透析しててもできる仕事は?人工透析と仕事を両立する方法

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糖尿病などが原因となり腎機能が低下してしまった場合に、その代替をするための人工透析。

人によっては欠かすことができない治療ではありますが、日常生活に大きな影響が出る治療でもあります。

今回は、人工透析と仕事を両立する方法について、詳しく解説します。

人工透析とは?

まずは人工透析について、具体的に解説します。

人工透析を行う理由

人工透析は、腎臓の機能が著しく低下した場合に、腎臓の働きを人工的に代替し、体内に蓄積した余分な水分や塩分、老廃物を取り除き、血液を浄化する治療法です。(※1)

腎臓には、血液をろ過する機能がありますが、これが正常に行われなくなってしまうと、不要な老廃物や水分が体に溜まってしまいます。

この状態を放置してしまうと、倦怠感や吐き気、頭痛などの身体的な症状が現れ、深刻化すると命に関わることもあります。

そういった事態を避けるために、人工透析で腎臓の機能を代替します。

(※1)出典:みはま病院

人工透析の種類

人工透析には、

の2種類があります。

血液透析

血液透析は、体内にある血液を体外に出し、ダイアライザーと呼ばれる血液透析器にて老廃物などを取り除き、その血液を再度体内に戻す透析方法です。

専用の設備が必要になるため、週3回通院しての実施となります。

腹膜透析

腹膜透析は、内臓を覆っている薄い膜である腹膜を利用した透析方法です。カテーテルを挿入して透析液を出し入れすることで、腎臓機能の代替をします。

通常1.5~2L の透析液をお腹の中(腹腔内)に入れ、1 日3回〜5回程度交換します。(※2)

血液透析のような通院は不要なため、自宅や職場で行えることがメリットです。しかし腹膜透析は、人によってはできない場合もあるため、どちらの透析方法を選ぶのかは、主治医の指示に従いましょう。

(※2)出典:川島ホスピタルグループ

人工透析の原因となる疾患

人工透析が必要になる原因の疾患は、多数ありますが、代表的な疾患は以下の通りです。

中でも、糖尿病が原因になり発症する糖尿病性腎症で人工透析の対象となった人は、全透析患者の4割弱(※3)と、最も多くなっています。

(※3)出典:みはま病院

人工透析と仕事を両立するためには

日常的に長時間拘束されてしまう人工透析と、毎日の仕事を両立するために必要なことについて解説します。

人工透析を受けながら働く上で困難なこと

まずは具体的に、人工透析を受けることで、仕事にどんな影響があるのかを解説します。

透析治療の時間的拘束

人工透析と仕事の両立をする上で、最も大きなハードルが、透析治療にかかる時間です。

透析治療は、週3回、1回あたり最短でも4時間受けなければいけません。

その上、透析治療を受けている時間は仕事をすることはできず、通院に関しても基本的には専門の設備がある病院に行く必要があります。そのため、自宅や病院から近い職場を選ばなければいけません。

シャントを守らなければならない

シャントとは、血液透析を行う際、充分な血液量を確保するために、動脈と静脈を体内(または体外)で直接つなぎ合わせた血管のことです。このシャントに異常が出てしまうと、透析治療が続けられなくなり、再手術が必要になります。

シャントを守るためには、血管の圧迫を避けることが重要です。そのため、重いものを持ったり、腕を圧迫するようなことは避けなければいけません。

人工透析と仕事を両立する方法

人工透析は週3回必要となるため、仕事と両立するためには適切な環境や準備が必要です。

透析治療の時間を確保して働く

シフト制の仕事であれば、透析がない日や、透析がない時間帯に出勤して働くことができます。

また、フレックス制を導入している企業であれば、透析がある日の出勤時間を早めることで、夕方(17時〜18時開始が一般的)からの夜間透析を行うために早く退勤できます。

フレックス制がない職場でも、透析治療に理解のある職場であれば、透析日だけ退勤時間を早めてもらうことが可能なケースもありますが、その場合は、早退した分の給与は引かれることが前提になります。

