混合性結合組織病の人に向いてる仕事・おすすめ求人3選

混合性結合組織病は、指定難病に該当する病気です。

症状の種類が多く、人によって発症する症状には違いがあるため、自分の症状に合わせた対策が重要になります。

本記事では、混合性結合組織病の人に向いてる仕事について、詳しく解説します。

混合性結合組織病とは

まずは混合性結合組織病について、具体的に解説します。

混合性結合組織病の概要

混合性結合組織病は指定難病に該当する病気です。

混合性結合組織病は、

• 全身性エリテマトーデス
• 強皮症
• 多発性筋炎/皮膚筋炎

上記のうち2つ以上の症状が混在しており、かつ血液検査で抗U1-RNP抗体という自己抗体が陽性となる病気です。

全身性エリテマトーデスと多発性筋炎/皮膚筋炎については、こちらの記事「全身性エリテマトーデスの人に向いてる仕事・おすすめ求人を紹介」「多発性筋炎・皮膚筋炎の人に向いてる仕事・おすすめ求人3選」にてそれぞれ詳しく解説しています。

混合性結合組織病の発症原因はまだ特定されていませんが、発症するのは女性が多く、男性と比較すると13倍もの高い割合で発症するとされています。

出典：日本リウマチ学会

混合性結合組織病の症状

混合性結合組織病の症状は、

• 共通症状
• 混合症状
• 合併症状

の3つに分類されます。

共通症状

寒冷刺激や緊張によって血管が収縮してしまうことにより、手足が白くなり、その後に紫、そして赤色に移行し、また元の色調に戻ります。

レイノー現象と呼ばれ、症状は一過性で冷感や痺れを感じます。この病気の初期症状として現れることが多いです。

また、手や指が腫れぼったくなる症状もあります。

混合症状

全身性エリテマトーデス様症状では、多発関節炎、リンパ節腫脹、顔面紅斑、心膜炎・胸膜炎といった症状が現れる場合があります。

強皮症様症状では、手や指の皮膚硬化が発生します。また、食道の運動機能が低下することで、飲み込みにくくなったり、胸焼けを感じるようになる症状もあります。

多発性筋炎/皮膚筋炎様症状では、筋肉の収縮に関係する酵素であるクレアチンキナーゼが上昇することによって、足のもも部分の筋力が低下してしまいます。

合併症状

代表的な合併症として肺高血圧症があり、混合性結合組織病を発症した人のうち10％に発症するとされています。

症状としては、動悸や息切れ、胸痛があります。

また、解熱鎮痛剤を使用することにより無菌性の髄膜炎を誘発されることもあります。

出典：日本リウマチ学会

混合性結合組織病の治療法

混合性結合組織病の治療法としては、副腎皮質ステロイド薬による薬物療法が一般的です。

また副腎皮質ステロイド薬を服薬しても効果が十分に出ない場合は、免疫抑制薬を併用することもあります。

なお、肺高血圧症を併発していない場合は、これらの治療法による予後は良好である場合が大半です。

出典：日本リウマチ学会

混合性結合組織病が仕事に与える影響

発症しても日常生活に影響が出るほどの症状がない場合は、基本的に仕事への影響は少ないと考えられます。

しかし、体を冷やすことや緊張を感じることによってレイノー現象を引き起こしてしまうため、体を冷やすことやプレッシャーがかかるような業務は避けるべきです。

また、合併症状の場合は動悸や息切れなどが引き起こされる場合もあるため、身体的な負荷が大きな肉体労働などは避けるべきです。

混合性結合組織病の人に向いてる仕事

上記でも解説したように、症状が安定している場合は、以下の条件に該当しない仕事であれば基本的に就労が可能です。

　【避けるべき仕事環境】

• 身体が冷える
• 過度なプレッシャーがかかる
• 身体的な負荷が大きい

【向いている職種例】

• 一般事務
• 経理
• 総務
• 人事
• プログラマー・SE
• Webデザイナー
• マーケター
• データ入力

上記に記載がない職種でも、デスクワークであれば問題なく就労可能です。

しかし、症状が不安定だったり、治療に集中する必要がある場合は、時短勤務やパート勤務をすることで就労による負担を軽減したり、休職することで一時的に仕事から離れ、治療に集中する選択肢も検討しましょう。

混合性結合組織病の人におすすめの求人3選

JCB

【求人情報】

• 職種：オープンポジション（障害者枠）
• 雇用形態：正社員
• 業務内容：配属職種によって決定
• 給与・年収：3,200,000円～8,500,000円
• 勤務地：東京本社もしくは、各支社（札幌・仙台・大宮・名古屋・大阪・広島・福岡）
• 応募資格：基本的なパソコンスキル（Excel、Word）をお持ちの方

こちらは株式会社JCBが募集しているオープンポジションの求人です。

業務内容は配属によって異なりますが、様々なスキルを活かして活躍ができ、またスキルアップを目指せます。

また給与も高く、人によっては一般枠の求人と同額以上の年収を目指すことも可能です。

株式会社JCBの求人はこちらからご覧ください。

ＮＥＣ航空宇宙システム

【求人情報】

• 職種：エンジニア（障害者枠）
• 雇用形態：正社員
• 業務内容：防衛・航空・宇宙事業等の各分野におけるシステム開発、ソフトウエア開発
• 給与・年収：3,200,000円～5,280,000円
• 勤務地：東京本社もしくは各支社（仙台・札幌・福岡）
• 応募資格：ソフトウェア開発経験3年以上

