現役エージェントが教える、障害者のためのハローワーク活用術

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職業を紹介する施設で、求職者を支援する役割を担っているハローワーク。相談員のアドバイスを受けながら就職活動を進められるのが魅力です。

当記事では、障害者の方がハローワークを利用する上でのメリット・デメリット、実際に就職するまでの流れなど、障害者のハローワーク活用術を紹介していきます。

お話をしてくださったのは、障害者に特化した求人サイト「障害者雇用バンク」の現役エージェント・三上さんです。

三上:おつかれさまです、エージェントの三上です。私は現在、障害者に特化した求人サイト「エラビバ」で転職エージェントを務めています。

障害者の方が働く上で、選択肢の一つとして数えられているのがハローワークです。本記事では現役エージェントの視点から、ハローワークの活用術を紹介していきます。

ハローワークの主な支援内容

まずは、ハローワークが行っている障害者向けの支援内容についてご紹介します。今回取り上げるのは、「障害者トライアル雇用」「精神障害者雇用トータルサポーター」「若年コミュニケーション能力要支援者就職プログラム」「手話通訳士、筆談」の4つです。

それぞれをうまく活用することで、就職活動をスムーズに進められる可能性があります。

①障害者トライアル雇用

障害者を3~6カ月間施行運用する、障害者トライアル雇用。適性や能力を正しく見極めることで求職者と事業主の相互理解を深め、継続雇用のきっかけをつくることを目的としています。

選考にあたって書類選考はなく、必ず面接を受けることができるため、興味のある方はぜひ応募してみてください。

精神障害者雇用トータルサポーター

精神保健福祉士や臨床心理士などの資格を有しているトータルポーターを配置しているのもハローワークの特徴の一つ。精神疾患や発達障害のある方への支援を目的としています。

カウンセリングや就職準備・就職後のフォローなど、精神症状に考慮した上でのサポートを行っており、相談回数やプログラム内容も個人に合わせて決めていきます。予約制ですので、興味のある方は窓口で相談してみましょう。

③若年コミュニケーション能力要支援者就職プログラム

ハローワークでは、発達障害などによってコミュニケーション能力に困難を抱えている34歳以下の求職者を対象にサポートを行っています。専門支援を希望する場合、その希望や特性に応じて、地域障害者職業センターなどの専門支援機関へ誘導します。

反対に専門支援を希望しない場合は、就職支援ナビゲーターがカウンセリングや面接動向など個別での支援を受けることができます。

④手話通訳士、筆談

ハローワークでは、言語コミュニケーションに不安がある方でも安心して相談できるよう、手話通訳士が勤務しています。多くの場合非常勤ですので、活用する場合は希望日の出勤状況を事前に確認するようにしましょう。筆談も可能ですので、希望の方は窓口に尋ねてみてください。

ハローワークを活用する上での注意点

上記したように、ハローワークは正しく活用すれば、障害者にとって多くのメリットがあります。しかし、いくつか注意するべき点があるのも事実です。

①必ずしも質の高い求人ばかりではない

ハローワークは、どの企業も一律無料で掲載が可能です。そのため、全ての求人の質が高いとは限りません。

②就職相談員のマッチング能力の高さやサービスの良さが一定ではない

ハローワークでは、相談員と一緒に就職活動を進めていきます。ハローワークの相談員は、転職事例を数多く知り、内定へのテクニックを持つ企業のエージェントと比較すると、エージェントとしてのスキルが劣ってしまう可能性があります。また個人差があることはもちろん、地域によってサービスの質に差が出ることも考えられます。

③地域ごとに違いがある

ハローワークは都道府県や地域による違いがあります。たとえば施設のご利用ガイド一つとっても、表紙に「◯◯県内版」と記載があり、様式が異なっています。ここでお伝えしている情報もあくまで一般的なものですので、地域ごとの差異に注意しながらハローワークを活用してください。

④現地に足を運ばないといけない

ハローワークが一般の求人サイトと大きく違う点に「通う必要がある」ことが挙げられます。重度の身体障害者の方には、大きく負担がかかってしまうことでしょう。

インターネットサービスから障害者求人を探すこともできますが、検索するにあたって求職者番号を使う方法と使わない方法の二通りあり、より多くの求人を検索できる前者は、一度ハローワークに出向き、障害者求職者登録をしなければいけません。

どちらにしても応募する際には、原則ハローワークへ行き、紹介状の交付を受ける必要があります。

障害者がハローワークを活用して就職するまでの流れ

ここまで、障害者がハローワークを利用する上でのメリットと注意点をお伝えしました。

続いて、実際にハローワークを利用したいと思ったとき、どのような流れで進めていけばいいのかを解説します。

①予約と持ち物

まず、ハローワークに行く前の準備段階から説明します。予約は不要ですし、初回は持ち物も必要ありません。ただし、待ち時間が苦手な方は、事前に連絡して空き状況を確認してから出向くようにしましょう。

持ち物に関しては、障害者手帳・主治医の診断書など、ご自身の障害を説明する上で役立つものをお持ちの方は持参をお勧めします。

②障害者窓口の活用

ハローワークには障害者窓口があります。障害への理解があり、障害者専用の求人にも精通しているスタッフと相談した上で就職活動を進めることができるため、障害者の方は原則こちらを活用しましょう。

入り口近くに総合窓口があるので、まずはそこで要件と障害について話してみてください。窓口の職員が丁寧に話を聞いた上で、障害者窓口に案内してくれます。

③登録

続いて、ハローワークへの登録を行いましょう。希望の職種やお持ちの資格・PCスキル等を申込書に記載して窓口に提出すると、ハローワーク受付票を受け取ることができます。これで登録は完了です。

ハローワークの求人に応募するためには、窓口で紹介状の交付を受ける必要があり、その際にはこの受付票が必要となるため、毎回持っていくようにしましょう。

④相談

ハローワークでは障害者・健常者に関係なく、相談員に希望の職種を相談し、アドバイスを受けながら就職活動を進めていくのが一般的です。加えて、障害のある方は自身の障害について説明し、相談員の理解を受けることも大切です。障害特性に応じた求人を紹介してもらうためにも、障害者手帳を持参するなどして、きちんと自分の状態を伝えられるように準備する必要があります。

利用者の待ち時間を減らすため、窓口は担当制ではなく、毎回手の空いている職員から対応します。ただ、職員を指名することも可能です。同じ職員に継続して相談したい方は積極的に指名しましょう。

⑤応募~面接

求人はハローワークの備え付けパソコンを使って探します。ご自身で業務内容や労働条件が記載されている求人票を発行し、内容の確認や面接対策を職員と相談しながら進めていきましょう。

パソコンの使い方、応募書類や面接での持ち物・注意点など、分からないことがあれば何でも相談員が答えてくれます。安心して相談してください。

ハローワーク経由の就職件数は9年連続で増加

ここまで、障害者ならではのハローワーク活用術を解説してきました。近くのハローワークまで足を運ぶ必要はありますが、正しく活用することで、障害特性に配慮した上でのサポートを受けながら就職活動を進めることができます。

ハローワークには、幅広い情報を網羅している総合窓口と、障害に特化したサポートが魅力の障害窓口があります。二段構えの体制で万全のフォローを受けられるため、何をすればいいか分からず不安な思いをする心配もありません。利用しようか迷っている方は、まずは相談してみることをおすすめします。

ハローワークを通じた障害者の就職件数は9年連続で増加中です。法定雇用率の引き上げにより、今後ますます障害者の雇用機会は拡大していきますので、この機会に上手くハローワークを活用し、自分の希望に合った就職先を見つけてみてはいかがでしょか。

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