【てんかんのある方】おすすめの仕事・実際の求人・就職のコツを紹介

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てんかんは精神障害に分類されますが、身体的な症状が現れます。そのため、仕事を選ぶ基準も身体障害と共通する点が多くあります。

今回はてんかんの人に向けて、仕事の選び方やおすすめの求人、就職や転職するコツついて解説します。

てんかんの症状

てんかんは脳の神経細胞が過剰に反応することで、身体的な発作を引き起こす障害です。先天的、後天的どちらでも発症する可能性があります。

症状は意識を失う全般発作と、体の一部に症状が出る焦点発作に分類されます。

【具体的な症状例】

上記はてんかんの症状の一部で、人それぞれ違った症状が現れるのがてんかんの特徴です。

参考:NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター公式サイト

てんかんのある方におすすめの仕事とは?

てんかんのある方は、自分の障害特性に合った仕事を選ぶことが大切です。

てんかんのある方に向いてる仕事の条件

てんかんのある方におすすめの仕事の条件は以下の通りです。

心身への負担が少ない仕事

てんかん発作が起きる要因は複数あり、過度な疲労やストレスもそれぞれ該当します。

そのため、身体的に負荷がかかる肉体労働や、強いストレスがかかるような業務はおすすめできません。

発作を抑えるためにも、デスクワークや軽作業など、心身への負担が少ない仕事を選びましょう。

規則正しい生活リズムが守れる仕事

規則正しい生活を送ることも、てんかんのある方には必要なことです。

特に睡眠不足は、てんかんに悪影響を与えるため注意が必要です。

そのため、夜勤がある仕事やシフト制の仕事ではなく、毎日勤務時間を守れる仕事であることも、てんかんのある方に向いてる仕事の条件の1つです。

オフィス内で業務を行う仕事

てんかん発作は、気をつけていたとしても完全に抑えることは難しいでしょう。

そのため、発作が起きた場合のことも考えておく必要があります。

外出が多い仕事や、人前に出る仕事の場合、発作が起きた時の対応が遅れてしまう可能性があります。そういった事態を防ぐためにも、周りに事情を知っている人がいる環境での就労がおすすめです。

てんかんのある方におすすめの職種

具体的にてんかんのある方におすすめの仕事について解説します。

一般事務

一般事務はデスクワークの代表的な職種です。

資料作成や、データ入力、電話対応など、部署で発生する事務作業を担当する職種です。業務のほとんどが座った状態でできるため、身体的な負担を抑えられます。

またオフィス内で業務を行うため、万が一発作が起きた場合でも事前に説明をしておくことで周りの人に適切な対応してもらえます。

残業が必要になることも少ないため、規則正しい生活を送りやすい職種です。

プログラマー

プログラマーは、システムエンジニア(SE)が作成した仕様書に沿って、プログラミングをする仕事です。

プログラミングは、全てパソコンで行う作業なので、力仕事や車の運転といった業務を任されることはありません。そのため、一般事務同様、身体的な負担を軽減できます。

またプログラマーとして経験を重ねることで、システムエンジニアやWebエンジニアへキャリアアップをすることも可能です。

未経験からプログラマーを目指す方法についてはこちらの記事「障害者のためのプログラミング訓練を活用してエンジニアになる方法」にて詳しく解説しています。

Webデザイナー

Webデザイナーは、クライアントから依頼を受け、Webサイトやアプリ、Web広告のデザインやコーディング業務を担当する職種です。

こちらも身体的な負担が少ない職種で、かつフリーランスとして独立しやすい職種でもあります。

独立できれば自分のペースで業務量を調整できるようになるため、自分のてんかんの特性に合わせて、より体調を安定させながら働けるようになります。

Webデザイナーとして働くためには、htmlやcssといった言語の知識が必要なため、未経験から就職するためには就労移行支援などを活用して知識を身につけましょう 就労移行支援についてはこちらの記事『「就労移行支援」は「就労継続支援」とどう違う?メリットとデメリットも解説!』にて詳しく解説しています。

