多発性硬化症の人に向いてる仕事・おすすめ求人3選

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脳や脊髄など、体内の様々な場所に病巣が発生することで、痛みや歩行障害などの症状が発現する多発性硬化症。

本記事では、多発性硬化症の人に向いてる仕事について、具体性を上げながら解説します。

多発性硬化症とは

まず多発性硬化症について、具体的に解説します。

多発性硬化症の概要

多発性硬化症は、脳や脊髄、視神経のあちらこちらに病巣ができることで、痛みや視力障害・歩行障害などさまざまな症状が現れる病気で、指定難病に該当します。

多発性硬化症は、若年層での発症が多く、平均発病年齢は30歳前後とされており、発症者は年々増加傾向にあります。

現時点では、多発性硬化症の発症原因は特定されていませんが、自己免疫に関係しているという説が有力とされています。また、他人に移ったり遺伝したりする病気ではありません。

出典:難病情報センターノバルティスヘルスケア

多発性硬化症の症状

多発性硬化症の症状は、さまざまな種類があり、それぞれ初期症状と後期症状に分かれます。

【初期症状】

【後期症状】

多発性硬化症の経過は、大きな個人差があります。そのため、人によってはそれまで通りの日常生活を送れなくなるほどの症状が出ることもありますが、症状を抱えながらも生活には大きな影響が出ないケースもあります。

出典:MSDマニュアル

多発性硬化症の治療法

多発性硬化症は進行性の経過を辿る場合があるため、早い段階からの治療が重要です。また、多発性硬化症は、再発と寛解を繰り返す傾向があるため、症状が落ち着いている寛解期であっても、病気自体は進行している場合があります。

多発性硬化症の治療では、再発を予防しながら進行を抑制し、症状のない時間(寛解期)を長くすることを目的とします。

治療においては、飲み薬や注射剤、点滴剤といった薬剤を使った治療が中心となり服用する薬剤は発現している症状によって異なります。

出典:難病情報センターMSDマニュアル

多発性硬化症が仕事に与える影響

多発性硬化症の症状は人によって異なるため、症状ごとに仕事に及ぼす影響が異なります。

例えば、手足への症状やめまいやバランス感覚の症状がある場合は、力仕事や立ち仕事をすることは推奨されません。

視覚の症状がある場合は、自動車の運転や現場仕事では危険を伴う可能性があります。また、パソコンでの作業効率にも影響が出ることが考えられます。

症状が進行し、けいれんや歩行困難といった重い症状が出るようになると、通勤すること自体が難しくなる場合があります。

多発性硬化症の人に向いてる仕事

多発性硬化症を発症した場合、症状に応じて向いている仕事が異なります。

ここでは、症状に応じた向いている仕事の一例を紹介します。

<視力に問題がない場合>

<歩行や運動機能に問題がない場合>

また、通勤に負担を感じている場合はリモートワークができる求人を選ぶことも選択肢の1つです。特例子会社や就労継続支援のように、症状に応じて業務上の配慮を受けられる環境で働くことで、より心身への負担を軽減しながら仕事をすることができます。

特例子会社と就労継続支援については、こちらの記事「特例子会社で働くメリット・デメリットと実際の求人例を紹介」『「就労継続支援」とは?A型・B型の違いと手続き方法を解説!』にてそれぞれ解説しています。

多発性硬化症の人におすすめ求人3選

LINEヤフー

【求人情報】

こちらはLINEヤフー株式会社が募集している、事務ポジションの求人です。

管理部門での事務業務となっており、業務内容は障害特性に応じて決定されます。基本的には事務業務を担当することになるため、歩行や運動機能に関する症状がある人でも安心して就労可能です。

