全身性エリテマトーデスの人に向いてる仕事・おすすめ求人を紹介
全身性エリテマトーデス(SEL)は指定難病の1つで、倦怠感や関節、臓器など、さまざまな身体的な症状を引き起こす病気です。 今回は、この全身性エリテマトーデスを持つ人に向いてる仕事について、具体例を挙げながら解説しました。
全身性エリテマトーデス(SEL)とは?
最初に、全身性エリテマトーデス(SEL)について、解説します。
全身性エリテマトーデスの概要
全身性エリテマトーデスは、免疫系の異常により、本来は自分の体を守るはずの免疫機能が、自分を攻撃することでさまざまな症状が現れる難病です。 具体的な症状としては、
- 発熱
- 倦怠感
- 皮膚・粘膜症状
- 筋・関節症状
- 腎症状
- 神経症状
- 心血管症状
- 肺症状
- 消化器症状
- 血液症状
など、全身の色々な部分で異常が引き起こされます。 どの症状が起きるかは人によって異なり、内臓の症状が一切出ない軽症の場合もあります。 現時点では、発症原因は特定されていませんが、男性と比べると女性の発症数が9倍と、女性が発症しやすい難病です。 出典:難病情報センター
全身性エリテマトーデスの治療方法
全身性エリテマトーデスの治療方法としては、症状に応じた量の副腎皮質ステロイドの服薬治療が一般的です。 また、服薬治療と合わせて、病状の改善を早めたり、ステロイドの量を減らすことを目的として免疫抑制薬を併用することも多いです。 この免疫抑制薬は複数の種類があり、症状に合わせて適したものを服用します。 出典:日本赤十字社医療センター
全身性エリテマトーデスの人に向いてる仕事
続いて、全身性エリテマトーデスの人に向いてる仕事について解説します。
全身性エリテマトーデスの人におすすめの職種
全身性エリテマトーデスの人は、体力的に無理のない職種であれば、基本的に就労可能です。 【向いてる職種例】
- 一般事務
- 経理
- 人事
- プログラマー・SE
- Webデザイナー
- データ入力
注意点として、ストレスや過度な疲労は症状の悪化の原因となるため、重い荷物を運んだり長時間の立ち仕事をしたりするような業務や、クレーム処理などストレスのかかる業務とは避ける必要があります。
全身性エリテマトーデスの人が働きやすい環境
全身性エリテマトーデスの人が働くためには、働く環境選びも重要です。
病気への理解がある職場
全身性エリテマトーデスの人が無理なく働くためには、病気に対する正しい理解を得られる職場を選ぶことが重要です 全身性エリテマトーデスは、見た目で症状がはっきりわかる病気ではなく、また症状も人によって違うため、周りからの理解を得られにくいという問題があります。 そのため、病気や障害への理解がある職場を選ぶようにしましょう。 【障害への理解がある職場の例】
- 長時間の残業など、体力を過度に使う仕事ができない→勤務時間や業務内容の調整をしてくれる
- 紫外線を避けなければならない→座席の調整をしてくれる
理解のある職場の特徴としては、障害者の雇用率が高く、また障害者の離職率が低いという点も挙げられます。 障害者の雇用率や離職率の情報を自分で調べることが難しい場合は、転職エージェントを利用し、詳細を確認することをおすすめします。
在宅ワークができる職場
全身性エリテマトーデスの症状が悪化する原因の1つに感染症があります。 この感染症に感染するリスクを最も抑える働き方は、在宅ワークです。 在宅ワークであれば、オフィスや交通機関で不特定多数の人と接する必要がなくなるため、感染症に感染する機会もその分削減できます。 在宅ワークでの就労が可能な職種としては、
- 一般事務
- プログラマー・SE
- Webデザイナー
- 内勤型営業
などの職種があります。 在宅ワークについては、こちらの記事「障害者におすすめの在宅ワーク求人を紹介!必要なスキルも解説」にて詳しく解説しています。
面接では症状について予め伝えておくことが必要
働きやすい環境を選ぶ上では、面接時に予め症状を伝えておくことが重要です。 面接時点で自分の症状について伝えることで、その職場が十分にその症状に対する配慮をできるかどうかの確認ができます。 また、自分の症状を明確に伝えることで、自分の障害を理解してると採用側から判断されるようになります。 【面接で伝えるべきポイント】
- 病気の症状
- できる業務と避けたい業務
- 通院・服薬の事情
上記の内容を自分の口から伝えられるように、自分の病気についての理解を深めるようにしましょう。
全身性エリテマトーデスの人におすすめの求人
三井E&S
【求人情報】
- 職種:一般事務(障害者枠)
- 雇用形態:正社員
- 業務内容:各種書類ファイリング、郵便物の配布・発送、データ入力
- 給与・年収:180,000円〜250,000円
- 勤務地:東京本社
- 応募資格:事務職経験があり、Word、Excelが使える方
詳細はこちら こちらは三井グループである、三井E&Sの一般事務の求人です。 業務内容は、書類のファイリングやデータ入力など、業務内容が簡単なものが多いため、無理のない範囲で事務職として働きたい人におすすめです。 また、給与が安定しているのもこの求人の特徴です。 興味がある方はぜひこちらから応募してみてください。
リンクレア
【求人情報】
- 職種:エンジニア(障害者枠)
- 雇用形態:正社員
- 業務内容:顧客より受注した情報システム開発における要件定義・設計・製造・テスト業務、社内業務システムの保守・メンテナンス業務
- 給与・年収:240,000円〜370,000円
- 勤務地:東京本社・在宅相談可能