Webライター

Webライターは、Webサイト上で公開される記事の執筆や編集業務などを担当する職種です。

Webライターは、プログラマーやWebデザイナーと比べて、未経験からでも始めやすい仕事です。しかし未経験から始める場合は、その分給料も低いため注意が必要です。

またクライアントとの打ち合わせや、記事執筆のための取材のために企業への訪問が求められる場合もあります。しかし現在はオンラインでの対応が可能な場合も増えています。出先での業務中に発作が起きると、クライアントを混乱させたり自分自身の身にも危険が及ぶため、極力仕事を選ぶ際はオンライン対応ができるものを選択しましょう。

動画編集

YouTubeなどででの動画配信が一般的となり、動画編集の仕事の需要も急増しています。動画編集は、撮影された動画データを必要な部分だけに限定し繋ぎ合わせたり、発言の字幕をつけたりする仕事です。全ての業務がデスクワークで完結するため、てんかんがある人でも安心して働けます。

動画編集も全くの未経験だと仕事を得ることは難しいですが、オンラインスクールやセミナーなどが多く実施されているため、それらを活用しましょう。

また動画編集の仕事は、基本的に企業へ所属するのではなく個人事業主として行うことが一般的なため、より融通が利く働き方をしたい方におすすめです。

内勤営業(インサイドセールス)

てんかんがある場合、発作が起きたときに危険が増すため、外回りが必要な営業職は難しくなります。

反対に、全てのコミュニケーションがオンラインで解決する内勤型営業であれば、その不安を解消できます。内勤型営業の業務内容は、新規の取引先を見つけたり、クライアントとの窓口になったりと、一般的な営業職と変わりはありませんが、それらの全てを電話やメール、オンライン会議ツールなどを活用し、社内で行います。

てんかんがある人の大半は、車の運転が禁止されるため営業職が難しいとされていましたが、近年コロナウイルスの影響でオンラインコミュニケーションが一般的になり、増えてきている職種なので、営業職として働くチャンスも広がっています。

軽作業

軽作業は、商品の仕分けやピッキング作業など、単純作業を担当する職種です。

事務職のようなデスクワークではありませんが、作業内容が簡単で身体的な負担は多くありません。

また未経験からでも就職しやすいことや、複数人で同じ業務をするため体調が悪いときや社内で業務中に発作の予兆を感じたときに、すぐに休めるのも軽作業のメリットです。

てんかんのある方におすすめの求人例

続いて、てんかんのある方に向いてる仕事の求人を紹介します。

大塚商会(事務)

【求人情報】

こちらは大塚商会の求人です。事務職の募集で、自分の障害特性や経歴に合わせて向いてる業務を担当できます。

事務職は先ほども書いた通り、業務の大半がデスクワークで、また社外に出ることも基本的にありません。そのため疲労によるてんかん発作の発生確率を軽減でき、また発作が起きた場合でも社内での対応が可能です。

また給与が比較的高い点もこちらの求人のメリットです。大塚商会についてはこちらの記事『「成果を正当に評価する会社なんです」——大塚商会・土谷知子さんに聞く、障害の有無に関係ない評価制度』にて詳しくお話を伺っています。

株式会社大塚商会の求人はこちらからご覧ください。

博報堂DYアイオー(プログラマー)

【求人情報】

博報堂DYアイオーは、博報堂グループの特例子会社です。特例子会社は業務量の調整や、通院、服薬への理解など、てんかんを含む障害を持った人が働く前提の会社であるため、障害に対するより手厚い配慮を受けながら働けます。

また業務中に発作が起きた場合でも、周りで働く人がすぐにサポートしてくれる環境があるため、発作に対する不安感も軽減できます。

こちらはプログラマー未経験者は応募ができない求人ですが、その分条件もよくプログラマーとしてのキャリアアップが目指せる求人です。

博報堂DYアイ・オーの求人はこちらからご覧ください。

楽天ソシオビジネス(webデザイナー)

【求人情報】

楽天ソシオビジネスは、楽天グループの特例子会社です。そのため博報堂DYアイオー同様、てんかん発作の発生リスクを抑え、発作が起きた場合の対応への安心感をもちながら働けます。

