パーキンソン病での障害者手帳の申請方法・等級表、おすすめ求人3選を紹介

脳内の神経細胞が減少することによって、運動機能に異常が生じる神経性疾患であるパーキンソン病。 本記事では、パーキンソン病の人が障害者手帳を取得するメリットや、手帳を取得するまでの流れについて、具体的に解説します。
パーキンソン病とは

まず、パーキンソン病について解説します。
パーキンソン病の概要
パーキンソン病は、脳内の黒質と呼ばれる部分の神経細胞が減少し、運動機能の調整に重要な神経伝達物質であるドーパミンの分泌が低下することで、運動機能に障害が生じる神経変性疾患です。 主な症状として、筋肉の硬直、手足の震え、動作が遅くなる、姿勢のバランス障害があり、これらの症状によって転倒しやすくなることもあります。 一般的には50代以上で発症することが多いとされていますが、50歳未満で発症する場合は若年性パーキンソン病(YOPD)と呼ばれます。 この病気の特徴は、症状がゆっくりと進行することです。発症から重度の症状に至るまでには、一般的に10〜20年程度かかるとされていますが、進行速度には個人差があります。若年性パーキンソン病の場合は、進行がより遅い傾向にあります。 早期から治療を開始し、リハビリテーションや生活習慣の改善を続けることで、発症後も10年以上にわたり日常生活を維持できるケースが増えています。将来的には、根本的な治療法の確立が期待されています。 出典:難病情報センター・日本メジフィジックス株式会社・脳神経リハビリセンター大阪
パーキンソン病の症状
パーキンソン病の代表的な症状は以下の通りです。
- 動作が遅くなる、動作が小さくなる
- 手足の震え
- 転倒しやすくなる(姿勢反射障害)
- 筋肉の硬直により関節が動かしにくくなる
これらは主に運動機能に関連する症状であり、病気が進行するにつれて、症状が広がったり、重度化したりすることがあります。 【パーキンソン病の症状の進行(ホーエン・ヤールの重症度分類)】
- 1度(Stage 1):片側の手足や体の一部に軽度な症状が現れる。症状は片側のみで、日常生活への影響はほとんどないことが多い。
- 2度(Stage 2):両側の手足に症状が広がるが、バランス機能は維持されている。日常生活に支障はほとんどないものの、動作の遅れや筋肉の硬直が進行することがある。
- 3度(Stage 3):姿勢反射障害(バランス保持の障害)が現れる。歩行や姿勢の保持に支障が出るため、転倒しやすくなる。自立した生活は可能だが、日常生活に支障が出ることが多くなる。
- 4度(Stage 4):身体機能が著しく低下し、両側の手足に強い症状が現れる。歩行は可能だが、介助が必要になる場面が増える。日常生活の多くにサポートが必要となる。
- 5度(Stage 5):完全に介助が必要な状態。立位や歩行が困難になり、車椅子の使用や寝たきりの生活を送ることが多い。
パーキンソン病は全身の神経系に影響を及ぼすため、運動機能の症状に加えて、以下のような非運動症状が現れることもあります。
- 抑うつ、不安、認知機能障害、幻覚、妄想 などの精神症状
- 睡眠障害(不眠、レム睡眠行動障害)
- 自律神経障害(起立性低血圧、便秘、排尿障害)
- 嗅覚障害
これらの非運動症状は、ドーパミン以外の神経伝達物質の異常や、脳のさまざまな部位(大脳皮質、海馬、視床下部など)の機能低下によって引き起こされます。 出典:日本メジフィジックス株式会社
パーキンソン病の治療法
パーキンソン病の治療法は、症状を緩和し、生活の質(QOL)を維持するための対症療法が中心ですが、進行を完全に止める根本的な治療法は現時点では確立されていません。そのため、治療の基本は薬物療法を用いて、症状をコントロールすることが目的となります。 発症初期においても、症状が軽度であっても、早期の段階から薬物療法を開始することが推奨されています。これにより、症状の進行を遅らせ、長期間にわたり症状のコントロールを維持できることが多いとされています。 病気が進行し、薬物治療の効果が持続しにくくなる(ウェアリングオフ現象)場合や、副作用が強く現れる場合には、外科治療(深部脳刺激療法)やデバイス治療が検討されます。これらの治療法によって、さらに生活の質を向上させることが可能です。 出典:兵庫県難病相談センター
パーキンソン病で障害者手帳は取得できる?

