就労移行支援は工賃が受け取れないがメリット多数!支援内容と就労継続支援との違いを解説

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障害福祉サービスの1つである就労移行支援。

就労移行支援は、基本的に無料で利用できますが、給料や工賃を受け取ることはできません。

今回の記事では、就労移行支援で工賃を受け取れない理由や、同様の障害福祉サービスである就労継続支援について、解説します。

就労移行支援とは

就労移行支援は、企業での一般就労を目指す障害者や難病者を対象とした、就労支援事業所です。

事業所が設定したカリキュラムに沿って、ビジネスマナーやPCスキルなど、企業で働くために必要なことを学びながら転職活動を行えます。

一般就労するためのスキルが不足している人や、心身の問題ですぐに転職することが難しい人が利用することが一般的です。

就労移行支援については、こちらの記事『「就労移行支援」は「就労継続支援」とどう違う?メリットとデメリットも解説!』にて、詳しく解説しています。

また、私たち障害者雇用バンクでは、就労移行支援事業所「エラビバ就労支援」を運営しています。関東で就労移行支援事業所をお探しの場合は、ぜひ無料見学にお越しください。

就労移行支援を利用しても工賃は受け取れない

就労移行支援事業所を、利用しても給与や工賃は受け取れません。

なぜなら、就労移行支援は、企業で一般就労することを目的として、業務スキルを身に着けたり、生活リズムを整えたりする用途で利用する、就職活動の支援事業所だからです。

そのため基本的に、就労移行支援を利用してお金を受け取れるということはありません。

ごく少数、モチベーションアップや、お金を稼ぐ感覚を身につけるために利用者に工賃を支払っている事業所もありますが、給与や工賃を目的に利用するのであれば、同じ障害福祉サービスに分類される就労継続支援がおすすめです。

就労継続支援事業所は、障害を持っていることなどが理由で、企業での一般就労が難しい方が就労するための作業所です。

データ入力や清掃など、簡単な作業を行い、それに対する給与または工賃を受け取ることができます。

就労継続支援については、本記事の後半またはこちらの記事『「就労継続支援」とは?A型・B型の違いと手続き方法を解説!』にて詳しく解説しています。

就労移行支援の支援内容・メリット

就労移行支援は、給与や工賃を受け取ることはできませんが、収入につながらないとしても利用するメリットが多くあります。

それぞれ解説します。

一般就労で役立つ業務スキルの習得

就労移行支援では、PCスキルをはじめとした一般就労で活用できる業務スキルを学べます。

【学べる業務スキルの例】

上記のように、企業で働く上で基礎となるスキルから、専門職への転職を目指すための業務スキルなど、学ぶことができるスキルは様々です。

特に、プログラミングやWebデザインのような、専門的なスキルをお金をかけずに学べる点は大きなメリットです。

プログラミングやWebデザインのスクールは、月額で10万円以上することが多く、優良スクールの場合は20万〜60万円することもあります。また場合によっては入会料金や教材費も別途でかかることもあります。ですが、就労移行支援であれば、大半の人が無料で利用できるため、民間のスクールに通うより、お金をかけずに専門的なスキルを学ぶことができます。

注意点として、ビジネスマナーやグループワークは、基本的にどの事業所を選んでもカリキュラムに組み込まれていますが、それ以外については事業所ごとに異なるため、自分が学びたいことが学べる事業所を選ぶ必要があります。

転職活動の支援

就労移行支援では、自分に合った求人の紹介を受けたりそのための求人開拓、模擬面接や履歴書・職務経歴書の作成サポートなど、転職活動の直接的なサポートも受けられます。

自分1人で転職活動を行おうとすると、ピンとくる求人が見つからなかったり、そもそも経歴的にどんな職種にチャレンジできるのかがわからなかったり、困った時に相談できる相手がいなかったりして、なかなか思うようにはいきません。就労移行支援を利用することで、プロのサポートを受けられるため、より効率的に転職活動を行えます。