業務内容は、楽天が運営する各種サービスのWebデザイン業務を担当することになるため、業務内容の幅も広くWebデザイナーとしてのキャリアアップも十分目指せます。

楽天ソシオビジネス株式会社の求人はこちらからご覧ください。

障害者向けサテライトオフィス

障害者向けサテライトオフィスは、採用された企業のオフィスではなく、障害者雇用の専門知識を持ったスタッフが常駐する別のオフィスで就労する雇用形式です。

そのため、てんかん発作が起きやすい業務を避けたり、発作が起きた場合の対応をそのスタッフに任せることも可能です。

また業務事態は所属する企業から割り振られるため、所属企業次第ではキャリアアップも充分目指せます。

障害者向けサテライトオフィスについては、こちらの記事「障害者向けサテライトオフィスとは?働き方やメリット・デメリットを解説!」にて詳しく解説しています。

就労継続支援事業所

就労継続支援事業所は、障害に対する徹底した配慮のもと就労できる作業所です。

就労継続支援事業所には、雇用契約を結ぶA型事業所と、結ばないB型事業所の2種類があり、それぞれにメリットがあります。

企業で働くのがまだ不安という方におすすめの働き方です。

就労継続支援事業所についてはこちらの記事「障害者向けの作業所とは?就労継続支援から一般就労を目指す方法や作業内容を解説」にて詳しく解説しています。

また就労継続支援事業所で働いてみたい方は、こちらから希望条件に合う事業所を探せますので、ぜひ活用してみてください。

自動車の運転が必要な仕事には就けない

運転中にてんかん発作が起きると、自分や周りの人が命に関わることになってしまうため、ドライバーや外回りが必要な営業職などは向いていません。

てんかんの人が一律で運転が制限されるわけではないため、医師の許可があれば運転は可能ですが、それでも運転が必要な仕事に就職できる可能性は低いでしょう。

万が一のことを考えると、発作が起きても危険が少なく、またすぐにサポートしてもらえる内勤型の仕事がおすすめです。

職場に迷惑をかけないためするべきこと

てんかんの症状は人それぞれ違うため、入社する時点と面接の時点で、それぞれ自分の症状について詳しく説明しましょう。

【伝えるべき内容】

これらの内容を事前に伝えておくことで、企業側の不安も解消できますし、自分も安心して働けます。しかし正確に伝えるためには、自分自身の障害について自分が理解している必要があるため、障害に関する自己理解を深めましょう。

また専門家である主治医の診断書には、上記の内容が詳しく書いてあり、説明するときに楽になるので、主治医に診断書の作成を依頼することもおすすめです。

てんかんは障害者雇用の対象?

てんかんは、精神障害者手帳の取得対象となる障害なので、障害者雇用での就職が可能です。

障害者雇用は、障害に対する配慮を受けながら働けるのはもちろん、一般枠と雇用枠が分かれているので、求人倍率が低くなり、採用されやすくなることもメリットです。

障害者枠についてはこちらの記事「障害者枠と一般枠の求人を比較!メリット・デメリットも解説」にて詳しく解説しています。

てんかんがある人が就職・転職するコツ

最後に、就職や転職するためのコツについて解説します。

就労移行支援

就労移行支援事業所は、就職する準備をする施設です。

就職するために必要なスキルやビジネスマナーなどを学びながら、転職活動の支援を受けられます。

【学べる実務スキル】

また就労移行支援は、障害者雇用に関する専門的なサポートが受けられるため、スキルだけでなく自分に合った企業の見つけ方や、企業へ障害を正しく伝えるコツなどについても学べ、また障害そのものへの理解もあるため、通っている間に発作が起きた場合でも適切な対応をしてもらえます。

学べる内容は事業所ごとに違うため、自分がやりたい仕事に必要なスキルが学べる事業所を選びましょう。

就労移行支援についてはこちらの記事『「就労移行支援」は「就労継続支援」とどう違う?メリットとデメリットも解説!』にて詳しく解説しています。

障害者雇用専門の転職エージェント(障害者雇用バンク)

障害者雇用バンク」のような障害者雇用専門の転職エージェントでは、求人の紹介や面接練習など、転職活動全般のサポートを受けられます。

また障害者雇用バンクはこれまで様々な障害を持った方の転職活動をサポートした実績があり、もちろんてんかんを持った方にも多数ご利用いただいております。そのため障害ごとに最適化した転職活動のサポートが可能です。

また転職エージェントの求人は、一般には公開されていない非公開求人が含まれていることがあり、より多くの選択肢から転職先を探せます。

転職後の定着支援も行われているため、エージェントから紹介を受けた企業に就職すると、転職後も安心して働けるようになります。

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