パーキンソン病による障害者手帳の取得について、詳しく解説します。
障害者手帳の取得基準
パーキンソン病では、手足の動作や歩行の障害、筋肉の硬直、姿勢のバランス障害など、運動機能に関する症状が現れます。 これらの症状が一定の基準に達していると認定された場合、身体障害者手帳を取得することが可能です。 認定基準は、身体障害者福祉法に基づき、上肢・下肢の運動障害や体幹機能障害の程度に応じて、1級から7級までの等級が決定されます。
肢体不自由の等級表
【体幹機能障害の等級表】
- 1級:体幹の機能障害により坐っていることができないもの
- 2級:体幹の機能障害により坐位又は起立位を保つことが困難なもの、体幹の機能障害により立ち上 がることが困難なもの
- 3級:体幹の機能障害により歩行が困難なもの
- 4級:なし
- 5級:体幹の機能の著しい障害
- 6級:なし
- 7級:なし
【上肢障害の等級表(一部)】
- 1級:両上肢の機能を全廃したもの
- 2級:両上肢の機能の著しい障害・一上肢の機能を全廃したもの
- 3級:一上肢の機能の著しい障害
- 4級:一上肢の肩関節、肘関節又は手関節のうち、いずれか一関節の機能を全廃したもの
- 5級:一上肢の肩関節、肘関節又は手関節のうち、いずれか一関節の機能の著しい障害
- 6級:一上肢のおや指の機能の著しい障害
- 7級:一上肢の機能の軽度の障害
【下肢障害の等級表(一部)】
- 1級:両下肢の機能を全廃したもの
- 2級:両下肢の機能の著しい障害
- 3級:一下肢の機能を全廃したもの
- 4級: 一下肢の機能の著しい障害/一下肢の股関節又は膝関節の機能を全廃したもの
- 5級:一下肢の股関節又は膝関節の機能の著しい障害/一下肢の足関節の機能を全廃したもの
- 6級:一下肢の足関節の機能の著しい障害
- 7級:一下肢の機能の軽度の障害
【パーキンソン病での障害認定の例】
- 1級:座っていることができない
- 6級:足の関節の可動域が10度以内。抵抗を加えなければ、重力に抵抗した運動ができ、中等度の動揺関節がある
- 7級:2km以上歩くことができない。1時間以上立ち続けることができない
※7級と認定された場合は、1つの障害では障害者手帳が取得できない。 出典:パーキンソン病オンライン・厚生労働省・東京福祉局
障害者手帳の申請方法
障害者手帳の取得には、主治医が作成した身体障害者診断書・意見書が必要です。診断書・意見書は、役所の福祉課で取得できますが、自治体によってはオンラインでダウンロードできる場合もあります。 申請時には、以下の書類も必要です。
- 顔写真(縦4cm × 横3cm)
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 印鑑
<障害者手帳の取得手順> STEP.1:主治医に相談 パーキンソン病の症状が進行している場合、主治医に相談し、身体障害者診断書・意見書の作成を依頼します。 STEP.2:役所に必要書類を提出して申請 診断書・意見書を受け取ったら、役所の福祉課に申請書類とともに提出します。 STEP.3:審査機関による審査 役所が申請書類を受理した後、専門機関で障害の程度について審査が行われます。 STEP.4:手帳の発行と交付通知 審査が完了すると、役所から交付の通知が届きます。その後、役所で障害者手帳を受け取ります。 主治医への相談から手帳が手元に届くまで、2〜3か月ほどかかるのが一般的です。ただし、診断書作成の期間や審査の混雑状況によっては、3か月以上かかることもあるため、早めの申請が推奨されます。 出典:多摩市・日野市
パーキンソン病の人が障害者手帳を取得するメリット

前提として、障害者手帳を取得することにデメリットはありません。その上で、障害者手帳の取得には下記のメリットがあります。
障害者枠での就労が可能になる
障害者手帳を取得すると、障害者枠での就労が可能になります。 障害者枠での採用となると、業務内容や勤務時間の調整など、障害に対する合理的配慮を受けながら働けるようになるため、就労による心身への負担を軽減できます。 また、障害者枠は一般枠とは採用枠が異なり。障害者を採用することを前提としているため、障害を持っていることが選考において不利に働くことはなく、一般枠と比較して採用されやすいこともメリットとして挙げられます。 障害者枠が採用されやすい理由については、こちらの記事「障害者枠は採用されやすい!選考に受かりやすい人の特徴と求人3選を紹介」にて詳しく解説しています。
金銭的な支援を受けられる
障害者手帳を取得することで、助成金や交通機関の割引など、様々な金銭的な支援を受けることができます。 【助成金・税金の控除の例】
- 重度障害者医療費助成:障害等級1~2級が目安。入院・通院などにかかる自己負担額の助成が受けられる
- 特別障害者手当:障害等級1~2級が目安。月額28,840円が支給される。(所得制限あり)
- 税金控除(障害等級3~6級):年間27万円(所得税)年間26万円(住民税)
- 税金控除(障害等級1~2級):年間40万円(所得税)年間30万円(住民税)
出典:川崎市・厚生労働省・国税庁 【対象となる利用料の割引・免除の例】
- 公共交通機関の割引(JR・地下鉄・新幹線・都営バス・飛行機など)
- 娯楽施設の割引(映画館・水族館・遊園地など)
- 公共施設の割引・無料化(動物園・美術館など)
- NHK受信料の免除(条件を満たす場合)
- 携帯電話料金の割引(各通信事業者が提供するプランが適用)
障害年金は、障害者手帳の取得とは別の基準によって、受給認定を受ける必要があります。 【障害年金の認定基準】
- 1級:身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
- 2級:身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
- 3級:身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するもの
生活の支援が受けられる
障害者手帳を取得することで、日常生活に関する支援を受けられる場合があります。 【生活支援の例】
- 出張理美容サービス(下肢、体幹機能障害1級)
- 寝具洗濯・乾燥サービス(1~6級)
- 緊急通報システム設置(1~2級)
- 在宅リハビリ支援
- おむつ支給
- 義肢や車椅子などの補助具の交付
川崎市・パーキンソン病オンライン 上記のように、条件を満たすことで様々な支援を受けることが可能で、生活の負担を軽減することができます。
パーキンソン病の人におすすめの求人3選

LINEヤフー
【求人情報】
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パーキンソン病の人の就職/転職には転職エージェントがおすすめ

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