また完全在宅勤務となっているため、通勤に負担を感じている人にもおすすめです。

LINEヤフー株式会社の求人はこちらからご覧ください。

エクスウェア

【求人情報】

こちらはエクスウェア株式会社が募集しているエンジニアの求人です。

デスクワークでの業務で、完全在宅勤務も可能なため、身体への負担を軽減しながら働くことができます。

一定のエンジニア経験が求められますが、キャリアアップが目指せる求人となっており、給与も一般雇用と同額程度受け取ることができます。

エクスウェア株式会社の求人はこちらからご覧ください。

マイナビパートナーズ

【求人情報】

こちらは株式会社マイナビパートナーズが募集している軽作業・一般事務の求人です。

一部データ入力などの事務業務を担当することもありますが、基本的には郵便物の仕分けやファイリング業務などの軽作業が中心となります。そのため、視力に関する症状がある人でも業務への影響を抑えることができます。

また、こちらは特例子会社の求人となっているため、症状に対して細やかな配慮を受けながら働くことが可能です。

株式会社マイナビパートナーズの求人はこちらからご覧ください。

多発性硬化症の人は障害者雇用で働ける?

多発性硬化症を発症している場合、症状が仕事に与える影響が大きいことが想定されるため、安定して働くためには企業側からのサポートが必要になるケースが多いと考えられます。

そのため、一般雇用ではなく障害者雇用での就労がおすすめです。

障害者雇用での就労の場合、業務内容の調整や勤務時間の変更など、業務上の合理的な配慮を受けながら働くことができます。

障害者雇用で就労するためには、障害者手帳の取得が必要になります。多発性硬化症による症状が、障害であると認定された場合は障害者手帳を取得でき、障害者雇用での就労が可能になります。

【障害の認定基準の例:下肢障害の場合(一部)】

多発性硬化症の症状では、下肢以外にも、上肢や視覚の障害によって障害認定される可能性があります。

出典:厚生労働省

多発性硬化症で障害年金は受け取れる?

多発性硬化症の症状によって、日常生活や社会生活に大きな影響が出ている場合、障害年金を受給できることがあります。

障害年金は、障害基礎年金(1~3級)と障害厚生年金(1~2級)にそれぞれ分類され、症状の内容や重さによって等級が決定されます。

障害年金の認定基準は、下記の通りです。

出典:三重県・障害年金申請サポート

障害者手帳と障害年金の認定基準は異なるため、どちらか一方のみ認定される、といったケースも考えられます。

【多発性硬化症によって障害厚生年金2級に認定された事例】

50代女性が多発性硬化症によって障害厚生年金2級の受給対象となった事例を紹介します。

こちらの女性は、まずものが二重に見えるようになったため眼科を受診しましたが、当時は老化現象の1つと言われて様子を見ることになりました。しかし、その後歩行時のふらつきや手足の痺れなどの症状が出るようになり、大学病院を受診。

精密検査の結果、多発性硬化症と診断されました。診断後は、フルタイムでの勤務から時短勤務に変更し、週3日間の出勤・2日間は在宅ワーク、1日あたり5時間の勤務、といった勤務形態になりました。

結果として、症状が日常生活や社会生活に大きな影響を及ぼしていると判断され、障害厚生年金2級と認定。年間約190万円を受給することができました。

出典:千葉障害年金相談センター

多発性硬化症の人が向いてる仕事に就職する方法

最後に、多発性硬化症の人の転職方法について解説します。

体調が不安定な場合は就労移行支援がおすすめ

症状が不安定で今すぐの就労が難しい場合は、就労移行支援で時間をかけながら就職の準備を進めることをおすすめします。

就労移行支援は、実務で役立つ実践的な業務スキルを学びながら、就職活動全般のサポートを受けることができる就労支援施設です。

就労移行支援で学べる業務スキルや知識は以下の通りです。

学べるスキルは事業所によって異なるため、自分の希望するキャリアに沿ったスキルを学ぶことができます。さらに、最大で2年間の時間をかけながら就職準備ができる点もメリットの1つです。

就労移行支援については、こちらの記事『「就労移行支援」は「就労継続支援」とどう違う?メリットとデメリットも解説!』にて詳しく解説しています。

また、私たち障害者雇用バンクでは、就労移行支援事業所「エラビバ就労支援」を運営しています。関東で就労移行支援事業所をお探しの場合は、ぜひ無料見学にお越しください。

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