オーバーナイト透析を行う

夜、寝ている間に透析治療を行う「オーバーナイト透析」という方法もあります。日中に行う透析よりも長い時間かけて行うため、体への負担を軽減できます。

オーバーナイト透析であれば、日中の仕事には影響を与えず、透析と仕事の両立も可能です。

ただし、オーバーナイト透析ができる病院は少ないため、主治医と相談し、対応できる病院を探す必要があります。

人工透析をしていると障害者雇用で働ける

障害者雇用で働くことも、人工透析と仕事を両立するために必要なポイントです。

基本的に人工透析の対象になると、障害者手帳の取得が可能になります。障害等級は1級に該当することになり、障害者雇用で働く資格が得られます。

【障害者雇用で働くメリット】

透析治療と仕事を両立するためには、職場の理解が重要になるため、障害者雇用での就職がおすすめです。

透析しててもできる仕事とは

透析をしている人にとっての適職は、「身体的な負担が少ない仕事」です。

透析をしていてもできる仕事としては、次のようなものが挙げられます。

【透析をしていてもできる仕事の例】

人工透析は体力を使う治療なので、身体的な負担がある仕事は向いていません。シャントを守らなければならないため、力仕事は避けるようにしましょう。また、細菌の感染を防ぐために清潔な職場で働くことも大切です。

職場環境は、社内に産業医がいたり、休養室がある職場がおすすめです。 透析治療は副作用で体調不良を引き起こすこともあるので、もし仕事中に体調が悪くなった場合も、産業医がいたり休養室があると安心なためです。

人工透析をしていてもできる仕事の求人例

人工透析をしていてもできる仕事の中から、実際のおすすめ求人を紹介します。

大塚商会

【求人情報】

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業務内容は電話対応や書類の確認作業などを中心に、営業部と連携をとりながら業務を進めます。

またこちらの求人は、大塚商会の本社だけでなく、複数の支社でも募集があるため、自分の病院や自宅の位置に合わせて勤務先を選ぶこともできます。

興味がある方はぜひこちらから応募してみてください。

SHIFT

【求人情報】

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社内で働く人が利用するツールやシステムの開発が担当業務になります。

開発エンジニアの経験があることが応募条件に含まれているため、応募できる人は限られていますが、給与も一般枠の求人に見劣りしません。

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ユーザベース

【求人情報】

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こちらは株式会社ユーザベースの求人です。

企業の情報や人物に関する情報のデータ入力業務が主な業務になります。こちらの求人は、完全在宅での業務が可能なため、透析治療のための時間を確保しやすくなります。

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人工透析をしていても働ける職場に就職する方法

透析治療に理解のある職場に転職するためには、転職のサポートを行なっているサービスや機関を利用することが重要です。

障害者雇用専門の転職エージェントを利用する

転職エージェントの代表的なサービスは、求人の紹介です。自分の障害の状況や経歴から、適した求人を提案してくれます。また、一般には公開されていない非公開求人の紹介を受けられるのも大きなメリットです。

ほかにも面接の練習や選考書類の添削といったサービスもあります。

転職エージェントでは、求人企業が透析をしている人の採用実績があるかどうかについても、担当エージェント経由で会社側に確認をしてもらうことができます。

現在、透析をしている人が働いている、もしくは過去に働いていたのであれば、人工透析をしていても働ける職場という証明になります。

転職エージェントは全てのサービスを無料で受けられるため、転職活動を始める時点での登録がおすすめです。

就労移行支援を利用する

就労移行支援は、転職するために必要なスキルを身につけたり、転職活動の直接的な支援を受けたりできる支援施設です。

学べるスキルは、就労移行支援の事業所ごとに異なるため、自分が学びたいスキルが学べる事業所を選びましょう。

【就労移行支援で学べるスキルの例】

就労移行支援については、こちらの記事『「就労移行支援」は「就労継続支援」とどう違う?メリットとデメリットも解説!』にて詳しく解説しています。

ハローワークを利用する

ハローワークにも、障害者雇用専門の窓口があります。

障害者枠求人の紹介だけでなく、転職活動全般の支援を受けられます。

しかしハローワークは、企業が無料で求人を掲載できることもあり、求人の質は高いとは言えません。また利用するためには、実際に窓口まで訪問しないといけません。

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