エージェントは、エージェント側が精査した求人を希望条件に該当するものに絞って提案を受けられるため、効率的に自分に向いている求人や、キャリアアップにつながる求人へのアプローチが行えます。
料金 | 運営方法 | サポート体制 | 求人の数 | 求人の質 | 拠点 | |
ハローワーク | 無料 | 税金で運営 | 担当者ごとにばらつきあり | 多い | 玉石混交 | 全国各地 |
転職エージェント | 無料 | 企業から紹介料を得て運営 | 専門の転職コンサルタントが手厚くサポート | 少ない(ハローワークと比較すると) | 選ばれた求人のみ掲載 | エージェントによる ※Web会議や電話で相談できる場合もある |
目指したい職種の経験や実務スキルがあり、体調も安定しているという場合は、転職エージェントの活用がおすすめです。
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