留意するべきこととして就労移行支援は、カリキュラムに沿って一般就労のためのトレーニングを受けた後に転職活動を開始するため、すぐに転職をしたい場合は、就労移行支援ではなく、転職エージェントの利用がおすすめです。

就職後の定着支援

障害者雇用では、就職後1年以内の退職率が身体障害者で40%、精神障害者に至っては50%を超える数値(平成29年度の調査)と非常に高いため、それを防ぐために就労移行支援では、就職後の定着支援を実施しています。

企業への就職後も、定期的に面談を行い、もし働く上で困ったことや悩んでいることがあれば相談することができます。

なお、就労移行支援による定着支援は、就職後6ヶ月とされているため、それ以降も定着支援を希望する場合は、別途で就労定着支援を受ける必要があります。

就労定着支援を利用すると、最大就職後3年間は、定着支援を受けられるため、長期的なサポートを希望する場合は、就労定着支援の利用も検討しましょう。

就労移行支援と就労継続支援の違い

就労移行支援と就労継続支援の違いについて、解説します。

就労継続支援は障害者向けの作業所

就労移行支援が、一般就労を目指すための事業所であることに対して、就労継続支援は、実際に作業することを通して、働くことに慣れながらお金を受け取ることができる事業所です。

つまり、就労移行支援は「転職すること」が目的で、就労継続支援は「働くこと」が目的になります。

就労継続支援の作業内容は、事業所ごとに違いますが、どれも心身への負担は少ないものが設定されています。

【作業内容例】

これらの業務を自分の体調に合わせて行い、収入を得ることができる点が就労継続支援の特徴です。

就労継続支援にはA型とB型の二種類がある

就労継続支援には、A型とB型の二つの種類があります。

就労継続支援A型

就労継続支援A型は、雇用契約を結ぶ形式の事業所です。

事業所が設定した業務を行い、働いた時間に応じた給与を受け取ることができます。

B型と比較すると、平均労働時間が長く、また一般就労につながるような実践的な業務を行うことも可能です。

就労継続支援A型については、こちらの記事「就労継続支援A型とは?手取り額やB型との違い・仕事内容を徹底解説!

就労継続支援B型

就労継続支援B型は、雇用契約を結ばない形式の事業所です。

事業所が設定した業務を行うことはA型と共通ですが、B型は行った作業量に応じた工賃(=行った作業量に対して支払われる賃金)を受け取る形になります。

雇用契約を結ばないため、最低賃金が保障されないというデメリットはありますが、週1日、1日1時間からなど、自分の体調に合わせて業務時間を細かく設定できます。

そのため、自分のペースで少しずつ働くことに慣れていきたい人におすすめです。

就労継続支援B型については、こちらの記事「就労継続支援B型はどんな人におすすめ?作業内容や工賃を徹底解説!」にて詳しく解説しています。

就労継続支援なら給与や工賃が受け取れる

就労継続支援は、就労移行支援とは違い、そこでの作業が目的となっているため、給与や工賃が受け取れます。

A型は、雇用契約を結ぶため、最低賃金が保障され、2020年の調査では、(ここで改行) 平均時給は899円、平均月給が79.626円とされています。

それに対しB型は雇用契約を結ばないため、最低賃金は保障されず、作業量に対する工賃が支払われます。

2020年の調査では、1ヶ月あたりの工賃の平均は、15,776円とされています。

2年以内の一般就労を目指すよりも、まずはお金を受け取りながら働くことに慣れたいという人は、就労継続支援がおすすめです。

就労移行支援・就労継続支援A型・B型の比較表

最後に、就労移行支援と就労継続支援A型・B型それぞれの特徴と違いを表にまとめました。

就労移行支援就労継続支援A型就労継続支援B型
給与・工賃受け取れない給与が受け取れる工賃が受け取れる
1ヶ月あたりの平均収入なし79,625円15,776円
利用目的一般就労を目指す一般就労を目指しながら、作業を通してお金を受け取る働くことに慣れながら、お金を受け取る
利用期間原則2年間(場合にっよって1年間延長可能)規定なし規定なし
雇用契約なしありなし

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