- 応募資格 ・オープン系言語によるシステム開発経験2年以上 ・EXCEL:集計可能 ・WORD :ビジネス文書作成
詳細はこちら こちらは、リンクレアが募集しているエンジニアの求人です。 情報システム開発における要件定義や設計、テスト業務や、社内システムの保守、メンテナンス業務など、スキルに応じてエンジニアとして幅広い業務を担当できます。 応募するためにエンジニアとしての経験は求められますが、給与も高くエンジニアとしてキャリアアップが目指せます。 興味がある方はぜひこちらから応募してみてください。
LAVA International
【求人情報】
- 職種:Webデザイナー(障害者枠)
- 雇用形態:正社員
- 業務内容:Webデザイン全般
- 給与・年収:360,000 円〜420,000円
- 勤務地:東京本社
- 応募資格 ・Webデザインの実務経験が3年以上ある方 ・プロダクション、もしくはインハウスでの制作経験がある方 ・Adobe Photoshop、XD、Illustratorなどデザインツールの使用経験
詳細はこちら こちらは、LAVA Internationalが募集しているWebデザイナーの求人です。 バナーやランディングページ、公式サイトのページなど、社内で発生するデザイン業務全般を担当できます。 障害者枠の中の求人でも給与も高く、Webデザイナーとしてキャリアアップを目指したい人におすすめの求人です。 興味がある方はぜひこちらから応募してみてください。
全身性エリテマトーデスの人は障害者雇用で働ける?
全身性エリテマトーデスは、四肢や関節、臓器など、身体のさまざまな部位に症状が発生するため、場合によっては身体障害者手帳の取得対象となります。 そして、障害者手帳を取得した場合は、一般枠だけでなく障害者枠での就労が可能になります。 障害者手帳の取得の対象となる症状の重さについては、こちらの記事「障害者手帳の等級の違いを表で説明!取得方法やメリットも解説」にて、詳しく解説しています。 障害者枠での就労の場合、企業から働く上で必要な配慮を受けながら業務を行えるため、就労による心身の負担を軽減できます。 また、全身性エリテマトーデスを発症すると、障害年金の受給対象になることもあります。
事例1. 関節の症状により障害基礎年金2級に認められたケース
こちらは、関節の動かしにくさや強い痛み、腫れといった症状が引き起こされた人のケースです。 自宅では補助器具、外出時は車椅子を使用していたこともあり、障害基礎年金2級の受給対象となりました。 出典:千葉障害年金相談センター
事例2. 腎機能障害により障害基礎年金1級に認められたケース
こちらは、10歳の時に発症した全身性エリテマトーデスが原因で、腎機能障害と認定されたケースです。 全身性エリテマトーデスの症状により、腎臓の機能が低下し、障害等級に該当されると認定されたことで、障害基礎年金1級の受給が認められました。 出典:京都障害年金相談センター
全身性エリテマトーデスの人が転職する方法
最後に全身性エリテマトーデスの人が向いてる仕事に転職する方法を解説します。
就労移行支援を利用する
就労移行支援は、難病や障害を持った人を対象とした就労支援施設です。 転職活動のサポートが受けられるだけでなく、転職後の実務で役立つスキルを学ぶことができます。 【就労移行支援で学べるスキルの例】
- プログラミング
- Excel word
- 軽作業
- CAD設計
- グラフィックデザイン(IllustratorやPhotoshop)
- グループワーク
- ビジネスマナー
未経験の人であっても、基礎的な部分からスキルを学べるため、未経験の職種に転職したい人におすすめの転職方法です。 就労移行支援については、こちらの記事『「就労移行支援」は「就労継続支援」とどう違う?メリットとデメリットも解説!』にて詳しく解説しています。
転職エージェント・ハローワークを利用する
転職活動をするためには、ハローワークや転職エージェントを利用することもおすすめです。 どちらも、求人の紹介をはじめとした転職活動全般のサポートを無料で受けられます。 ハローワークと転職エージェントの違いとしては、求人の内容が挙げられます。 ハローワークは、企業側が無料で求人を掲載できるため、求人の質には差がありますが、求人は多数掲載されています。 ハローワークについては、こちらの記事「ハローワークの障害者求人を紹介!良い求人に出会うコツは?」にて詳しく解説しています。 それに対して転職エージェントは、高い給与の求人やキャリアアップにつながる求人など、求人の質が高い点が特徴です。もちろんハイクラスの求人だけでなく、特例子会社など、働くことに慣れていない人でも応募できる求人もあります。
料金 | 運営方法 | サポート体制 | 求人の数 | 求人の質 | 拠点 | |
ハローワーク | 無料 | 税金で運営 | 担当者ごとにばらつきあり | 多い | 玉石混交 | 全国各地 |
転職エージェント | 無料 | 企業から紹介料を得て運営 | 専門の転職コンサルタントが手厚くサポート | 少ない(ハローワークと比較すると) | 選ばれた求人のみ掲載 | エージェントによる ※Web会議や電話で相談できる場合もある |
障害者枠で選考を受ける場合、転職エージェントのサポートを受けることで、
- 企業側へどのように伝えると好印象を与えられるかを教えてくれる
- 面接後にキャリアアドバイザーからあなたの良さを企業側にプッシュしてくれる
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