こちらはNEC航空宇宙システムが募集しているエンジニア向け求人です。

経験に応じて、システムエンジニアやネットワークエンジニア、そしてソフトウェアエンジニアの中から担当が決定します。

応募条件に3年以上のソフトウェア開発経験がありますが、その分幅広い業務を経験できる求人となっています。

NEC宇宙システム株式会社の求人はこちらからご覧ください。

博報堂DYアイ・オー

【求人情報】

• 職種：経理事務（障害者枠）
• 雇用形態：正社員
• 業務内容：グループ会社の経理伝票照合業務・データ処理・ＰＣによる入力業務・ＣＭ放送確認書照合業務・ファイリング業務など ※経験や能力によって最終的な業務内容を決定
• 給与・年収：2,470,000円～3,320,000円
• 勤務地：東京本社
• 応募資格：Word・Excel：基礎操作ができる方

こちらは、博報堂グループの特例子会社である、博報堂DYアイ・オーが募集している経理事務の求人です。

業務内容は、経理部での事務作業となっており、データ入力やファイリングなど、比較的簡単なものが多く、また特例子会社であるため、より障害や病気に対する配慮を受けながら働けます。

体調に不安がある人におすすめの求人です。

株式会社博報堂DYアイ・オーの求人はこちらからご覧ください。

混合性結合組織病の人は障害者雇用で働ける？

障害者雇用で働くためには、障害者手帳の取得が必須になりますが、混合性結合組織病自体は、障害ではなく難病に該当する病気であるため、この病気を発症するだけでは障害者手帳の取得対象にはなりません。

しかし、症状により生活に大きな影響が出てると判断された場合は、四肢や関節、筋肉、臓器など、症状が出ている箇所に応じた障害と認定され、障害者手帳を取得できる可能性があります。

【参考：心臓障害の等級基準】

• 1級：心臓の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの
• 3級：心臓の機能の障害により家庭内での日常生活活動が著しく制限されるもの
• 4級：心臓の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの

出典：兵庫県公式サイト

障害者雇用での就労を希望する場合は、まず障害者手帳が取得できるかどうかについて主治医に相談しましょう。

混合性結合組織病は障害年金を受け取れる？

混合性結合組織病を発症した場合、障害年金を受給できる可能性があります。障害年金は、病気による日常生活や仕事への影響を踏まえ、1~3級に分類されます。

障害年金と障害者手帳では、認定対象になる条件は異なりますが、障害年金の受給にも主治医が発行する診断書が必要になるため、受給を希望する場合は主治医に相談しましょう。

障害厚生年金3級に認定されたケース（40代・女性）

こちらの事例の女性は、会社の健康診断時に混合性結合組織病を発症していることがわかりました。

発覚からしばらくすると、手足の関節炎やレイノー減少といった徐々に症状が現れはじめましたが、仕事が忙しくなかなか治療ができないでいました。

しかしその後、大腸がんを併発していることが発覚。仕事を休職し、手術を受けることになりました。手術後も抗がん剤治療を続けることになりましたが、その影響もあり仕事を減らさなければいけなくなりました。

それにより、仕事や日常生活への影響が出ていると判断され障害厚生年金3級と認定。約360万円を受給できることができました。

出典：関口社会保険労務士事務所

混合性結合組織病の人が向いてる仕事に転職する方法

最後に、混合性結合組織病の人が向いてる仕事に転職する方法について、体調が不安定な人と安定している人、２つのパターンで解説します。

体調が不安定な場合は就労移行支援がおすすめ

就労の意思はあるものの、まだ体調が安定していない場合は就労移行支援の利用がおすすめです。

就労移行支援は、事業所が設定しているカリキュラムに沿って転職するための準備を行い、最終的に企業への一般就労を目指すためのサービスです。

就労移行支援では、PCスキルやプログラミングなど、一般就労で役立つ業務スキルが学べることも特徴です。

また、体調に合わせながら最大で2年間かけて就職活動を行えるため、体調が不安定な人でも自分のペースで就職、転職を目指せます。

就労移行支援については、こちらの記事『「就労移行支援」は「就労継続支援」とどう違う？メリットとデメリットも解説！』にて詳しく解説しています。

また、私たち障害者雇用バンクでは、就労移行支援事業所「エラビバ就労支援」を運営しています。関東で就労移行支援事業所をお探しの場合は、ぜひ無料見学にお越しください。

体調が安定している場合は転職エージェントがおすすめ

体調が安定しており、すぐにでも就職や転職をしたい場合は転職エージェントがおすすめです。

転職エージェントは、求人の紹介や選考のサポート、就職後の定着サポートなど、就職活動のスタートから就職後まで一貫したサポートを無料で受けられます。

特に求人の紹介では、その転職エージェントが精査した求人の中から、個人の希望や体調の状況に合わせて適した求人を提案してもらえます。

転職エージェントと似たサービスにハローワークがあります。転職エージェントとハローワークの違いは以下の通りです。

転職エージェントを利用すれば、最短で1ヶ月以内での就職、転職ができる可能性があります。短期間での就職、転職を目指す場合は、転職エージェントの利用がおすすめです。